京都何本勝負?!笑 / ザ・ヒーナキャットひーちゃんソロライブ 京都編

 

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京都MOJO「ひーちゃんと一緒っ」看板

ひーちゃんと一緒っ」/ひーちゃん(ザ・ヒーナキャット)

 2020年8月10日

 京都MOJO

 

  京都何本勝負?笑、わかりませんね。楽しすぎた。山場がありすぎて表現し尽くせない。まあ、全部書く必要はない。大きなトピックだけでも伝わればきっと楽しめるはず。過酷な旅だったはずなのにもう楽しくて笑いが止まらない。コロナ禍の中で、あらゆるところに障壁・トラップが落ちているけれど、当たり前のことを当たり前にして過ごせば、ちゃんと旅行もできるし、ライブも参加できる。普通通りには到底ならないけれど、「闇雲な自粛」よりは「未来のある行動」を選択したい。いろいろ問題はあるけれども、そこでライブができること、会って直接話せることの喜び。何にも変えがたいものだと思う。そんな旅の記録です。

 

1.前日から乗り込む

  天気である!完全に夏が到来して猛暑の最中、よりによって盆地で暑さに拍車のかかる京都にやってきてしまった。ライブは10日に行われるのだが、9日はオフ会という事でこの暑い京都に2日間滞在する。頭がおかしい。😅

  それはさておき、前日9日早朝から小倉を出発して、午前中に京都入りした。お盆休み中なのにコロナ禍の影響で新幹線はガラガラ、それどころか京都の著名観光地自体、ガラガラなんだから可哀想になる。

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スターバックスコーヒー二寧坂店

  着いてすぐ向ったのが東山の二寧坂。古い長屋に入ったスターバックスコーヒーが有名なので入れないかもしれないと思って行ったのだが、なんの問題も無く入れた。外にはほとんど人がいない。

日曜日の朝10時だし、早かったのかもしれないが、今、行きたい京都の観光スポットベスト3が集中する東山なのに、観光客があまりに少ない。GO TOはどうしただろう?

 

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二寧坂から八坂の塔を望む

 

  金剛寺のくくり猿や、二寧坂、産寧坂のこれぞ京都と言うべき風景を堪能して、カフェの長屋に入ると、なるほど中はスタバらしい。カウンターで注文支払いを済ませると、ドリンクの受け取るカウンターがないことに気づく。

 

「この通路をまっすぐいってください。」

 

しかしいけどもいけどもドリンクを受け取れるようなカウンターはない。あまりにも遠いから、途中で引き返して再確認に戻ったほど。長屋の長さを馬鹿にしていた、洗礼を浴びたな、こりゃ。

 

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スターバックスの作り庭

ようやく着いた受け取りカウンターでは葦簀が下がり、まるで雪見窓のようになった作り庭を眺めながらコーヒーの受け取りを待つ。うーん、カフェじゃないな、こりゃ。汗

客席は二階で、外よりはひとが多いが、席には余裕があった。ソーシャルディスタンスで席に相変わらずの張り紙がしてあり、半数しか利用できないのだが、その半数をうめるほどの客がいない。

座敷もあったが1人で占拠するのは気が引けたのでテーブルに座る。

そこにいる客は観光客と言うよりは地元の大学生でカフェで勉強したり、講義の内容を話したりしていた。

  ここに来るまでずっと歩き通しだったので大分へたばっていた。しばらくSNSのタイムラインを眺めながら休憩した。一応、行きたかった帆布店で買い物もできたし、来たかった二寧坂にも来れた。午前中の用事は済ませたので、後は午後のオフ会の場所に向かうだけだ。

  八坂神社入口のバス停から京都駅方面に行きそうなバスを選んで乗る。一応、嵐山に向かうつもりではある。観光マップがあったとしたら斜め対角への移動であり、いづれにしても時間はかかるだろう。バスの中は冷房が効いていて、天国のような居心地の良さで、何時迄も乗っていたかった。笑 ふと見ると京都タワーが遠くに見える。とりあえず京都駅に向かっていたのだけれど、通り過ぎてしまった。一体どこまで行くのだろうか?

 

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嵐山キモノ・フォレスト

  結局バスは二条城から北進し始めたため、バスを下車し、二条駅から地下鉄、路面電車に乗り継ぎ、終点嵐山駅に着く。嵐山駅は改札すらないが、日を避けて休める場所が広く取られていて大変心地よい駅であった。そしてここは今まで行った観光地の中でも一番観光客が居た場所である。駅周辺にはキモノ・フォレストと言って、数多の透明の筒の中に収められた着物がオブジェとなって飾られていて、インスタ映えのスポットだった。夜間はその筒が発光して更に綺麗だ。観光客の大半がカップルなので、そこは早々に退散し、とにかく涼める場所を探す。タリーズが駅横にあるので速攻入り寛ぐ。すると偶然にもヒーナキャットのTシャツを着たうめたろうさんにあった。ドリンクを片付けていたので一言二言交わして別れた。目的地は同じ場所だから。しばらく涼んでから今日の目的地車折神社(くるまざきじんじゃ)に向かう!

 

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車折神社、実は中はほとんど芸能神社

 

  車折神社は嵐山から路面電車で3つ目の駅にある。此処にきたのは併設される芸能神社にヒーナキャットひーちゃんが玉垣奉納(たまがきほうのう)をするからと言うことらしい。(これは行ってわかったことだが・・)待ち合わせの15:00になり、キャットクルーの面々が正面駐車場に着く。ひーまま、ひーちゃんも続けて到着する。

これまでいろんな寺社仏閣を見てきたけれど、これほど俗でストレートな神社は初めてだ。朱の玉垣には無数の芸能人の名前が刻まれている。その名前を追って若い子たちが群がる。

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芸能神社玉垣奉納

 

ひーちゃん「行きたいとずっと思っていたけれど全然来れなくて、ようやく来ることが出来た。」

 

ここに来ることがまずは一つの目標でもあったのか?「ザ・ヒーナキャット ひーちゃん」玉垣に刻まれる。確かに「頑張らないといけない」と言う気にはなるのかなぁ。

 

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ひーちゃんとひーママとキャットクルー(by ひーちゃん)

 

ひーままとひーちゃん、mamiちゃんの後をキャットクルーがついて回る光景は不思議だった。😅

奉納後はおみくじをみんなで引いたが僕は「4番の凶」。「よん番」だし、「キャットクルー=猫狂の狂」だし、特に悪い気は感じていなかったが、ひーちゃんとmamiちゃんも同じ「凶」だったと言うことなので無関心とばかり言ってはいられない。

 

「これから上がるしかないってことだよね!謙虚に努力をすれば上向きになると言うこと!」と言うことでおみくじを括ることで邪気払いとした。←勝手に 笑

 

この後ガストオフ会で、日頃ひーちゃんラジオで馴染みのライダーヨッチさんとかぼーずーさんとかとも話せた。

マリリンことモラさんが事あるごとにおすぎさんのことを話し、棚ぼた話も聞けたので面白かったぁ。ひーちゃんはまめにしおりを用意してくれるし、常に神対応

ぼーずーさんはひーままとサシで話して、一人フルーツサンデー食べているし笑、モラさんはテーブルをしきって全員、桃パフェを食べることにしちゃうし笑、気兼ねのないアットホームなオフ会でとても楽しかった。夜はまたオンラインオフ会もやって久しぶりに一日中遊びまくった。楽しかったなあ。

 

2.ライブ前

ライブが正午なので、ブランチを小川珈琲でとり、このプレートが、ばりうまだったから、気分もアゲアゲで午前中も観光に当てた。

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西本願寺

西本願寺まで歩き、参観。飛雲閣は非公開で見られなかったけれど、その他は粗方見て、向かいの龍谷ミュージアムを見学したりして午前中を過ごした。 

 

会場の京都MOJOには開場の一時間前に着き、日射がキツイのでそばのカフェに入る。するとモラさん達が既に涼んでおり、途中から仲間に入れてもらった。

開場十分前くらいに店を出て入場列に並ぶ。

 

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入場列。

 

外はもうとにかく暑い!前回の名古屋でも暑かったけれど、京都!その比じゃあない。

 

「37度。」

 

そりゃー暑いはずや!ひーちゃんの晴れ女、ここまでくるとマジ強烈だわ!とかクルーの間で実しやかな冗談で沸く。笑

 

入場がはじまると列が進むが、真っ青な顔で出て行く人もいる。早くから並んでいた組は結構、検温に引っかかっているようだった。

 

気温が37度もあるので直射日光に当たって30分もいれば大抵、表面温度は高くなる。水分補給をして汗をかけばよいが、脱水気味だと、簡単に37.5度を超えてしまう。

結局、粘って涼んでから検温再チャレンジした人たちは、無事通過する。

検温の最初と最後で1度以上違うっていうんだから、夏の検温は問題が大きい。

再確認すれば入れたのに、その時点で早々に断念しちゃったクルーもいて、明暗が分かれちゃったのは残念。

入場列における検温対策として「水分補給」と「冷却」については良く考えるべき一大問題だと思う。

 

そんな灼熱の波乱の中、京都公演が始まる。

 

 

3。ライブ

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KYOTO MOJO

 

  無事入場が終わり、着席する。ライブハウスで着座(ちゃくざ)してライブを観るのは人生でも初めての経験だ。座席はあっても観る時はたいていスタンディングだから、ライブハウスでの完全着座観戦は経験がない。24脚くらい並べられた椅子に座って皆、静かにライブを鑑賞する。サイレントオイオイで盛り上がるギターのアドリブにも無言で手を挙げて答えていたけれど、  

 

