ヒズミ ウキクサ ノンフィクションとミズニ ウキクサの夜

ミズニ ウキクサ ライブレポート

2019年4月20日

小倉FUSE

 

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待ちに待った4月20日がやってきた。ミズニウキクサの2nd ミニアルバム「8月の溜息」リリースツアーのライブだ。事前にYoutubeにアップロードされたトレーラー版を聴きまくりイメージを高めてきた。このライブの題目「ヒズミウキクサ」は共同主催のノンフィクション、イイジタカヒロさんが命名したそうな。

 

EG「ヒズミとはエフェクターで言うディストーションのことで、DISTORTIONの原理はと言うと、例えばエフェクターが200出す能力があるところでアンプが100しか出せない時の残り100がヒズミとして現れる。僕らもバンド開始当時考えていた未来の色というのがあり、今思えば、随分と変わってしまっている。これがヒズミなんです。」と例の早口で捲くし立てて話される。前回のファーストインパクトの衝撃は超えないとは言え、面白いし、思慮深い話しに深く頷くしかない。

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そんなノンフィクションのオリジナルユルキャラ、イイジちゃんとミズニウキクサ、ウキクサちゃんが共同開催する、「ヒズミウキクサ」がはじまった。

 

1.LONE

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先鋒は大阪から来たLONE。兎に角、爆音。今日はノンフィクションとミズニウキクサだから、まさかここまでの爆音があるとは想定していなかった。耳センが無かったら脳震盪で倒れていたかもしれない。特にヴォーカル毛利さんの声が高音で割れて直接脳に突き刺さる感じ、ベース熊田さんの音を通り越した容赦ない振動に身の危険すら感じた。「大阪の核弾頭」恐るべし。


毛利「僕らは北九州のキャラクター、イイジから誘われて小倉までやってきました。レコ発ということでおめでとうございます。僕らもCDは出したばかりなのですが、3バンドまとめたスプリットシングルだから販売の仕方が難しくて、此処には持って来ていません。なので、新曲はネットでみてもらうかして、気に入ってくれたら、他に僕らのCDはあるので宜しくお願いします。」


スプリットCDって軽く考えていたけれど、実は難しいんだ。そんなアーティスト側の悲哀を垣間見た気がした。

 

2.Trippers Audio Room

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続いて広島からきたTrippers Audio Room。

ヴォーカルのあいりー「私たちは今までほとんど県外に出たことが無くて、出て山口くらいまでで、今回初めての小倉になります。小倉童貞。」

ギターのぐっち「童貞ってあの童貞?」

あいりー「そうトリッバーズがね!」

ギターのぐっち「ああ・・・(汗)」

 

なかなか強い個性のあいりーのようです。ぐっちはロカビリーを取り入れているけれど、あいりーはそんなことには構うことなく自然体で歌う。そんな音が上手く響く。声が心地よくてまた聴いてみたいなと感じた。たっくんもツイートしていたように、小倉で一緒にやれた喜びは非常に分かる。相性はばっちりなんだよ。

 

3.ノンフィクション

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そして来ました後半戦。ノンフィクションの登場!イイジさん、開場前からFUSE界隈を回っていて、意外な気配りに撃たれた。

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こちらは全身ミズクサちゃんで来ているから無視されても良いようなものだが、ファンサービスで声かけしてくれる。もう、落ちそう。


EG「まだ暫く開場まで時間がございます。」

TM「今日はベースは何方ですか?」

EG「お嬢でございます。では今暫くお待ちください。」


今回は新譜「現代、ユウ」を引っさげての地元小倉公演だから、ノンフィクションがトリなのかなと思っていたら違った。この強烈なキャラを1度見たら忘れられないと思うんだけれど、これからガッツリ来るんじゃないのかな。ライブは新曲もあったし、色々忙しく動かれていて、時間が長かった割にアドリブの印象が少なめだった。だけれど冒頭に書いた「ヒズミ」の解釈が新鮮で、「ヒズミ通信」申し込もうかなぁ?と言うところまで考え始めている今日この頃。ヤバイ、また推しが増える〜。(汗)

 

4.ミズニ ウキクサ

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さてお待ちかねのミズニウキクサ。今日は主催者としての気概か、終始表にいる二人。前回物販はほぼ誰も居なくて捕まえるのが大変だったのに、今日はずっといる。しかも松本姉弟揃って立っているから、初っ端に買いたいものはゲットさせていただきました。

出番は何番目?って聞いたら4番目!って、それトリじゃん。(笑)

 

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幕の後ろでは楽器の配置換えが行われている。ミズニウキクサはベースとドラムが前に並ぶからドラムの配置換えが大仕事だ。たっくんの足が幕から出て固定のテープ貼り作業が行われているのが分かる。ベースの音漏れはちょっぴり。そうこうするうちにSEが「羅針盤」になり、幕が開く。

 

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この「羅針盤」のSEが瞬時にバンド演奏に切り替わるところが素晴らしい。人紬の糸のような切れ目のない演出に鳥肌が立つ。今後もこれでスタートしてもらいたい、最高すぎる。ギターの幸平さんのところが照らされていたからここら辺の細工は幸平さんの足元でされているのかな?いつものことながら本当に凄まじいエフェクターの数々に驚く。そしてたっくんの静寂も嵐も呼ぶ怒涛のドラムが目の前で展開する。この切れと速さは最高!


続く二曲目は前回初披露の「夏の終わり」。

祭囃子〜というフレーズが印象的で覚えてる。愛美さんの情念が溢れ出す歌に全身が打たれる。そして打って変ってアッパーなカシス・ビート・ロマンスに繋がる。もうこの曲は何も考えずに乗りまくれば良い。


痛快な松本姉弟のMCに続けてなんと、前バンドヌ・シャボンヌから二曲が演奏された。後追いの僕は最近「雛罌粟の夢-上下」買って聴いているので新曲同然に聴けた。まさか生で聴けるなんて!感慨深い。会場でも驚きの声が沸き起こっていたよね。

 

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続く「夜風」は今までにない可愛らしい感じの曲、そして松本姉弟共作*の「トラベルアワー」(*アルバム誤記〜セルフライナーノーツより)

ときて「エンドロール」。このファーストの最後の曲が出来て、愛美さんは気持ちの切り替えが出来たっていう。そしてこの曲の冒頭で叫ばれる愛美さんの掛け声。これがライブでの定番で、この露払い的な掛け声を聴くと聴いている僕らも気分新たかな気持ちになる。曲が終わるとすぐさま会場はアンコールのクラップに包まれる。愛美さんがすぐに戻って来て、「本当にアンコールやって良いですか?」って。なんだか微笑ましい。たっくんも「本当に?ありがとうございます!」って、どこまでも無垢な二人に感動する。

 

演奏されたのは「街」

哀しみを「黒で蒼白く溶けるだけ」と歌うこの歌がどうしようもなく胸を熱くする。

やっぱり、また行きたい!福岡行くか!

 

ミズニウキクサセトリ

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絶叫する60度 、Su凸ko D凹koi 2 マンでマンダラケったらマンダラケ

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絶叫する60度

Su凸ko D凹koiリリースツアーライブレポート

福岡Queblick

2019.04.04


1.絶プライド!

3月の年度末騒動が沈静化し、新年度を迎え、新しき元号なんかも決まり、心あらたかな気分に包まれる日本!そんな今日、絶叫する60度のライブがある・・「ぷっ、カタ!(爆)」能書きなど「絶叫する60度」にはいらない。「九州又来たぞ!ぶち上げようぜ!」絶叫ならきっとそう言うだろうな〜って思いながらここ数日を過ごしていた。自分らのペースを乱すとそれだけでぶっ壊れてしまう、そんな脆さを自ら壊れて学ぶ。そんな余りにも不器用で、融通の利かない絶叫スタンダードも、自分たちを対象化した時には何者にも勝る強烈なパワーが炸裂する。そんな彼らを僕らは見たいからライブに来る。世間様がどうだろうがなんて御構い無しだ!絶叫は絶叫で独自の時間軸を直走れば良い!

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絶叫は先月13日に記念すべきファーストフルアルバム「絶」をリリースして、目下ツアー中だが、なんと幸せなことにその始まりは九州からだった!発売2日後には福岡INDOでリリイベ、今の絶叫を聴く。もうただただ感謝しかない。言葉を尽くして九州を褒めるものは多い。しかし絶叫の様に本当に九州に足繁く通ってくれるバンドなんて無い。聞いたことも見たこともない。そんなとこ見せられたらもう付いていくしかない!理屈じゃない。

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17日の佐賀RAG-Gは象徴的だった。いたはずのハッピージャック、でも心は佐賀へ馳せた。そんなどうしょうもない絶叫愛が僕の中で溢れ出していつのまにか体も其処に馳せたと言う奇跡。そしてそこで初めて絶TEEを手にした。2019年の今はじまったばかりの絶TEEを門外漢の僕が手に取る。それを着ると言うことがどれほどのことなのかなんて知らない。でもただただ嬉しくて嬉しくて堪らない。何度見ても頰がほころぶ。そんな子供じみた感覚が蘇ってくる。絶叫する60度があったから、極悪非道な辛い年度末の荒波を乗り越えられた。絶に揺られ、この絶TEEにスピリッツを感じ、そしてこの4月4日のライブに来るという目標があったからこそ挫けずにいられた。全ては絶叫に翻弄されてしまっているんじゃね!翻弄上等!それがそれで楽しいのならばそれで良いんじゃね!楽しいぞ!九州界隈!最高だろう!絶叫する60度!

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本当に九州と言う辺境の地はなかなかここ数年辛く厳しいものだった。最近じゃあ、多くのバンドに敬遠されがちだし、それを感じる度に悲哀を感じたヘヴィーメタル界隈。ズタズタになった九州プライドがなんと「絶叫する60度」のおかげで頭を擡げる。「そのままの僕らでいいんだよ!そんな僕らだからこそ会いに来たんだよ!」どうだ!どうだ!この愛!脳内活性化するもんだろう。これほどまでにぶち上がることなんてなかった。皆んなに混ざってライブに参加できる喜び、まさかこんなにも早く着ることができるとは思っていなかった絶TEE。もうただこれを着て飛び跳ねたいだけ、その為ならこの濁流にだって飛び込もうぞ!。もうただただそれだけを望む。だって仕方ないよね、こんな凄い音魂聴かされたら誰だってそうなるよ。絶プライド!あの凄いCDとこのTEEとライブと言う三つ巴のスピリッツ。さあ、絶叫のライブだ!


2.絶叫!ライブ!