ひーちゃん「ライトが眩しくて(観客の様子が)全く見えない。無観客ライブだと思ってやる!」ってことで現場にいるものとしては結構辛いC&R。苦笑

 

  「声出せない」、「手をあげても見えない」だとひーちゃんが言うように「無観客」も同然。小さい箱でこれだけみっちりソーシャルディスタンスを確保されて、スポットを浴びたらまるで観客なんて見えなくなる、当然だ。今回はツイキャス配信もやっていたけれど、コメントも映し出されていなかったので、双方向のコミニケーションは配信、現場共に不可能だった。これは仕方がないことなのだけれど、なんとかなることがあるのかな?ライブハウスごとに対応も違うし、なかなか難しい問題だ。ある程度は譲歩していくしかないんだろうね。

 

  1曲目が絶叫するヒーナキャットの「春夏秋遠」だった。あのギターアドリブからの「春夏秋遠」への流れは本当にやばかったから、声を押し殺すのに相当苦労した。

「春夏秋遠」もひーちゃんの迫力のある声で歌われると曲が生き生きとしているようで素晴らしいね。2曲目のJUST TAP OUTは名古屋に続いて2回目だったけれど、名古屋以降随分CDを聴き込んできたから良かった。3曲目の「どんぐり」はひーちゃんの代表曲だけれど、流行りの「どん↑ぐり↑」とカップリングで再発をお願いしたい!。(身内ネタ)笑 4曲目のひーちゃん新曲「狂女」は名古屋以来2度目だけれどタイトルがあやふやだったから「ああ どうしてよ 狂うくらいに あなたを愛していたのに」というフレーズを仮タイトルとして記憶していた。とても耳馴染みの良い曲とフレーズで記憶に残る唄で好きな曲だ。MCを経て演奏された「哀愁」は「どんぐり」のカップリングで入っているインストだけれど、聴いていて最高に気持ち良い!ひーちゃんが新しいギターで気持ちよく掻き鳴らしている様は観ていて安心できる。やっぱりギターを弾くひーちゃんが好きなんだなあ。

  新曲「ラブレター」は「どうして どうして こんなに好きなのに 相手に 相手に してくれないの」というフレーズが耳に残る曲。とても胸が締め付けられるせつない曲。ギターの音があたかもバグパイプのように聞こえるところがあって、キーボードもアコーディオンなのかな?すごくケルトっぽい音で良かった。そしてこの後の「記憶」がすごく胸に染みて良かった。この曲の後、ライブの趣(おもむき)が大きく変わったから、今回一番染みた曲はどんぐりでカップリングの「記憶」だった。泣いた。

どんぐりの3曲(どんぐり、記憶。哀愁)はとても良い仕上がりだったなあ。

 

  この後「ザ・ヒーナキャットの魅力を伝える!」ということで5曲連続で振付をメインとした歌を披露してくれる、大きく振付を見せてくれるひーちゃん。振り付けはなかなか覚えられないので非常にありがたいが、とにかくひーちゃんが大変そうだった。踊りながら歌ってギターも弾く。おまけに前の観客と配信のカメラの向こうの観客への気配りもあるから、とんでもなく大変で、ステージ上は目が回るような忙しさだった?

 

この大変なステージを可能にしたのは、ギターをキーボードスタンドに置くというアイデア。ホームセンターで買ってきたドアストッパーをキーボードスタンドに設置すると言うアイデアを思いついちゃったから。これのお陰でギターを持たなくてもギターが弾ける!おお!と驚くべきシーンも声を押し殺す。

危ない危ない。笑

このギタースタンドがあれば、「踊って」「歌って」「ギターを弾いて」という芸当をひーちゃんがたった一人で行うことができるのだ。これって普通、アシスタントがついて成立するようなことで1人でやるって、物凄いチャレンジだと思う。実際はヒーヒー言いながら、やってたし、バタバタだったけれど、こなれてきたらすごいだろうな。本当にお疲れ様でした。ひーちゃんと遊ぶという意味ではこれって最高の企画だったと思う。ザ・ヒーナキャットでは絶対叶わない出来事が目の前で思いっきり展開される。「るるる」の時に「ピョンピョン」言うひーちゃんや「イーグルマスク」の時の必殺「イーグルブレーカー」も見れたのはラッキーだったね。笑

 

  後半戦に入りかっこいい新曲「ララバイ」が演奏される。ヒーナキャットの曲は擬音が効果的に取り入れられるが、この曲にも全編に渡り擬音が挿入されている。ひーちゃんらしい曲でとてもかっこいい。この後の聖飢魔Ⅱのカバー曲の「アダムのリンゴ」に呼応する「リンゴ」と言う単語も入っていて、ショーとしての流れが見えたね。

そしてカバー曲「アダムのリンゴ」、めっちゃかっこいい!今回セレクトした衣装ともバッチリでカッコ良すぎた。この最高にメタルなギターがとっても良いんだね。ぜひまた聞きたい曲でもある。

 

  そして「ペガサスの幻想」この曲を聴いたのは初めてだったけれど、かっこいいね。聖闘士星矢のメインテーマでMAKE-UPのカバー!ANIMETALでも坂本英三が歌っているのでそちらのイメージが強いみたい。アニメ系の曲は個人的には疎いけれど、良い曲が多いね!と言うことをひーちゃんに教わっている。ありがたい。

  そしてGO!GO! 7188の「心の旅」。昔、カバーバンドをやっていたと言うくらいのひーちゃんだから、とっても自然で、やり慣れているからか?声質に合っているのか?とっても聴きやすい。またギターの音が凄まじい!原曲がそうなのかな?わからないけれど、黒ギターの音がかなり変わっていて、これは病みつきになるね。笑

「インスト曲(タイトルなし)」は「哀愁」に続きギターだけに集中できる曲で安定感が一番あった。そして今回のセトリでは唯一演歌調の曲でもあった。この感じがザ・ひーちゃんって感じで良い。

パリピ」新曲の中ではとてもキャッチーな曲でダンサブルなドラムマシーンのビートの刻みがひーちゃんの声と意外にもすごく合う。「毎夜 毎夜 かけ出して 虹をかけに行こう」すごく良いよね。

  そしてひーちゃんの曲「ひーちゃんの言うことは絶対!」ひーちゃんと言えばやっぱりこの曲だよね!この曲を聴くためにここまで来たんだもん。この曲を聴いていると

 

ひーちゃん「付いてきな!」

TM「はい」

 

的な男気を感じてしまう。笑

 

そして最後が名古屋に続いてこの曲がトリ。

「粒」。

絶叫するヒーナキャットで始まり、終わる。

ひーちゃんの作った曲はひーちゃんが自信を持って何時迄も歌い継いでいく。その言葉に泣いた。いつかこの曲をみんなで合唱したいと切に思う。

 

終演SEのばらーども良かった。今回は「良く話すひーちゃん」が観られてソロとしての一歩も二歩も前進したライブだったように感じた。次が楽しみだ。

 

 

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物販など

ライブ後のチェキ会も楽しかった。めっちゃ笑った!

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チェキ会にて

 

 

ひーちゃんの完全なるソロライブ /もう一人のひーちゃん ーLIVE AT MUSIC FARMー

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図1.ひーちゃん完全なるソロライブーMUSIC FARMの立て看板

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図2.ひーちゃんのステージ

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図3.MUSIC FARM

 

ひーちゃん(ザ・ヒーナキャット)

2020年7月19日

名古屋MUSICFARM


1.名古屋へ!

ワクワクしすぎて眠れなかった。3時、4時と毎時間目が覚めるので、もう5時に起きることにした。新幹線の東京行き、のぞみの始発は6:32だからまだまだ時間がある。この感覚、昨年の12月以来だなぁ。

ライブは3月まで参戦していたので実に4ヶ月ぶり。ここ数年、毎月ライブ参戦数が増えていった、多い時は週3ペースでライブハウスに行っていた。だからこの4ヶ月の参戦0はまさに地獄で、唯一の救いはひーちゃんの配信だった。

そんなひーちゃんのソロライブがなんとライブハウスで観客を入れて行われると言う。記念すべき初生ライブ。これが決まった時は、場所が名古屋だとか、日曜日だとかあまり関係なく、素直に行きたいと思えて申し込みフォームをサラサラって記入して送った。2月から5ヶ月に渡って、毎日配信してくれたひーちゃん。はじめは興味本位で見始めた配信も、ひーちゃんのひたむきさにいつしかのめり込むことになった。ライブをやるって言うなら行きたいよね。配信は素晴らしかったけれど、やはり生ライブとはまるで違う。生で観なくちゃなんにもならないんだよ。生のひーちゃんに勝るものなし。

 

ひーちゃんの唄は生が最高!生でやるなら観なくちゃ、ライブが何を置いても一番な僕が一番望むことだった。しかしMUSIC FARMからのメールは非常に淡白で、これで完了なの?このメールで大丈夫?遠征して入れなかったらシャレにならんばい。ちょっと不安に思えたけれどそれは申し込んだみんな同じ気持ちだった。最悪、オフ会はあるからそこで拾ってもらうか。小倉から名古屋の藤が丘までは約4時間の道のり。昼公演だから12:00には藤が丘につきたい。普通に動けば8:00くらいでも間に合うはずなのだが、毎日遅延、運休があるJRだからできるだけ早く出て確実にしたい。流石に遅れたり、行けなくなったら、悔やんでも悔やみきれない。そんなことで藤が丘に着いたのは10:30、早!。見事誰もいませんでした。(笑)

 