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4月4日、快晴。お馴染みの住吉神社を皮切りに、その横の楽水園で道草を食った。天神入りする前に博多の魅力をタイムラインに流してみようかなって意図で寄ってみた。さくら咲く季節が手伝って其処彼処が淡い桜色に染まっていて華やかだ。ライブ活動で全国行脚する魁、もんてろたちにも是非見せたいなと言うためだけにこんな場所にいる。ホッコリする午後の昼下がりはなかなか気持ちが良かった。そんな中、タイムラインでは「前飲みやってんぞ!」ってこばさんたちが天神中央公園での写真をツイートしている。やっばそっちだよなぁ〜!。(笑)この後、魁たちも行ったとか!羨ましすぎるぞ!。凄いや!九州界隈!(笑)

 

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キューブリックの向かいにある飲み屋でそんなえっふー達と合流する。楽しい面々に会って乾杯!また誰か来て乾杯!。ただそれだけのことで楽しさが倍にも膨らむ。開演まで何度となく繰り返される乾杯!おかげでライブが始まる頃には完全に出来上がっていた。ヤバイ!(笑)

開場時間を回って、皆あたふたと店を出る。キューブリック前で平日の会社帰りの人たちに混じる。赤ら顔に誇らしい絶TEEを着て、今日、ワンマンだっけっ?てくらいの絶TEEだらけで頰が緩む。キューブリック前は歩道も狭く滞留する場所もないから即下に降りたけれど、街に溢れる絶TEEをもっと見ていたかったなぁ。

 

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暗い箱の中では黒TEE達が蠢く。ステージは明るくなりバンドの面々が持ち場に着く。開演時間いっぱいの19:00「おはようございます。」「絶叫する60度です。」といつものように魁ともんてろが登場する。そして桜の季節に相応しい「桜は二度散る、二度咲く」がスタートする。桜が舞い散る中、続く桜は「空蝉の歌」。「Dead Alone!」カッコいい!「インディペンデンス・デイ」と来てここでもんてろから悶絶の一言が飛び出す。

「平成最後とか、令和とか言うけど、でもそんなことどうでも良くて、今日は今日しかない、今日はいつだってはじまりの日なのね!だから・・(お前ら!)やるしかないだろう!(叫)」

もうこのMCで一気に記憶が飛んだ。どんだけ拳を突き上げたか、飛び跳ねたか、サークルで回ったかなんて正直覚えていない。もうあの一言が聞けただけで、もうそれだけでいい!それ以外にもSu凸koちゃんを語るときの魁の幸せそうな笑顔とか、生かしたメンバー紹介とか、そして相変わらず魁の長尺のMC、幼馴染から友達、絆へと繋げる名MCもあったけれど、今日はあのもんてろの一言が全てだった!「今日はいつだってはじまりなんだ!だったらやるしかないだろう!」もう大好き!

 

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3.Su凸ko!ライブ!

前知識なし、どこのものとも知らないそんなまっさらな状態で土井ちゃんの前に放り出された。なんかわからないが「スモーク・オン・ザ・ウォーター」のリフが鳴ったきがした。頭を降り始めたら普通の歌になった。「アナーキー・イン・ザ・UK」が始まった!飛び跳ねたらいきなり普通の歌になった。なんなんだ?この肩透かし感は?。頭の中に溢れまくる開けっぴろげな女子トークが咲き乱れている。エロ?エロなのか?なんなのかわからないけれど、「頑張れ童貞!頑張れ童貞!」叫んだり「ブス、ブス」言っている。ある意味等身大の女子たちの偽りのない今が其処にあるのかな。ほっこりしてて、それはそれで良かったけれど、本質は其処じゃない!

「何年か前に本当に歌が嫌いになってやめたいと思ったことがありました。私も大体嘘しか付いていなくて、90%は嘘なんだけれど。(この話は嘘じゃないんだけれどね。(爆))だから大体嘘か嘘じゃないかはわかる。周りのバンドがステージで嘘の綺麗事ばかり並べ立てているのがわかって、嫌になって歌が嫌いになりかけた。そんな時に「絶叫する60度」と知り合いになった。絶叫はこんなにライブをやっているのに、プライベートの時間は貴重なはずなのに、私たちと一緒に遊んでくれる。絶叫の歌って1mmも嘘がない。そこから物凄いパワーを貰って、私たちも今もこうして頑張れている。ありがとう!絶叫する60度!」

 

突然の熱い熱いMCに皆んな打たれた!泣けた!素晴らしいバンドには素晴らしいバンドが集まるもんだ。Su凸koちゃん、最高だった。最後に歌った「ゆうと」には胸キュンでした。いいバンドだ!

 

この友情、永遠にあれ!

 

 

絶叫する60度セットリスト(ちゃーはんさんのブログから)

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チェキ、ランチェキも混ぜたらこんなことに!

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壁がなかったから柵ドン!

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それではまた!

ミズニウキクサ 意外すぎる激情の鼓動!