2.晴れ女と環境問題とコロナ禍

MUSIC FARMは藤が丘から10分ほど歩いた住宅街にある。前日、静岡が大雨で大変と言うことで、雨具の装備をしっかりしてきたのだが、なんのことはない快晴である。さすがは筋金入りの晴れ女ひーちゃんなんだもん。そう公言するだけのことはあるんだもん。おかげで呆れるばかりの真夏日で、たかだか10分歩いただけで汗だくである。「暑い!暑い!暑すぎる!!」幸いにもまだ誰もいない。物販が先にあるわけでも、入場も早くから並んでおく必要はないので13:00開場だから12:00くらいに戻れば良いということで、ひとまずは駅前のカフェで涼むことにした。

 

駅前にあるスターバックス藤が丘EFFE(エフ)店も店内はソーシャルディスタンスをとっていて半分のシートが間引かれている。席に×印が付き座らないようにとの指示が書き込まれている。確かに僕が前回スターバックスに来たのはいつだってろうか?ストローは少なくとも緑色で紙管ではなかった。半年くらい前かもしれないな。この変化に著しい時代の変化を感じる。環境への配慮が言われはじめた昨年からの流れでレジ袋が有料化したが、ストローもその流れなのか?そして今年初めに世界中を襲っていまだに真っ只中の新型コロナウィルスもおさまる気配がない。ワクチンが開発される来年秋頃までは、この汚染された世界との共存を強いられるのかな。環境問題、コロナ禍という二つの社会現象に押されて店はこうも変わるんだなぁ。営業できなくなった店も多数ある中では、まだマシな方なのかもしれない。

 

さて、そんな社会問題に後ろ向きではいられない今のライブ参戦。充分涼んだしMUSIC FARMに戻ろう。ライブハウスの今置かれている現状を積極的に見てみようじゃないか。めちゃめちゃ叩かれているライブハウスの現状を今日初めて目の当たりにする。

 

12時くらいに戻ると二階のオフィスで女の人が首を突っ込んで中の人と話し込んでいる。僕は1階の外で日陰を探して、壁に寄り掛かっていると、ダダだっとその人が駆け下りてくると「オシっ、オシっ、げっ、早!・・まだすっぴんなのよね。きゃー大変、待っててねー!」とマシンガンの様に話して駆け去っていった。ひーちゃんだ。12月以来、ひーちゃんちっちゃ。そしてめっちゃ元気!それを観た瞬間に、全てが満たされた感じがした。来た甲斐あったね!そんな至福の最中にキャットクルーが続々と集まってくる。もう楽しくて仕方がない。

 

3.猫狂(キャットクルー)との交流と入場

来る人来る人の名前を教えてもらっていろいろ話をした。知っている人も知らない人も全員古参。100%キャットクルー。いろいろ教えてもらうんだもん。

 

「先日の大阪のライブでは新規さんが何人かいて良かったですねー!」と誰かが言っていたので、今回も新規さん来るのかしらと聞いてみると、「今日のはひーちゃんのソロライブ。ザ・ヒーナキャットのライブではなく、マニアックなひーちゃんのソロライブだし、入場制限もあるから新規の入る隙はないと思うよ。」とのこと。なるほどー、ということは、今日は僕が一番の新規さんが確定ではないか。

名前を聞くとみんなTwitterで書き込みしているフォロワーさんや、ラジオの常連さん達だった。超がつく常連たち。筋金入りのキャットクルー。臆せず胸を借りる感じでお話を聞いて見ようと思っていろいろな話をしたなー。どんなオフ会でも同じだけれど、名前と顔が一致する楽しさは半端ないから。やっぱりオフ会は面白いよ。配信とラジオがあったおかげで個々のキャットクルーにイメージがそれぞれあるので、一致するといろいろ話が展開する。ああ、なるほどそういうことだったんだ〜。なるほどね!めっちゃおもしろいキャットクルー❤。

 

今回のチケットは番号がなく、並んでいるつもりはなかったのだけれど、なんとなく列になっていて、いつの間にか僕が先頭になっていた。スタッフが来ると注意事項を読み上げて、メールの申し込み画面の確認を行う。検温をして「36.4°です。」と言われ、手指消毒をしてから支払いをして、ドリンクチケットを貰って、入場となる。

真昼間の13:00に会場一番乗りである。いよいよ、念願のひーちゃんの生ライブがはじまる。ワクワク。(笑)

 

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図4.会場ステージ側を見る


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図5.会場PA台側を見る

 

会場には足跡の立ち位置表示が付いていて、僕らはその何処かに立つことになる。僕ははじめ上手の後ろの方を確保したのだが、キャットクルーから一列目を勧められる。多分、観客の中で一番の新規さんで九州から来ているということで、いろいろ気を使ってもらった模様。図体がでかいのでドセンは避けて、上手側の一列目を確保した。

 

位置が決まっているライブハウスと言うのも異様ではあるが、椅子が設営されていたわけではないし、ビニールの垂れ幕もなかった。ソーシャルディスタンスが言われてライブハウスが稼働し始めてから一ヶ月が経ち、そのあり方も大分こなれてきたのかもしれない。MUSIC FARMは想像したより小さいと感じた。1階だし、扉を開けるとすぐ外だし、天井が低いので、室容積も小さく、空気の入れ替えは早いはず。換気がしやすそうな箱だ。いよいよひーちゃんのソロライブがはじまる。白い緞帳を見つめ、漏れ聞こえるひーちゃんの音に耳を澄ませる。一体どんなライブになるのだろうか。

 


4.開演

ひーちゃんのソロライブと言う事だが、公式に発表されている楽曲はどんぐりの3曲しかない。新曲を今回のために7曲作ったと言うから、えらい熱の入れ様だ!とは言え1曲が3分なので、10曲だから、30分のスケールだ。今回はMCもやるよ!と言っていたから、残り1時間くらい話まくるのかな?まさかね。

 

一体何がどうなってしまうのかなんて皆目見当が付かない。なんせザ・ヒーナキャットではなくひーちゃんソロの生ライブだから、全くの初めての試みだから、全くどうなるのかなんてわからない。今回は流石にソロライブがはじまったばかりだし、セトリは公開しない様なので、ここでも曲個別の内容は伏せることにする。ライブ中に感じたことを綴ることとするよん。

 

ライブでは公式に発表されているどんぐりの三曲など知っている曲は数曲で後は新曲か昔の曲かカバー曲だった。特にヒーナキャットの昔の曲が想定外に沢山あったので(僕はもうなんだかさっぱりわからなかったんだけれど・・。)古参の人たちが皆、口々に感無量だと話すから、めっちゃ貴重な音だった様だ。そうなんだーなーって想像するしかないです。いやー、ザ・ヒーナキャットの曲でまだこんなにも訳わからない曲と言うものが多く存在するものかと驚いたし、まだまだ奥が深いことがわかった。

また完全なる演歌を和服でかくも完璧に歌い上げられると、コレは絶句で、ただ圧倒されてただ見ているしかなかった。ライブハウスで演歌を聞いた経験もなければ、演歌を良いと思ったこともなかったけれど、ひーちゃんの演歌はいける。(笑)こぶしがくどくなくて耳馴染みが良くて素敵。そして途中からヴォーカルが消えるほどの爆音になるところも、ロックとしてこだわっているんだとひーちゃんのアーティスト魂を見た気がした。

 

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 図6.ステージのひーちゃん、華麗!

 


いやーん、これ、マーティー・フリードマンとやったらさぞやカッコ良いだろうな〜。絶対ひーちゃんの声は負けないだろうし、演歌とロックと言えば第一人者はマーティーだから、妄想たくましく、横でマーティが弾いている絵を想像して一人、別次元で悦に入っていた。(笑)今回、新しいソロ用の黒いギターが登場したけれど、ライブではあまり演奏はしなかったね。

ひーちゃん曰く

「どんぐりはギター弾くの難しいからやめた。」相変わらず至ってシンプルな理由で流石である。

そのおかげでひーちゃんはヴォーカルに集中して気持ち良さそうに歌い上げていたから何時もより明らかにうまいよ!カッコ良かったよって思ったりもした。

5月から独立して会社の社長となったひーちゃん。おかげで会場のブッキングから会計、折衝、グッズ開発、作詞作曲、から何から全部やっているし、今回はとうとう桜と猫の着物と黒いドレスの折衷デザインを自ら発想して作り上げたとか。才能はどんどん覚醒してる。このドレス美しく且つ、とても機能的で、とてもよかった。

もうねー、ここで語り尽くすなんてできない。これからじわじわと旨味が出てくる、そんなライブだった。

 

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図7.チェキ

 とっても楽しいライブをありがとう!

 

 

 

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2020年7月19日 名古屋ミュージックファーム ひーちゃんセットリスト

 

ひーちゃん@ザ・ヒーナキャットの配信と配信ライブ・生ライブについて

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ひーちゃん@ザ・ヒーナキャット MIX CHANNEL 配信ライブ

 

ライブが無くなって久しい。誰もこんな事態は想定していなかった。

 

荒れ狂う、収束の見えないコロナ禍。ここまで来ると真剣に新たな新展開を考えないといけない。そんな新しい試みがひーちゃん@ザ・ヒーナキャットの発信で今年の2月頃から色々と行われている。

 

兎にも角にも、このひーちゃんの試みが非常に興味深くて面白いのだ。

 

ひーちゃんは1月に試しにやってみたカラオケ配信に可能性を感じて、ライブの無くなった2月から本格的に配信をやると決めた。

 

それから「カラオケ」、「トーク」、「ゲーム」、「ライブ」と配信を続けている。

コロナ禍がまだどうなるのかなんて全くわからない時期だったから、誰もここまで真剣に配信と向き合ってはいなかった。

 

ひーちゃんは言う。

 

「楽器を触らないと楽器が弾けなくなる。歌を歌わないと歌が歌えなくなる。」

 

だからライブができない間は、ライブに向けた練習の意味でも配信を毎日やると決めた。

 

ザ・ヒーナキャットと言えば、ファン(キャットクルー)の優しさに定評があることで知られる。

しかし、それも実はひーちゃんのこの気質があってこそなんだと言うことが、最近になってわかった。

 

僕も初めてザ・ヒーナキャットのライブに参加した時、チケ番が後ろの方なのに、前の人から前の方にいくように促されたし、会場はライブ中も暖かい雰囲気に包まれていた。

 

ザ・ヒーナキャットは一見すると強面(こわおもて)で、冷淡な雰囲気がイメージとしてある。それはゴシックなファッションやオルゴールの人形劇の様な無機質なライブを表面的に見てしまうとそう思えてしまうのかもしれない。

 

しかし、実際にライブに参加すれば、そんな上っ面なものよりも、楽曲や演者から溢れ出る温かさに気づく。そしてライブ後の物販で、ひーちゃん、ちのちゃんのサービス精神にも目を見張るものがあるとわかるし、オンオフでのヒーナキャットのイメージが違って楽しい。この手厚さがそのまま鬼才ひーちゃんの存在の賜物(たまもの)なのだろう。だから見るものの気持ちに余裕を生みだし、ひーちゃんのような広い心がキャットクルーの心の中に宿る。

 

2019年の年末の小倉2DAYSから僕はがっつりハマった。存在を認知してから嵌るまで、相当時間がかかる方なのだが、そんな中でヒーナキャットはわりと早かった方なのかなって思っている。だって、そん広い心の皆んなに包み込まれたらもう外堀なんてないも同然なんだからさ。

 

そんな至福のザ・ヒーナキャットライブに転機が訪れる。

 

ザ・ヒーナキャットに限ったことではないのだけれど・・、新型コロナウィルスによる緊急事態宣言発令だ。自粛が続いていた3月を経て、4月に発令され、5月まで不要不急の外出は禁止となる。

 

軒並みアーティストがライブ延期を発表する中、ライブができないひーちゃんは配信を追求する。

 

ひーちゃんの判断は本当に早かったし、割り切りが早いからすぐに行動に移せた。

 

「ライブができないならばライブが出来る環境を作れば良い。」

 

Mix Channelと言う場所を得て、ライブとは程遠い機材ではあったが、とにかく配信を始めた。この判断と実行力が凄い!

 

毎日コツコツとイベントを配信する。

 

ソロ曲を作り、CDやチェキ、グッズを販売する。

 

夏の一大イベントの開催を企画し、それをキャットクルーと一緒に「どう盛り上げるべきか?」をミーティングやフリートークで、僕らにアイデアを募る。

 

ひーちゃんと言う1人の才能が、音楽や、音楽の周辺のいろいろな活動も含めて、隠すことなく魅せてくれる。

 

そう、普通は垣間みることすらできないようなリハーサルにでも立ち会っているかのような配信ライブ、運営に口出しして、あたかも参加して、一緒にヒーナキャットを作り上げているかのような錯覚すら感じてしまうミーティングや日々の配信フリートーク。そんな毎日の配信を通して、一体感が生まれ、僕らの好奇心をグイグイと掻き立てる。

 

はじめは単なる配信と思っていたけれど、これだけ先が見通せない状況のなかでは、

最早、これはライブの代替えではなく、「これも一つのライブなんだ。」と感じた。

 

ひーちゃんが歌い、僕らが「おい!おい!おい!おい!」と書き込む。

 

顔は見えないから生のライブと比べたら全然別物ではあるのだけれど、ここにだって確かな交流があり、ライブハウスで出会ったあのキャットクルーたちが変わらぬ優しさで、ひーちゃんを見つめ、合いの手を書き込んで入れる。

 

ひーちゃんは配信ライブだからと言って手を抜かない。配信機材もドンドン改良され、音響機器や環境が本格化する。

 

程度の差はあれど、今やPCのミックスソフトで本格的な編集作業ができ、CDが作成出来るし、様々な通信環境で、在宅で仕事も出来る。外出規制がかかったことで、僕らの一般的な仕事でも映像配信による打ち合わせもできる世界になった。今までのタブーがこのコロナ禍で随分押さえ込まれた結果だろう。

 

そんな状況下で色々とアイデア溢れる素晴らしき才能、ひーちゃんは次から次へと試行錯誤を繰り返す。この目の前でどんどん進化を遂げる様をみていると、「ノンフィクション・新感覚エンターテインメント、ひーちゃん」と言うドラマを見ているかのように感じた。だからそんながひーちゃんが今、本当に面白いと思う!

 

そして遂にひーちゃんは新しい新感覚ライブを作り上げてしまった。たった一人でバンド演奏をする。今や誰もがやっている配信ライブだけれど、ひーちゃんほどの頻度、熱量ではやってない。

 

とは言え、ひーちゃんは配信をメインで活動しているわけでは決してない。メインは僕らの顔を見ることができるライブハウスで活動するライブバンド、ザ・ヒーナキャットのひーちゃんなのだ。だからこそ素晴らしいと思っている。

 

本当の生のライブは見て貰えばわかるけれど、比べものにならない程に素晴らしいものだ。

 

ただこの感染の不安を拭い去ることの出来ない世の中では、以前のような形でライブだけをメインでおこなうことは難しい。それをネガティブにとらえるのではなく、これも新しいライブの形として肯定できれば、もっと音楽を世に広めることができるんじゃないかな。

 

完璧にショーとして行われるライブは勿論だけれど、色々なタガの外した、砕けた配信ライブも新しい魅力だ。リハーサルや作曲、ゲネプロにオーディエンスが入り込むという新しい試みが、思いも寄らない、こんな不自由な状況下で不思議と花が咲き始めた。

 

今や、配信ライブは珍しくなくなった。無観客ライブも始まったし、また一段とライブのあり方が変わってきたと思う。それでもメンバーが揃わないとできないとか、準備ができないとできないとか、そんな気遣いは残る。

 

そんな気遣いよりはやってみること、ひーちゃんスピリッツは多少過激かもしれない。ノーメーク、普段着での配信と言うのが通常であり、上で気にされる一般的なお約束なんて一切関係ない。敷居を低くして、無駄を省く。そうした配信の中でいろいろ学び、経験として蓄積して、既成概念をぶち壊す。

 

ひーちゃんがここで試行錯誤したことは、今後、また新しい発展を遂げることだろう。

 

少しづつではあるがライブも再開され、来月はこのブログでもまたライブ参戦記録が更新されていくと思う。長い長い停滞期を経て、観客とアーティスト、観客とライブハウスとの絆が深まり、ちょっとした進展を遂げるのかもしれない。

 

2020年。辛い時期はまだ続く、共存しながら、新ライブ、新ライブハウス元年として僕らの活動領域は縮小することなく、拡大する。生ライブ、無観客ライブと配信ライブと言う新たな方向性がどう伸びていくのか、今後に目が離せない。

 

とは言え早くライブ参戦したい。

 

 

D_Drive 拮抗する個性、初めて聴くインストゥルメンタルライブ!

 

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令和2年2月22日

小倉FUSE


「D_Driveって前にメタルカバーを上げていたなぁ。福岡に来るんだ〜。ちょっと観てみるかなぁ。」

 

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そんな軽いノリでチケットを取り、CDを聴く。歌がない!インストか〜。(汗)ってのは後から気づく。よく読めばそこ彼処に書かれているインストゥルメンタルバンドの文字。正直、インスト物は有名ギターリストのものでも聴かないので、ちょっとそれに気付いた時にはショックだった。歌がないと締まらないよなぁと思っていたから。歌と歌の合間にやるインプロビゼーションとかは素晴らしいと感じられるのだが、全部がインストだと流石に厳しいと思っていたのでかなり迷ったが、予約の承認も下りたので、もう行くしかない。意を決してFUSEに乗り込む。観る前の印象は勝手にYUKIのワンマンバンドで、イングヴェイライジングフォースみたいな関係かと思っていた。だから実際のバンドを見たときはかなり驚いた。

 

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ライブが始まる。ヤバイ、音が違う。前のバンドたちと比べても天と地くらい違う。これはヤバイ。

バンドの要はSEIJIさん。かなりのギターテクを持つ。ただしギターテクニックを見せびらかす系ではなく、しっかりメロディや曲の作り込みの魅力を聴かせる系である。曲の進行や傾向に合わせて繊細な音作りをしているのが良い。

 

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バンドの顔はなんといってもYUKIさん。才色兼備と言う羨ましい立ち位置。それ故の苦労がいっぱいありそうだけれど、意外なほどに自己主張が少なくて心配になるほど控えめ。MCはYUKIさんが話し始めるのだが、余りに唐突に半端なフリでメンバーにMCのバトンを渡すのでCHIIKOさんはコーラを大噴射して大変な事態に。(笑)SEIJIさんもいきなりフラれたからか、微妙な天ぷら屋さんの話をする事になった。見た目と中身の開きがあって俄然好感度アップ。気さくにサインや写真も対応してくれて感謝でした。

バンドのムードメーカーはToshiさん。ライブ中ずっと笑顔で演奏開始辺りのみんなが緊張していて無表情を決めている中でも、ものすごく楽しげに、おどけてプレイをする。特にタッピングの指運びを道化師のようにネックの上からやったり、下からやったり、両手揃えてやったりと、動きがいちいちコミカルで、実はすごいプレイで感心する。

そしてバンドのテンションを終始MAXにしてしまう挑発するドラムを叩くのがCHIIKOさん。幕が開く前から生音の爆音ドラムが会場を揺るがす。ヘタなギターじゃあ、音がかき消されてしまう。だからメンバーの音も大迫力の音霊となる!先のコーラ大噴射の後のMCは超高速な物販紹介などあっという間にYUKIさんのMCを超える字数を喋りまくり、圧倒された。こうしてみると、すごいバカテク、強いキャラクターの4人が集って、楽しそうに自分たちの音楽を奏でている。バンドとして、一丸となって、素晴らしいプレイをするバンドだなと感じた。中に五分越えの曲も沢山あって、やった曲数の割に時間が経っている。楽しかったなぁ。また行こう。

 

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セットリスト

1. 1,000,000 hp 

2. The Last Revenge 

3. GEKIRIN-逆鱗-

4. Begin Again 

5. Russian Roulette

6. Unkind Rain 

7. Livingston's Thumbs Up

8. M16

9. Attraction 4D

Encore:

10. Screw Driver

 

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LOVEBITES 舞い戻りし白鳥の調べ - Electric Pentagram Tour 2020

令和2年2月14日

福岡Drum Be-1

 

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1。LOVEBITES帰還!