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ミズニウキクサ

2019年2月27日

小倉FUSE

 

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ミズニウキクサが小倉にやってくる!もう、ただそれだけで行くしかないと思ってしまった。今日は福岡のバンドThe INCOSと大阪のバンドPOP ART TOWNの新譜リリースツアーでその対バンとしての参加。他のバンドもクウォリティーが高い6バンドで、特に北九州のノンフィクションは、気になってはいたけれど、これ程のモノとは!想定なんかはるかに超えてしまうくらいのインパクトだった。そう、対バンライブの醍醐味はこんな未知なるバンドとの出会いにあるんだよなぁ。このウキウキ感堪らない。そう、シュレディンガーの嘘もミズニウキクサもそんな事でハマってしまったバンド達。ライブは楽しいよなぁ~。

 

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1.浮き草のはじまり

さあミズニウキクサのことを話そう。ミズニウキクサを知ったのは年末の小倉FUSEで愛美さんを偶々見かけたからと言う理由。めっちゃ本人、オーラが出ていて一体誰やねん?何事?と思っていたらバンドの人だったんだね。そんな時友人二人の会話が耳に入ってきた。


ゆだの「あ、ミズニウキクサのヴォーカルの人!」

RYO-CHIN「ああ、ライブ観たことあります。ライブ良かったっすよ。」


この二人の会話は不思議と脳裏に残った。

それと愛美さんのリフレイン、残った記憶は「ミズニウキクサ」と言う暗号に埋め込まれる。それから半月後に訪れたシマレコでその暗号が解き明かされた。「ミズニウキクサ!売れてます!」島村楽器のCDが置かれている一角(シマレコ)にその暗号めいたバンド名の載るポップを見つけた。「散らばる着地点」と言う波打つ水面と弾けた水、そしてモノトーンな佇まいのジャケットがあった。目立たなさそうだけど、そこが返って目立つ。このポップに凄く親近感を感じた。此処にもコアな浮き草ファンがいるのかもしれない。視聴すると喜びが込み上げてくる、巡り会うべくして巡り会った音楽。そんな瞬間、瞬間が楽しい。それが僕の至上の喜び。だからとにかくライブを早く観てみたいと思った。

 

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2.生きること

ライブは破天荒な即興詩人であるバミューダ△から始まり、 And Becouse、ノンフィクション、POP ART TOWNと来たその次、トリのTHE INCOSの手前の五番手がミズニウキクサだった。ハイボールを飲み干して高揚してきたところで幕が開く。下手には愛美さん、上手には横置きのドラムセットとたっくん、後方の暗闇にギターのコウヘイくんがいる。この興味深い闇に突き刺さった逆三角形のフォーメーション。二人は、真っ白にドレスアップされた正装で独特の世界観を作り出していた。奏でるは「落下速度」。「散らばる着地点」の一曲目。この哀愁溢れるメロディーに今日、ライブで観た記憶が足されて、血と肉がついてリアリティを増す。この姉弟が「水面」と「浮き草」。この声・・強い。この波動・・熱い。この愛美さんの声は今、目の前で発された波動。歌は何処までも無垢で透明度が高く、時とともに鋭くに滑り降りてくる。またたっくんの作り出すビートは激しく、波を増幅し、畝りを創り出し、時に飛沫を上げて泡を飛ばす。正にあのジャケットの如く。ただし隠しようの無い色彩が溢れている。抑えることが出来ない衝動が激しく頭を突き動かす。心なしかたっくんのドラムも次第にヒートアップする。やばい、負けそう。大人びた洒落たポップソングと感じていた楽曲も、激しいビートの渦に巻き込まれる。ややもすれば愛美さんのヴォーカルをも飲み込みそうなくらいなドラムが激情のロックに変える。あの細い体で良くもまあ、こんな打ち方ができる。最後の曲「街」はよもやインプロビゼーションかと思うくらい胸熱な激しさが空間覆い尽くす。圧巻!これぞライブ。これこそが生きている証だと思う。

いやー、なんだったんだろうか。圧倒されまくりの30分はあっという間に過ぎ去った。

 

3.続く…繋がり

此処まで感情が揺り動かされるとは正直想定していなかった。終わった時は笑うしかなかった。何これ、熱すぎやろ。あんなにもクールなイメージだったのに、反則もいいところだ。これはまたやばいバンドに足を突っ込んでしまった。ヤバイ!ヤバイ!たっくんのイイデさんみたいなMCも楽しかった。愛美さんの緊張感、伝搬する。(笑)

 

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セットリスト

1.落下速度

2.カシス・ビート・ロマンス

3.新曲?

MC

4.花火

5.エンドロール

6.街

Signs of the Swarm 九州重音祭初参戦の夜

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九州重音祭

2019.01.25

小倉FUSE


僕はグロウルやスクイールに良いイメージを持っていなかったので、大分遠回りをしてしまった。2015年にアーチエネミーを聴いて、ブラックアースのライブを観てからデスヴォイスへのイメージが180度変わり、機会があったらデスメタルをもっと観てみたいと思うまでになっていた。そして丁度一年前くらいのヴィレッジバンガードで、福岡出身のメタルコアバンドPaleduskの新譜Blue Roseの試聴をしてから、地場のデスコアか~、ライブを観てみたいなぁと言う考えが頭をもたげ始めた。そんな偶々が昨年末のツイッター「九州重音祭」を見つけることで成就した。Paleduskが出るし、小倉でやるし、アメリカのバンドも出るみたいだ。正に祭!これは神の仕組んだイタズラではないか?今、これを観ろということなんだろうと受け止めてチケットを探す。しかし見つけたのはe+のソールドアウト。「千載一遇のチャンスは絶たれたのか!神も仏もいないのか?」と諦め掛けていたところにタイミング良くPosthumanityのゆづぽんさんが「チケットお持ちでない方、取り置きしますよ。」と神の一言で救われ、目出度く参戦と相成った。