Electric Pentagram Tour 2020。新譜が1月29日にリリースされたばかりのLOVEBITESが全国ツアーを始動。その初日が福岡Drum Be-1だ。ヴァレンタインデーという日に福岡でLOVEBITESを観られる幸せ、なんていい日なんだろう。ドム・ローソンがベタ褒めの5人、MIHO、はるぴー、MIYAKO、MIDORI、ASAMIに会えるのだ。丁度一年前の今頃、DRUM SANで初めてみたLOVEBITESはこんなに世間を騒がせているバンドなのにこんなに小さな箱なんか!って驚いたが、今年はDRUM Be-1。ヴァッケンを経て、サマソニに出て、この3rdアルバムのリリースツアーでキャパ500の箱に帰ってくる。この広さが最低限だ。割としっくり来ていて観やすい。お帰りなさい!LOVEBITES!

 

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2。ライブ前

ヴァレンタイン・デーとは言え、平日なのでしごとがある。この日はこのライブのためにあったと言っても過言ではない。全てが上手く運び、18:00で仕事を切り上げることができた。あとは地下鉄で天神に行き、地下道を通って1番出口から昭和通りを渡り、親不孝通りを抜ければ長浜公園の向かいのBe-1に着く。僅か20分くらいで現地に着く。入口横の物販スペースでTEEを買って、会場に入る。中は入場が済んだオーディエンスでほぼフロアが埋まっている。今日はもう来れただけでよしと思っていたからロッカーに荷物を入れてフロアに降りて後方でくつろいでいた。Yシャツに感染予防用のマスクと言ういでたちで周りの黒服集団からは浮いているが、ライブは間も無く始まるし、仕方がない。ドリンクチケットを交換していると「おー!やっぱりいた!」とリュウキュウさんがやってくる。そのすぐ後にKANEさんも会場に入って来た。PA台の後ろの辺りで会うなりリュウキュウさんとKANEさんが鶯籠話に花を咲かせる。鶯籠の感染力は新型肺炎ウィルスの感染力をも凌駕するほどで驚く。僕の周辺はほぼ持っていかれている。やれやれ。さて話はライブに戻す。こんな会話をしている裏でSEはMETALLICAANTHRAXMEGADETHDOKKENなど懐かしい80年代メタルブーム時のプレイリストきごうがセレクトされている。今日もおじさま泣かせのセットリストだ。まるで30年の時が戻ったかのようだ。MIHOちゃん曰く、LOVEBITESの3rdアルバムリリースにちなみ、著名バンドの3rd縛りのセレクションだそう。それにしても良く選んだものだ。

 

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3。開演!

ステージには星が煌めく。はるぴーのドラムがステージの中央に横たわっているから。3rdアルバムに付録したヴァッケン・オープン・エアーのライブDVDではバスドラは1つでヘッドもなしだったけれど、ツアーにはちゃんとツーバス持って来ていますよ。しかもヘッドは今回のエレクトリック・ペンタグラム仕様となっていて上手のヘッドには五芒星が光り輝く。今回、アルバムの紹介文にも記載があったようにキーワードは「5」。2016年から快進撃を続けるバンドは今年が5年目。創成時と変わらぬ5人のバンドメンバーで男臭いヘヴィーメタルの世界に風穴を開けるべく立ち上がった。

ライブは3rdアルバムの1曲目でもあるThunder Vengeanceからスタートする。Electric Pentagram Tourを象徴する一曲だ。とにかく本作はキーが高くて早い。それでもASAMIの発声は喉への負担はCDで聴くより少ない様に思える。結構余裕に出せているっぽいから、無理なくこれだけの声量がしっかりとだせるのはすごい。ハイトーンヴォイスがこれだけ伸びまくるのは、やはり凄い。ライブで聴くとそのあたりがまるわかりなので、改めてヴォーカルのポテンシャルに目から鱗がこぼれ落ちる。続くHOLY WARも速いし、高い。MIDORIとMIYAKOのツインギターが高速に対決するのが魅力かなぁ。観客のテンションはDon't Bite the Dustから火がつく。やはり聴き慣れた1stの曲は上がる。そして2ndからRISING。

みんなの合唱も入り、再びギターの掛け合いがはじまる。やはり名曲だ!RISINGは!


ASAMI「今日はElectric Pentagram Tour 2020

             の初日です。皆んなにかかっています。

             福岡、行けますか!」


さすが、盛り上げるプロだわ、Raise Some  Hell からの盛り上がりが段違い。ギアをシフトチェンジしたかの様。Break the Wall 、Shadow Maker と爆上げで痺れる。


MIYAKOの本格的なピアノスキルが光るスワンソング前のキーボードソロは完璧だった。

観客の間の手が一番あったのがM.D.O.だった。やっぱり上がる!クールなMIHOの表情も緩み、笑顔が見られた。ツアー初日、新譜リリース後初披露、ソールドアウトはしなかったもののPA台の後ろまで詰まるほどの客入り。HELLOWEENを彷彿させる曲、When Destinies Align の演奏を終え一旦幕を閉じる。皆が引き上げる時にピックを投げるのだが、MIYAKOのピックは一直線に僕のいるPA台の前辺りまで届かせたから驚きだった。見たこともないラインと飛距離で無事僕の手の中に納まった。まるで白鳥の羽があるかの様な驚きの放物線、ありがとう!MIYAKO!

 

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ステージの照明が消えてラプバイツコールが会場中から湧き起こる。想像より随分と盛り上がる様になった観客のコールがラプバイツのメンバーたちを呼び戻し、アンコールの演奏がはじまる。これぞラプバイツの真骨頂と言うべき曲The Apocalypse、ASAMIのアカペラから始まるヴォーカルの曲Edge of the World と1stアルバムAwakening from Abyssからの楽曲が続く。

最後の曲、We the United でショーは終わる。それからはMIDORI、MIYAKO、MIHO、はるぴーと投げていたが前方のみだった。

今回やったDRUM B-1は観るには丁度いい大きさの箱だった。次回はDRUMLOGOSだろう。平日なのに奇跡的に観ることができた。とても楽しかった。ありがとうLOVEBITES!

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2/14 SETLIST

1.Thunder Vengeaoce(Electric Pentagram)

2.Holy War (Electric Pentagram)

3.Don't Bite the Dust (Awakening from Abyss)

4.Rising (Clockwork Immortality)

   MC

5.Raise Some  Hell (Electric Pentagram)

6.Break the Wall (Battle Against the Damnation)

7.Shadow Maker (Awakening from Abyss)

   keyboard MIYAKO solo

8.Swan Song (Electric Pentagram)

9.Addicted (Clockwork Immortality)

10.Dancing with the Devil (Electric Pentagram)

11.Signs of Deliverance (Electric Pentagram)

12.M.D.O. (Clockwork Immortality)

13.Golden Destination (Electric Pentagram)

14.When Destinies Align (Electric Pentagram)

encore

The Apocalypse(Awakening from Abyss)

Edge of the World (Awakening from Abyss)

We the United (Clockwork Immortality)

 

 

 

白夜奇譚 - ミズニウキクサと素晴らしき仲間たち

令和2年2月11日

小倉FUSE

 

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1。白夜奇譚

小倉らしい曇り空の下、ライブハウスの前で入場待ちの列ができる。18:00開場。今日は山口県下関市のバンド、ミズニウキクサがここ小倉FUSEで主催イベントである「白夜奇譚vol.3」を行う。主催イベントはちょっと前にもあったが、あれはノンフィクションとの共同主催「ヒズミウキクサ」だったので、僕的にはミズニウキクサ単独の主催イベントへの参加は初めての経験となる。2019年とはミズニウキクサにとって試練の年だった。ギターが抜け、たっくんが病に倒れる。そんな悪夢の様な日々から漸く解き放たれるのが今日、2020年2月11日なのだ。そんな記念すべき日に向けてバンドは気合いを込める。まずは新曲「ベルベットブルー, a song by ミズニウキクサ on Spotify」と「メロウスリープ, a song by ミズニウキクサ on Spotify」の2曲を発表し、サブスクリプション配信とした。そして長らく変わらなかったマーチも一新された。Teeシャツ、ロンTee、パーカーが用意された。(*ラバーバンドは予定していたが今日のライブには間に合わなかった。)そしてなによりも感慨深いのが、あのたっくんが戻ってきたこと。あの体で想像もしえないドラムを叩く。その迫力に引きずられるようにして愛美さんの激しいベースがかぶさってくる。正にそんな嵐のような2人の掛け合いがミズニウキクサであり、それが今日戻ってくるのだ。もう興奮せずにはいられない。そして、かくも素晴らしいラインナップのバンドに支えられての主催イベントが紡がれて、一つの物語になる。同じ山口県萩市から参加の「Aqua GeeCharn」、福岡県北九州市からは「月追う彼方」、福岡県福岡市からは「ザクロ」と「THE INCOS」。そして広島県からAINSEL、そんな楽しい主催イベントがまもなくはじまる。