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その後調べてみたら、九州重音祭は当初の予定から大きく狂ったラインナップとなって、主催者がチケット代を下げて、e+での販売は取り止めて(僕はソールドアウトと勘違いしたが・・。)バンドや主催者の手売りのみになっていたことがわかった。アメリカからの来日アーティストがまだ残っているにもかかわらず、この対バンレベルの販売価格で決行とはすごい!ってか無謀。そもそも小倉FUSEに来日アーティストが来ると言う事自体にも驚いたし、ヘッドライナー、準ヘッドライナーの二者がキャンセルで決行というのも聞いたことがなかった。こんな逆境の中で決行する根性半端ない!MHz Festって何もん?桁違いなプロモーターだわ。もう最高!感謝しかない。


REIGA「今日、九州重音祭にアメリカからバンドを呼んでこんなに多くの皆んなに集まって貰えたのもみんなMHz FestのMARINAのお陰げ。こんな凄いことを今の時代、こんな女社長がやっているんだから!凄いよな。MARINA何処だ!」


まだこの時は実感が湧かなかったけれど、終わってからジワジワとその凄さが感じられる。火の玉ガールMARINA率いるMHz Fest主催のこのイベント、まじで神やった。伝説と言っても過言ではないだろう。それでははじまり、はじまり。(笑)

 

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1.はじまりから伝説

16:00に「再入場禁止」の看板の立つ小倉FUSEに着く。「おいおいフェスなのに再入場禁止とか凄いな。飯抜きだな、こりゃ。」と思いながらの入場。これからここに何時間か缶詰になるわけだ。意を決して中に入ると正面、BARカウンター前にはアメリカはピッツバーグからスラミング・デスコアを標榜するバンド、Signs of the Swarm(SOTS)と長崎から飛び出した今一番勢いのあるデスコアバンド、HOTOKEの物販が並んで出迎えてくれた。特にSOTSのドラゴンボールTEEがオレンジ色で目を惹く。海外でいかにも作った的な日本語TEEすごいなぁ。とにかくメタルコア・デスコア初体験の僕にとっては全てが記念すべき日。とにかく全身で受け止められるだけの音楽を貪欲に受け止めに行く。先ずは全バンドのCDを漁り、特に今回チケット確保でお世話になったPosthumanityはロングスリーブTEEを購入!図案が中で一番好みだったから、デスコア素人の僕でも「馬子にも衣装」的な感じで良き。着替えたらなんとなく和む。16:00開場が押したにもかかわらず、16:30の開演はオンタイム。重音祭は余韻もなくスタートを切った。

 

2.オープニングから激アツ!

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先ずはオープニングアクトのBANEだ。広島から来たデスコアバンド。重音祭に相応しい重低音に痺る。グロウル、スクイールの洗礼をBANEに受けた。音源で聴くよりライブの方が馴染んで聴こえて心地よい。オープニングアクトだからオーディエンスはまだ疎ら。でも乗っけから激熱。特に公演取り止めとなったAversions Crownの「Erebus」カバーには感激した。本当ならば今日、生で聴けたであろうこの曲、染みる。

 

3.いきなりPaledusk!

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続く本編、なんと先頭を切るのはPaledusk。While She Sleepsの来日公演のサポートをした事で記憶に新しい 福岡を代表するバンドPaleduskである。WSSも良いけれど、この福岡出身のバンドが「良かった!」とのツイートも聞いた。BassのJohnが脱退、Ashが加入してから初の北九州公演。いきなり登場するとは予期していなかったから慌てた。ジントニック一気飲み。下手最前(スピーカー前)をキープ。283とAsh側でDaisukeの旋回するドレッドとギターからは距離を置いた形だ。(笑)まあ、凄いのなんの、ノリが段違いだ。こちらもヘッドバンギングで、徹底抗戦。しかしハードコアは乗り方が違う。観客はピットの大きな空間を使ってカンフーモッシュだ。マジで周りを見ずに暗闇で手足を旋回するのは堪らない。前ではDaisukeがギターをブルンブルンさせるし、後ろも狂った様に蹴りだパンチだと忙しい。さっきからばこばこ流れ弾を受けながら最前でヘッドバンギングに勤しむ。音楽的レベルはメシュガーくらいかな?かなり素晴らしいので今後が楽しみ・・とか考えながらヘッドバンギングに明け暮れた。おかげでかなり体はヒートアップできた。

 

4.ドゥームなVictim of Deception

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続いて東京からVictim of Deceptionが登場。 Paleduskの物販を見に行って、上手5列目くらいで観た。ヴォーカルDaichiの急逝で新たにMakitoがくわわった新体制、初の九州公演となる。Makitoはピアスをしたお洒落な甘いマスクだが、スクイールもなかなかのパンチがある。またドゥームっぽい低速、ド重低音なブレイクダウンに全員がヘッドバンギングで合わせる。これが揃っていて豪快!気持ち良い。サブドロップのドゥーン音が連発してどの曲も同じように聴こえる難はあるものの、分かりやすいグループを醸し出して乗りやすかったかな。いろんなバンドがいるなぁ。各バンド個性があって面白い。

 

5.むっちゃ楽しい地場、ULAW

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VODが終わって、Universe Last A Wardにステージが作り直される。流石地場北九州のバンドと言おうか、ステージで組み直している中でもC&Rと言うかお喋りが楽しそう。サウンドチェックが開演時間になっても終わらないのかと思っていたら、いきなり始まった。とにかく楽しい。笑顔が絶えない。敷居が低くてステージ、モッシュピットの分けも曖昧な乗り。グルーブはあって、ショーとしての面白さや意外性は一番高かったと思う。興奮する観客、サーフ、ダイブに、ステージからピットまで縦横無尽な往来が一番めちゃくちゃで楽しかった。ヘヴィーに遊べるって最高だよな。とにかくULAWのライブはパーティーのようだった。