 

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2。月追う彼方

白夜奇譚第一組目に登場するのは「月追う彼方」。北九州を拠点とするバンドで昨年はシングル「ちゅうぎん通り」は個人的にヘヴィーローテーションで聴いた。月追う彼方のライブは月に何本も対バンを入れてくるのだが、平日でかつ出番が早い為、今日はまだ2度目。前回相当に衝撃を受けた「月追う彼方 - プラチナ 【MV】 - YouTube」は二曲目だった。後は現在リリースツアー中のEP「夜のとばりが下りた頃」からだったようだ。ヴォーカル&ギターのしほんぬさんが今回の出演について語る。


しほんぬ「学生の時から尊敬する先輩であるたっくんから声がかかるとは思っていなかったので光栄です。ミズニウキクサは本当に尊敬するバンドだったので・・」

 

若い仲間からも親愛の意を表されるのを聴けるのは主催イベントならでは。なんて心地よいんだろう。

 

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3。Aqua GeeCharn

二番手は山口は萩のバンド、Aqua GeeCharn。

思い返せば一昨年のAqua GeeCharnのライブで観客として観に来ていた愛美さんがミズニウキクサのヴォーカルと知ってから、このミズニウキクサのライブ通いが始まった。ギターのじゅんさんのMCが熱い!


じゅん「うちの愛美がやらかしましてすみません。ラババンが間に合わなかったと言うことで・・僕が作ってきました。ほら、ミ・ズ・ニ・ウ・キ・ク・サって書いてあるでしょ。(笑)(紙で作って丸めた紙バンドを持って)僕らの物販の場所はミズニウキクサの隣なんで置いて置きます。是非見に来てください。」


思いっきり山口の兄貴分的な発言でほっこりジョークが飛び出したかと思うと。たっくんの復活祝いでサークルモッシュを呼びかける。いつもやっているのか、呼びかけが上手い!みるみるサークルを回る人が増えて大きくなっていく。大体直径4mくらいのサークルにまでなって皆走り回る。「たっくん、復帰おめでとう〜!」って言って皆叫びながら楽しく駆け回る。じゅんさんはそれを観て「本当にありがとうな〜」と言って我がことのように喜んでいた。一つ難を言えば、その時会場にはミズニウキクサのメンバーが居なかったこと。まあ、じゅんさんがライブ後に100倍くらいマシマシで吹いているだろうから、それはそれで良かったのだろうね。なんてね!

めっちゃ良い仲間たちで羨ましいぞ、たっくん。

 

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4。ザクロ

福岡のバンド、ザクロ登場。基本、ヴォーカルが全てをリードしていて、バンドというよりソロの歌手的なイメージが強いこともあり、一月にPEROが来た時のFUSEで対バンした時のザクロはあまり真面目には観ていなかった。今回、客入りの良い状況で観るザクロは決して悪くはなかったのだが、基本、何故か苦手な感じなのだ。


なべさん「歌謡曲っぽいって言ってたけど、そうではないなぁ、椎名林檎みたいだな。俺、椎名林檎好きだから全然OK!」

 

と言われた。

まあ確かに似ているかと聞かれれば似ているのかもしれないが、椎名林檎か〜、複雑。まあキノコホテルみたいな感じかなと1人ブスったれる。椎名林檎と言われたら嫌いとは言えないし、辛いわ。(苦笑)


まあ、そんなボヤキはさておき、白夜奇譚第三番手として出てきた禊萩ザクロさん率いるザクロ、まんまやん(汗)。圧倒的なヴォーカルだった。「ザクロ “ラピスラズリシンデレラ”(Official Music Video) - YouTube」を歌うザクロ、なんちゅう声なんだと恐れ入る。ベースもドラムも存在感はないのだけれど、とにかくヴォーカルが凄いし、MCも丁寧な敬語の語尾が命令調、乱暴に変えてくる遊び心も全て計算づくなんだろう。あそこまで貪欲にこられると僕は引いてしまうのだが、斜め前にいた愛美さんは完全に目が釘付けになっていた。確かに会場の支配度合いが凄すぎてパフォーマー側から観たら目からウロコなんだろうなぁ。あのど根性は恐るべし。なんだかんだ言ってきになっているやん。何回か見ていたら、いつかはどハマりしているのかしら。ヤバイ、ヤバイ。根こそぎ持っていかれる日は近いのかもしれない。激ヤバ。

 

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5。THE INCOS

続くはこちらも福岡のバンドTHE INCOS。こちらもひいろ大先生が率いるバンドなのだが、前回INCOSのリリースツアーで来ていたFUSEで観たイメージと今日のイメージとは随分違って見えた。ひいろ大先生の佇まいが今日は儚げに見えてホロリときてしまった。そもそも歌い方が好物だし、ギターも歌が上手いし、バンドとしての総合力はバッチリだった。もっと圧倒的にひいろ大先生のワンマンバンドなんだと言うイメージで捉えていたから、少し引き気味だった前回と違って、変な思い込みは崩れ去ってイメージがガラリと変わって良かった。


ひいろ大先生「最近は県外にもファンが出来て外に行くこともあるのだけれど、まだまだINCOSは人気がないバンドなんで、できたら皆さんにも応援してもらいたいなぁと思っています。」


圧倒的な人気バンドとして観ていた僕としては、この謙虚さはヤバイ。かなりこの瞬間にパートを持っていかれてしまった。物販列がなかなか進まなくて買えなかったのが不幸中の幸いだったかな〜、もし買えてたらどんだけ散財したことか。(⌒-⌒; )

あぶねー。あのノリはやばすぎる。

なるほど、僕はちょろいな。ヤバイな〜、女の人怖いな〜。(汗)

 

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6。AINSEL

さて来ました、今日一番メタルなバンドAINSELの登場だ。広島のバンドで、前回あったミズニウキクサのライブで対バンだったけれど、そのライブが楽しすぎたので今日も大いに期待していたし、やはり期待通り最高に楽しかった。今回はドラムのサポートとして広島のバンド、コトリヤのカワさんが参加されて、コトリヤのカバーをやったんだけれど、めちゃ激しくて、ノリノリだし、リズムが安定しているからヘッドバンギングがなんとも気持ち良い。完全にあの時、昇天していた。KAWANSEL最高じゃないか。カワさんが参加したAINSELをそう呼ぶらしい。(笑)もうとにかく全力でヘッドバンギングができて、気持ち良すぎたし、やっぱりライブはこれだよなって思う。終わった頃には汗だくで爽快だったな。それにしてもCDとライブとのギャップがこれほど大きいバンドも珍しい。いやー、ライブ盤出した方が百倍良いのになぁ〜などと勝手なことを言ってみる。RIKu.さんめっちゃいい。最高すぎる。ギターもベースもドラムもみんな大好きだわ。またライブ行きたい。

 

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7。ミズニウキクサ

いよいよミズニウキクサが登場する。いつものように下手の愛美さん前の柵をとって観る。たっくんが復活なのでドラムセットがステージ前に斜めに配置される。無理やり引き出した感が出ていて廃虚感が溢れる小倉FUSEカッコいい。あたかもステージが一部破壊されたかのような感じと、スモークがミスマッチなようで面白い。たっくんのドラム上手横に、にちなちゃん、たっくん下手横、愛美さんの後ろがよねぴくんだ。3人とも今日は2トーンサンバーストのこげ茶色のギターで渋く合わせていた。ミズニウキクサの激情型のライブにはテレキャスよりはストラトの方が似合うような気がする。特にギターが若さ弾ける荒削りなサウンドになったいまのサウンドは過去に固執するより、思い切って新しいテイストに振り切るという愛美バンドとしての昨年後半の試行錯誤があったからこそ、良い方向に進めたのではないか?第二期ミズニウキクサとして新しい道に新しい若いメンバーとの交流は大いなる刺激をウキクサにもたらした様だ。

幕が開き、新曲「メロー・スリープ」がはじまる。

激情型のノイズの嵐のギターパートを若い2人、にちなちゃんとよねびくんが担う。愛美さんのベースが重くしっかりとした音を出し、なによりもめちゃくちゃにかっ飛ばすたっくんのドラムが全ての音を牽引する。知ってはいるけれど、半年ぶりのそのサウンドには度肝を抜かれた。知っているはずなのに、まるで初めて聴いたかのような衝動に戸惑う。確かに一曲目は新曲なんだから戸惑うのは当たり前なのだが、二曲目の聴き慣れた「街」も完全にアレンジを変えている。とにかくピッチが早いし、入りのギターも音を変えている。あれだけ違和感を感じていたのに、これはありだと強く思えた!音楽は耳の慣れたアレンジに固執してしまう事もあるのだが、この激情型への切り替え、割り切りは良い選択だったと言える。若い2人の良さも生きるし、第二章ミズニウキクサはより松本愛美的に変貌を遂げた。


愛美「私は自分がやりたいようにやっていいんだって思えるようになって、それが開放感になって、そして良い感じにバンドにも還元できているなと思っています。これからもミズニウキクサはどこまでも、どこまでも突き進んで行こうと思います。

ベルベット・ブルー!」


怒涛の如くベースが地を這いずる、今のミズニウキクサを象徴するかの様な曲がこの曲「ベルベット・ブルー」は、最新型のミズニウキクサを一番上手く語っている様にも思える。歌詞にある内容を正に説明したのが先のMCだったんだろうな。


さあ始めよう 終わりの見えない遊泳

もう戻れない季節が 銃口向けて

突き抜けた 朝が来た

 

いつか描いた理想にまた手を伸ばして、もがいているミズニウキクサと一緒の世界にいられることに、感謝しかない。僕らはなんて幸せな世界にいるんだろうか。もうとことんついて行くから!

もうこれ以上ないくらい大はしゃぎなイベントだった。また来年!白夜奇譚vol.4に期待してます。

 

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ミズニウキクサ

セットリスト

‪1.メロー・スリープ‬

‪2.街‬

‪3.カシス・ビート・ロマンス‬

‪4.夏の終わり‬

‪5.ベルベット・ブルー  ‬

‪encore:‬

‪6.燦然と

やっぱり最高!九州重音祭!HOTOKEの復活!Slaughter to Prevailのマスクの下は・・?!

令和2年1月18日

福岡EARLY BELIVERS

 

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1。熱い九州再び、素晴らしき仲間たち
雨が降る朝、東京では雪が観測された。ここ福岡も暖冬の1月に漸く訪れた冬の冷え込みが襲う。あたかも北からの使者が一緒に冬を連れて来てしまったかの様な冷え込みで震える。

会場のアーリービリーバーズに着くと軒先から外壁を包み込むように数多なポスターが隙間なく並べられ、ドレープのように吊り下げられていた。まるで量販店の特売セールの会場にでも間違って迷い込んでしまったかのような錯覚に襲われたが、その横に馴染み深い九州重音祭の告知ボードがあったのでここがライブ会場なんだと認識ができた。そうか!祭りだからこんなド派手なことになっているんだ!

いつものあっさりしたアーリーとは一味違うので少し躊躇したが、祭りだってことを考えれば合点はいく。それに来ている人の数が本当に半端ない。これでこそ重音祭!九州デスコアの祭典!昨年の小倉FUSEを思い出す。ああ、あれから一年か〜。よくぞここまで復旧したものだ。もう感謝しかない。それに何やら活気がすごいんだ。目頭がやたら熱くて汗がいっぱい出てくる。本当にヤバイわ!

そう言えばこのポスターはローナ・ショアの来日が中止後になってから作り直されたポスターの様だった。作り直したけれど使うの忘れていた!とかMARINAさんが呟いていたやつかな?どんな星の巡り合わせか、毎回こんなふうにトラブってばかりいたら疲れるよな。MARINAさん、マジ大変だ。昨年はメインアクトの2バンドがキャンセルとなり、払い戻しやらポスター作り直したりやら、なんでんかんでんやっとったっけ。常人じゃあ、あっちゅう間に潰れていただろうよ。本当に凄いよな。結局、HOTOKEを連れだって九州の冬に熱い炎をつけたのだからリスペクトしかない。

アーリーの外ではそんなMARINAさんと九州重音祭の出演者らがいつものように楽しそうに談笑している。HOTOKEのREIGAやPOSTHUMANITYの荒木さんも混じる。皆んな笑顔で団欒している。それだけでも見ていて楽しくなって、もう既に今日来た目的は達成できた様なものだったが、ライブはこれから。ここに至るまでの紆余曲折、本当に関係者の結束とデスコアの情念の賜物だと思って感慨深い。だって9月は最低だったからさ・・。

福岡GRAFで開催された9月のPOSTHUMANITY の新譜「ilife」リリースライブにHOTOKEも出るというから、もう重音祭みたいに興奮して、この日が来るのを心待ちにしていた。ところが、ライブが明日にまで迫った前日の夜にいきなりTL上にHOTOKEの文字が躍り出た。ブレーキングニュース、まさかまさかのHOTOKEのボーカルとギターが逮捕!「ええ〜っ(汗)明日、ライブなのに!何やらかしてん!」理由は正にRIZEのKENKEN達がちょっと前に捕まったアレ。HOTOKEも有名人なんだ〜、芸能人なんだ〜と妙な距離感と共にライブが無くなる寂しさでがっくり肩を落とす。あのお祭り男が居るいないでは宴会が葬式くらいに変わってしまうからだ。こればっかは替が効かないから泣くしかない。結局、以降の公演は全てキャンセル。勿論直近のWithin Destructionのサポートやら何やら全てキャンセルになった。そんな落ち込む気持ちとは正反対に主催者、POSTHUMANITYの荒木さんらをはじめとした同僚バンドらから福岡GRAFのステージ上では熱いMCが溢れてた。・・皆、HOTOKEが好きなんだよ。なくては困る存在なんだなぁと凄く感じられた。

特にHYDROPHOBIAのRINさんは「奴らをこんなことで終わらせない、REIGAとKEISUKEを必ずステージに連れてくるから!」と感動のMCで会場でウルっときた。その日は演奏こそできなかったがHOTOKEのIchiroがHOTOKEの物販を持って、やって来ていた。バンド仲間の二人がやらかしたことに対して、逃げずに針の筵に飛び込んできたことは全くもって素晴らしいなぁと思う。ツイートでも、うん、これはなかなか言えることではないから、やばかった。 

Ichiro「メンバーのやったことは褒められたことじゃないけれど、許されるならHOTOKEは続けて行きたい!だからなんでも僕が答えられることがあれば答えるので、僕は居るんで、話に来てください!ライブには来てください。お願いします。」

愛が溢れているからこそ、皆、同僚のしたことの弁明をして一丸となっていた。目には見えないけれど、絆は大切だと思う。このコミニティー、やけに目頭が熱くなるんでいかんわ。

ここまで復帰するのに色々あったに違いないが、傍観者の僕らはただひたすら待つのみだった。そんなHOTOKEが復帰したのが、年も押し迫った昨年末の対バンライブだった。僕はど平日だったから参加こそできなかったけれど、その日1日はひとり興奮していた。そしてこの九州重音祭で久しぶりのHOTOKEを観ることができた。REIGAとKEISUKEもいつの間にか外でいつものように騒いでいた。変わらない様子で良かった。その姿を確認できるなんて奇跡じゃなかろうか?今日は久しぶりに熱いライブになるなぁ、茫然とただアーリーの入場列の中から見る光景からそんなこんなを考えながらガッツポーズしていた。

暫くするとSlaughter to Prevailの一行がアーリーの前に整列する僕らの入場列の向かいに車を止めた。プロモーターのMARINAとREIGAが並んで迎えに行った。到着した面々とのビジネストークは真面目な面持ちではじまったが、途中から笑顔が出てきて明るくなってきたようだった。堅い雰囲気が結構柔らかくなるもんなんだな。←ロシアに対する偏見か?(笑)出演者が揃ったので入場がスタートした。

 

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2。ライブのはじまり、新しき偉大なる一歩。第三回九州重音祭。

開場は15:30で若干押していた。それでもここ何回かのアーリーの入場に比べて早い。入るとすぐにDefying DecayとSlaughter to Prevailの物販が並んでいる。その向かいには T.M.Musicの物販とDJブースがある。また会場の中にもテーブルがセットされて、HOTOKE、Universe Last A Ward、Universed Crestfallen 、Secret  Temple、POSTHUMANITYの物販がビッチリ並んでいた。後ろに二列でPA台がセットされていたし、これだけ物が詰め込まれていたら会場も狭く感じるよな。

16:00きっかりにUniversed  Crestfallenのライブがはじまる。溢れ気味の人で埋まった会場で後ろの方から感慨深げに見ていた。オープニング・アクトでもなかなか良いデスコアだった。バンドは名古屋から10時間かけてやってきたんだぞ!と話していた。演奏は重低音が会場中に響き渡る良い音だった。これなら皆のハートに届くし、アピールするよ。MCは酷いけど、来た甲斐あったんじゃないの?

さて2バンド目にはもうUnivarse Last A Wardが登場する。早すぎないか?北九州から日本全国へ、遠征ライブに精力的に参加し続けている。ハードコアを日本語で歌っているけれど、その威勢と歯切れの良いパフォーマンスで全部もって行かれる。「ここからMCなしで最後まで歌い続けます!」と言うと曲がスタートして極間もなくULAWの世界にどっぷりと浸かる。なんちゅうクオリティーの高いバンドだろう。激情系なんちゃらなんて枕詞もあったくらい、正にそんな激熱な叫び声が会場に響き渡る。今日は0時を回るだろうから、あと6時間以上やるんだと思うとそんなに体力がもつんかいなと思う。17:30で2バンド、わりと早い進行だ。続くバンドはSecret Temple、 REIGAがすかさずテキーラのショットグラスを配る。ヴォーカルのGx Px(Goppeni)さんがREIGAから強制的にショットグラスを渡されて、MCで話す。

「今日はこの後も19:30からGRAFでライブがあるからさぁ、飲みたくないんだよ〜。・・・まあ、今日は祭だから飲むけどさぁ〜、・・・そうだな〜、(REIGAをみながら)何事も程々で、程々で遊ぼうぜ!(ニャリ!)」

これには会場からはブーイングが!「重い!重い!重いよ〜。(笑)」と歓声が起こる中、ステージ袖から「悪りぃ!」と手を合わせるREIGAがチラリと見えた。めっちゃいい仲間。いじられて薄めてしまえ〜。

このバンドは初めて聴いたけれど完全にスラッシュメタルだった。これからアジアツアー回るって言うのも頷ける確かな演奏力だった。偶然にもYUUくんがGRAFでSecret Templeを観てかっこいいと言っていた。めちゃカッコよかったな。

休憩時間中にドリンクを頼む。キャプテン・モーガンのコーラ割り。コーラ割と言えばバカの一つ覚えのジャックコークだった。それよりマイルドで甘いキャプテン・モーガンのコーラ割りはニャンさんに教えてもらった。アーリーでもGRAFでも飲める。GRAFではレモンが添えてあり、抜群のうまさでした。

そんな中ステージではタイのメタルコアバンドDEYFING DECAYが機材設営に励む。とにかく関係者が多いしステージはどうしたの?と言うくらいの機材で溢れている。やたらとキーボードとカメラが多いし、ステージに独自にPA台まで組まれてるのにはびっくりした。それと巨大なカメラマンがガンガンライブ中に撮影していた。広くないステージに全体的に小粒なメンバーが機材に埋まっていて、エッこの人が?と言うヴォーカルの気の良い兄ちゃん?が歌い始めたので目が点になる。デスコアやスラッシュメタルが鳴り響く会場でエレクトロニカはかなり軽くアウェー。迫力不足は否めない。もう最前に来たし、とにかくジャンプをしまくって飛び跳ねるしかない。曲のバリエーションは多くて途中バラードも挟む。そんな中。ベースがワイヤレスを付けて会場のサークルの真ん中に登場した。これは盛り上がるが、なんと彼は後ろに行って消えた。ライブ中にいなくなるベース?まじか!?ファンキーすぎる、ベースが面白すぎる。自由だ!あまりにも!