 

6.粋なバンドHOTOKE

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続いてHOTOKEが登場!箱内に客がワラワラと詰まってくる、動員は一番多かったんじゃないかな。ガチガチのデスコア。グロウル、ピッグスクイールが気持ち良い。一体どうやって出してんだよと言う音が目の前で鳴っている。上手2列目くらいで観ていたけれど、REIGAもピットに降りてくるし、モッシュサークルに参加するので僕らも移動する。ぐるぐる回って、下手4列目くらいに落ち着く。またREIGAから一升瓶が観客に渡され、皆んなで一口づつ呑んでは瓶が会場内を渡り歩く。イキな計らい、やる事が規格外で驚く。MCで冒頭のMhz Festの話をしたり、今回フェスでWithin the Ruins、Aversions Crownがキャンセルになったこと、それでもSigns of the Swarmが来てくれたこと等をいろいろ話す。


REIGA「こんな素晴らしい祭りに来ないなんてアイツらも勿体無いことするよな。SOTSは最高なんで楽しんでいってくれ。その前に二匹のデブのバンドがあるがな!(笑)」

 

7.酒浸しのPosthumanity

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日本側のトリは Posthumanityだ。活動歴は長いメンバーが新たに始めたバンドで、ツイッターで何の巡り合わせかこの祭の切符をヴォーカルのゆづぽんさんに取り置きしてもらった。たまたまとはいえ、音的には重低音、ど迫力で最高なデスコア、僕好みだった。音は「Control」だけMVで予習してきたけれど、そんなことより素晴らしい生歌が聴けたのが全てだったよ。HOTOKE同様、本重音祭執行人である Posthumanityは、上位二者のキャンセルの件の謝罪と、本当は福岡で企画していた本重音祭が箱の確保できず、小倉 FUSEに助けて貰った経緯とその謝意を表すなど、主催者らしい弁が並ぶ。そんな硬苦しいMCを激変させたのがREIGAで、いきなり舞台袖に来たかと思うと酒をジョッキにになみなみ注ぎ、ゆづぽんに渡し、一気飲みしろと言う。またギターの荒木さんには残りの一升瓶を渡して、まだ4分の1は入っていただろう焼酎を一気飲みさせた。ステージ上はめちゃくちゃやなぁ。バンド仲間の飲み会にでも迷い込んだかのようなアドリブだった。大丈夫なのか?

8.フレンドリーなSigns of the Swarm

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会場の盛り上がりが高まったところでアメリカはピッツバーグからやってきたスラミング・デスコアのSigns of the Swarm(SOTS)が登場する。VocalのDave SimonichはデカくてFUSEのコンクリート梁に頭が軽く届いてしまう。パフォーマーにとっては厄介なFUSEの梁、しかしそれも上手く避けて圧巻なパフォーマンスを僕らにみせてくれた。Daveのスクイールは誰とも違うし、ゾクゾク来る声だった。そもそもが人のものなのか?と感じたりもした。

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ライブの時はこれでもかとガンガン攻めてくるDaveも、ライブ後は満面の笑みで優しい。快くCDにサインをして一緒に写真も撮ってくれた。SOTSは昨年6月にヴォーカルがCJ McCreeryからDave Simonichに変わっている。Lorna ShoreのTom BarberがソルトレイクのChelsea Grinに移籍したので、その空いたポストにMcCreeryが入り、SOTSのヴォーカルにはDaveがなった。アメリカならではのステップアップ移籍で、どちらも面白い逸材だった為、好意的に受け入れられているようだ。

DaveのONとOFFの切り替えが凄くて、あれだけライブ中は狂気に迫る表情で強面だったのに、物販にやってきたDaveは満面の笑みで完全に別人のよう。完全にやられた。

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またCory SmarshとCollin Barkerも後からやってきて、一緒に写真を撮った。みんな凄くフレンドリーで楽しい。皆んなとても充実した感じだったし、次作が期待される。どうな感じになるのかが楽しみだ。

 

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9.終演!
こうして無事、九州重音祭は終演した。16時から22時までの濃厚な6時間は一気に過ぎていった。また来年もあることを期待する。家に帰ってCDを聴きまくりましょう。

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絶叫する60度 MCに落ちた北九州の夜

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絶叫する北九州

2019年2月9日

小倉FUSE


1.漸く・・

実は絶叫する60度を知ったのは2015年秋頃だった。メタルが好きな友人から「メタルじゃないけれど面白いバンドを見つけた。」と言って紹介されたYouTubeタワレコのインストアイベントだった。なんとインストアイベントで、しかも演者がサーフをすると言うもので、しかも女性で!っていうことで、かなりの衝撃を受けた記憶がある。その演者がこの絶叫する60度の魁ともんてろの二人だった。音楽はパンク寄りのロックで、観客との一体感が映像でもすごいと感じた。続けて観た目黒鹿鳴館のフルライブ映像もガンガン攻め込んで来る。ライブは本当に凄いんだろうなと思った。しかしその時発売された「Only Place You Can Cry e.p」がどうしても好きになれなかった。そんなことでなんとなく絶叫からは距離を置くことになってしまった。それでも友人達がツイッターでライブの感想を呟く。ベビーメタル界隈では常にその名前を轟かせる絶叫だから、ライブは行ってみたいと言う思いは持ち続けていた。そうは言っても平日は動けない。そして昨年秋に「絶叫が北九州でやるので行かない?。」とKANEさんからお誘いを受けて、どうせど平日だろうなぁ~と気持ち半分で調べると目が点。「小倉FUSEで土曜日!」おい、おい、余裕で行けるやないかい。そんなんで今回の参戦を決めた。

 

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2.ライブ前

土曜日の小倉。九州各所からここ小倉に果敢なるえっふー達が集結する。小倉A級ストリップ劇場などが集まる一番ディープな界隈にある居酒屋白頭山京町店に20人近くのえっふー達が集まって昼間から宴を催している。ライブの始まる前からの大宴会。開場時間まで手酌の100円生ビールでガンガン宴は行われていた。そんなイケイケの雰囲気のまま一同小倉FUSEに移動、えっふー達は思い思いのTシャツを会場で装着する。

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絶Tが集まると、かくも壮観な風景になるのか~。初見から見るととても神々しくて近寄りがたく感じる。ところが当のえっふー達はみんな気さくに「全然そんなことないから。初見は前でしっかり観ていって。みんな優しくて初見には手厚いから。」と優しい!


そして実はえっふーのほとんどは知り合いなのだ。実にベビメタからの流れが多くて。初見でもベースは同じ。メイトは須らくえっふーになるポテンシャルが高いと思っている。・・が、それをこれから実際に身をもって体験することになるのであった・・。


3.そうだ皆んなに聞いてみよう

本公演は「絶叫する北九州」と名を打たれて、かくも方々からツワモノ共が集まっている。TLでは「北九州は特別な場所。」との呟きを見る。初見からしたら何故名古屋の連中が北九州を特別視するのか?一体全体いつものライブと何が違うのだろうか?皆目見当がつかない。


TLで演者である魁たちが北九州への想いを呟く。ん~、深い。深すぎてわからないけれど、我がマザープレイスの小倉が持て囃されている。嬉しいじゃないか!


そんな深いことは初見の僕にわかるはずもないが、これだけ人がいるんだからみんなに聞いてみるっててはあるよな。雑にだが聞いてみる。


「いつもと違うところ?そりゃ、ワンマンだってことじゃないの?ワンマンは初めて、楽しみだわっ!」


ライブ数は多いがワンマン公演は未経験という人もチラホラいた。いつもは対バン公演の為、やれる曲目数はそんなに多くない。なるほどね。


「何回か通って漸く聴けた、そんな曲も今回のワンマンでは一気に聴ける。バラード三曲が1ライブで聴けるのはワンマンならでは。こんなことってなかなかないんだからね。」


なるほど、初見には完全に消化不良だけれど、楽しみには変わりない。今んところはそんくらいか~。じゃあもう1つ。えっふーは背中に絶の字を背負っているけれど、見回すと別の文字もある。「超」、「壊」の文字は一体どんな意味があるのだろうか。


「壊Tは魁ちゃんの生誕祭の時のもの。超Tは別のグループのじゃないかな。」


なるほど、いろんなTシャツがあるんだ。絶Tの漢字一文字はかなりインパクトがあってこれが集まると相当な威圧感となる。そんな感じで色々聞き回っていたら開演時間になっちゃった。

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3.開演


「おはようございます!」

「絶叫する60度です!」

ライブが始まった。ステージと会場のテンションが異常に高い。特に目まぐるしく変わる振り付け、これはレジェンドと呼ばれるえっふー達の独壇場。振りが熱い!モッシュが熱い!流石えっふー!流石絶叫する60度!これはとても歯が立たないわ。この凄まじい光景にドン引きの自分が幽体離脱して上部2mくらいのところからドローンと化した我を想像してふわふわと漂っていた。すると魁のMCになる。


魁「絶叫する60度は4年振りに、やっと帰ってきました。本当に小倉は私たちにとって特別な場所なんです。これまで全国47都道府県を周って全国でライブをしてきた。でも何か足りないと感じていた。そう、私たちが全国を回るきっかけとなったここ北九州がなかったから。私たちは知っている、北九州は福岡とは違う、48番目の場所だってことを。私たちはあの四年前にここ小倉に来て、元気玉を貰って秋田とか全国にたびすることになった。こんな事をツイッターで呟くと他の県の人が何で?って言って炎上するんだけれど、そのおかげで、もっと熱くなってくれるようになったりして良い効果もある。」

 

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この神ってるMCで我を忘れた。今はもうこの歌に全てを捧げよう。絶叫する北九州を狂気の渦にしてしまおう!気づいたら二列目のドセン近くにいて両手の拳を掲げていた。

ライブ中に何度もMCが入り、その言葉を聞くたびに涙し、熱くなる。これほどのものとは全く想像できていなかった。初見すぎて曲だってあまりよくは分からなかったわけだが、楽しいし熱くなれる。ただ一曲だけこれはと思った曲があった。「T字路」何故かジーンときた。


モッシュがあり沢山圧縮、サーフがあった。しかし、魔法の言葉が全てを覆い尽くしてしまう。ライブはいろいろ観てきたけれど、これは怪物、年間300本もやるとこうなるのだろうか?聞いてないよ?聞いてない。おかげで、ライブ後のチェキも沢山楽しんだ。もんてろ可愛い!魁ちゃん可愛い!ライブ以上に時間がチェキにかけられる。一人当たりの時間が半端なく長いから結構話ができた。


こんな伝説的なライブが初めなんてやばくない?激ヤバだと思う。ああ、想定はしていた、いたけれども、これは凄すぎたよん。

 

もんてろ「なんとかMETALって人ばっかりなの知っているんだから。だけど良いよ、それでも観にきてくれて一緒に歌ってくれているから。有難う!たのしかった。」

 

もんてろの言葉通りなんだけれども、1つ言えることはメイトは絶叫する60度に絶対に落ちる可能性が高い。そう確信した夜だった。

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ちゃーはんさんの書かれたセトリ

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LOVEBITES 初来福、安定のヘヴィーメタル!