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3。またおっかないステージに戻って来た!HOTOKE出陣!

とにかく飛びまくったのでタイのバンドのステージが終わってから寒い外でちょっぴりクールダウンしてからまた会場に戻る。いよいよHOTOKEの登場だ。しかし様子がおかしい。なんと下手のスピーカーの音が出ていないようで、アーリーのスタッフが集まっている。もうバンドの準備は終わって開始待ちになっているのに機材トラブルとは。ここずっとまともにHOTOKEのライブがはじまってない。ライブっていうと何かが起こるんだ。ギターが鳴らないとか、機材が壊れるとか・・。遂にアーリーのスタッフは意を決してスピーカーの解体を始めた。「マジか!」結局スピーカーのケーブルを切って摘出。テスターで通電していないことを確認するや、スペアのスピーカーに交換して配線を繋ぐ、ビスとカバーをセットしてライブ再開となった。はじまると目の前にREIGAとPOSTHUMAMITYのゆずぽんがツインヴォーカルでWorld Collapseの熱唱を始める。会場は大きなサークルの中で狂ったような獣達がモッシュを踊る。世界一危険な箱がたった今ここに出現した。始まりと共に圧縮で上手柵から柵内に入ったので真横から見る羽目になった。REIGAは酒瓶片手だったし、殆どのパートをゆづぽんが歌っていた。

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REIGAのスクィールが聴きたかったが結局聴くことができなかった。でも目の前にHOTOKE!もうそれだけで十分だ!いつもの強がりREIGAからは聞けない心中の吐露もあった。

REIGA「昨日は寝ることができなかったんだ。」

それでもこのステージに帰ってきた。とんでも無くおっかねえステージに戻ってきた。だってそこがREIGAの生きる場所だから。僕らにとってしたら、復帰は喜びでしかないのだが・・。変わらぬHOTOKEとして戻って来てくれたことに、嬉しさしか感じていないのだが・・。今日の出演バンドの皆んなだって、ただそれだけを話しているのだが・・。でも当の本人はそんなもんじゃない葛藤と恐怖に苛まれていたんだとその一言から読み取れる。精神安定の媚薬に走ったのも怖いステージが一因だったのかもしれない。そんな不安とも対峙できるだけの野望と貪欲さに、前向きなバンドへの愛、初期衝動に立ち返った心の一部がその口から飛び出す。

REIGA「*N*O*R*C*みたいに俺たちは流行りの恋だの愛だのは歌っちゃいねぇんだよ。もっとこの胸の中にある熱い想いを歌っているんだよ。そんなもん捨てちまえよ!知ってる奴は歌ってくれ!」

槍玉にあげられたバンド名はあえて伏せておくけれど、そんな危うい部分も含めて、観るものを引きつけてやまないこの尖り野郎がREIGAの魅力なんだ。だからこそ、こんなところで潰れてる暇はないんだよ!びびってんじゃねーぞ。

REIGA「来年はもう一つ上の会場でやりましょう。先進もうぜ〜、あそぼうぜ!」

そして、大きく頭を下げて頭の上で両手を合わせる。

「悪いぃ、本当にごめんな!これからも頼むわ!」

と言っていたと思う、心の中で。

流石、REIGA流のみそぎなわけだ。もう、早く次の曲やってくれ〜や。変なとこから汗が流れて困るから。でもこの独特のMCがなんといってもHOTOKEの専売特許。やむを得まい、付き合わざるを得ない。

REIGA「実は今日はこの、ライブをブッキングしたMARINAの誕生日でもあって、ほら降りてこい!。去年、立ち直れないくらいいろいろあったのにまた九州重音祭をやって、海外からバンドをいっぱい呼んでくれた。おい、何か話せ。」

(笑)こうした仲間がいてコミニティーとなっているチームデスコア。こうした繋がりが得難い関係となって、お互いに補完する関係性を築いている。

今年、MARINAがブッキングした来日バンド、Signs of the Swarm、Ingestedのサポートも早々にHOTOKEが務めることが決まったし、UNDERGROUND FESTへの出場も決まってた。日本産デスコアの熱さを早く世界中にぶちかまして欲しい。Paleduskだけじゃなく九州三羽烏のHOTOKE、POSTHUMANITYも早く海外に出て発散しようぜ!楽しい時間はあっという間に終わる。

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4。動員100人突破!POSTHUMAMITY登場!

HOTOKEに比べると安定した活動を続けるPOSTHUMAMITY。HOTOKEも良いが僕はこのバンドのポテンシャルはこんなもんじゃないと思っているから、早くブレークしないかな〜と心待ちにしている。超絶ハイテクドラムの光くんとドレッドヘアに変えたゆづぽん、そして九州デスコアの名実ともにドン荒木(メタルモンスター)この重低音!最高なんだよ。 1曲目のDiceyから重低音を聴かせる。カッコいい!

荒木「今日は寒い中、九州重音祭にお越しくださり誠にありがとうございます。みんなのおかげで動員100人を超えました。九州は動員が少ないと言われ続けていますが、100人!これも皆様のおかげです。感謝します。そしてMARINA!彼女がいないとこんなバンド連れてきてくれないし毎年赤字覚悟でやってるMARINAを本当にリスペクトしています。あとHOTOKE、マジやろうぜ!」

Unconscious Murderのエンジンのエグゾストノートのようなリフが凄まじい。デスコアはリプが単なる低音で単調でつまらないと言う人もいるけれど、このバンドはプログレとも思える複雑怪奇なリフを奏でる。荒木はコピーできるもんならしてみろ!とライブ中でも挑発している。選りすぐりの業師が集うバンドPOSTHUMAMITYはもっと大きくなるべきだと思う。来年はB1くらいに会場が広がると良いね。

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5。ロシアからの刺客Slaughter to  Prevail降臨!

ステージでは機材のセッティングが始まる。ドラムのエフゲニーがドラムセットを組み上げる。マイクもベースのセットが終わった。アレックスもマイクのセットが終わった。あれ?ロバートとジョーダンのUKチームは?PAセッティングが日本語、ロシア語で上手くいかない。MARINAさんが間に入ったが、マイクが直接セッティングをエフゲニーと開始。マイクが指揮を取り、エフゲニーがステージ上の機材をいじる。凄い勇ましいと言うか、怖ぅえー。言動は怖いが、物には凄いデリケートに対峙していて、ヤマハのベースの置き方とかも見たことないくらい慎重に置く。だから細かいのかもしれない。ロシア語で全くわからないから何言ってるのかは知る術もないが、明らかに焦って汗かくエフゲニーの様子を見ていると、こらすげーわ。なんだか変なところに感心した。おかげであっという間にPAのセットも終わり楽屋に上がる。

この時既に23:10。僕は当然今日は帰る予定をしていないが、帰るつもりでいた人もいたようで、開始時刻が延びることに愕然としていた。15:30に入ってから8時間が経っているわけだから、それを考えるとまあ、普通な反応だろう。そんな僕らの前に問答無用の鬼たちが現れた。

降りてきたのは覆面を纏いし悪魔の3人。ギターのUK勢はいない。なんらかの事情で本ツアーには帯同していないようだ。ギターはスピーカーから流れるだけ。それにドラムとベースとヴォーカルが乗る。しかしこの狭いステージに三人もの悪魔が降りてきただけでその強烈な存在感に場の空気が変わる。震えが止まらない。一曲目のChronic Slaughterがはしまる。なんだこのヴォーカル、凄まじい。全てを飲み込んでしまうかのような音圧。覆面が僕らの方を向く。鋭利な刃物の筵のような歯が動き、僕らをミンチ状に切り裂いてしまいそうな恐るべしマスク。ギターも素晴らしい音なので、生で聴きたかったのは山々だが、それでもここに来てくれたことへの感謝が勝る。この圧倒的なガテラルとスクィールの迫力は見事だ。それにマイクのヘッドバンギングと扇風機ヘドバンも凄い。負けちゃいられない。MCで聴けたアレックスの声はなかなか可愛らしい声だったし、途中最前の僕らと拳を合わせてくれたし、とてもフレンドリーで楽しい。またショーの後半、マスクを取って歌ったのだが、声のリミッターが外れたかのような明らかに伸びやかな歌声に変わり、恐るべき咆哮で驚愕した。もはやマイク無しでいけたんじゃね?この箱なら十分だろ?生声だけでバックの轟音を抑えて聴かせる。これは得難い貴重な体験だ。はじめはロシアのバンドと言うことで舐めていたが、恐れ入った。最高でした。これ以上はないだろう。新曲も挟みながら終演は0:00ジャスト。見事だった。来年の九州重音祭が今からまた楽しみだ。

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