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LOVEBITES CLOCKWORK IMMORTALITY
TOUR IN JAPAN 2019


FUKUOKA DRUMSON
2019.02.10


1.プロローグ

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昨夜の絶叫する60度でヒートアップした体が痛い。本格的な冬の冷え込みが到来した暖冬の福岡。まだそれでも東京よりはその冷え込みは緩やかなようだ。今日、とうとう待ちに待ったLOVEBITESが福岡にやってくる。これまでライブは東名阪のサイクルを繰り返してきたLOVEBITES。メタルを愛する者として「一度はライブを観て体感してみたい!」そう思っていた2017年、前作Awakening from Abyssが発表されたにも関わらずライブは東名阪しかなかった。その代わりANTHEM等の大御所バンドとのライブやワールドツアーも敢行、海外からもひとしきりの評価を得て新作CLOCKWORK IMMORTALITYが製作された。そんな状況ゆえ、国内ツアーが発表されて福岡公演が実現するなど考えもしなかった。突如発表されたCLOCKWORK IMMORTALITY TOUR IN JAPAN 2019。箱はDRUMSON!キャパ200。今、飛ぶ鳥を落とす勢いのあるLOVEBITESが何故DRUMSONなのかと思ったりもしたが、よく考えればこの箱で結成30周年のOUTRAGE、10周年のHer Name in Bloodや初福岡ワンマンのNocturnal Bloodlustなど素晴らしいバンドの記念すべき公演を目の当たりにした。箱の大小なんて関係ない、ただ楽しむだけだ!そう思い発売早々にファンクラブ登録、チケット申し込みで当選、47番という良番をゲットした。チケットは福岡にしては珍しく、早々にソールドアウトとなる。箱が小さいから当たり前ではあると言えるけれど、冷え込む市場にソールドアウトっていう響きは心地よい。福岡が一気にソールドアウト、LOVEBITES待ってました。


2.ライブ待機

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会場には例によって午前中に着く。「そんなに早よから何するんじゃ?」といつも着いて苦笑するのが通例だが、意外にも会場ではもう準備が始まっていた。今夜の公演「LOVEBITES CLOCKWORK IMMORTALITY TOUR 2019」の文字も既に掲げられている。「ちょっと、SON、やる気満々やない?(笑)」前に別の公演でドラムロゴスに午前中に来た時は看板どころか何も動きがなかったから今回のSONがめちゃ早く展開しているのはいい感触だった。「物販は14:30から。」LOVEBITESのツイッター公式で既に知らされてはいたが念のためにスタッフに確認した。一度場を離れて仕切り直す。物販開始15分前の14:15に舞い戻ると既に物販待機列は20人くらい並んでいた。開始時刻の14:30には50人くらいの列となっていた。開場までさほど時間なく、ロッカー、着替など予定は詰まっている中で、なかなか進まない待機列に気を揉んだが、なんとか15:00頃には無事、限定TEEとロンTEEをゲットして装着することができた。今日は日曜日だからか開場が16:30と早い。スタートが17:30だ。実はこの日はビジュアル系のバンドのライブも控えているようで、SONは大忙しだったようだ。ライブ終了して外に出るとその待機列がライブハウス前をぎっしり取り囲んでいた。


3.SEからライブ開始まで

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入場して、ドリンクは後回しでMiho前三列目をゲットした。まさかこんな場所が取れるなんて思ってもいなかったから感激した。目の前にはDESTROSEの頃から愛用のMihoの空色のEPS BASSが置かれている、MidoriのE-Ⅱやはるぴーの星型のシンバルとCLOCKデザインのバスドラ、AsamiのマイクにMiyakoのキーボードとDeans Guiter。バックドロップはアルバムジャケットの真っ青なやつが掲げられた。入場してからいっとき時間が空いたのでSEに耳を澄ます。「ポリスの「Message In A Bottle」が鳴る、違うマシへ?今度は「ホーリーダイバー」か、ディオ?、違う、うぉー!キルズウィッチ・エンゲイジ!!、続いてWalk!! PANTERAのカバーをA7Xを歌ってる!」なるほど今日のMihoセレクトはメタルカバー曲集、SEからこんなに盛り上がるなんて!やっぱMihoやるわ。おかげで待機中もめっちゃ楽しめた!すると客電が消え歓声が会場中に響き渡るとナレーションが入り、The AwakeningのBGMが鳴り響きメンバーがステージ上に登場する。記念すべき福岡公演の一曲目は最新アルバムCLOCKWORK IMMORTALITYからAddictedでした。*注1これだけ話題になりながら、地方へなかなか周ってこなかった。ロックバンドではなく完全にヘヴィーメタルバンドというある意味珍しい立ち位置のバンドだから福岡の皆は今回の待望の来福を心から祝っていた。


4.ライブ!昇天!

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ほぼ二列目の位置から目の前のMihoのベースを観る。Mihoは中でも激しく動き回る。特にベースギターを上下に振りながらのヘッドヴァンギングは圧巻だ。ロン毛が旋回する様が80年代の古き良きメタルのライブを思い出す。なんか凄いというより、落ち着く。ヘッドヴァンギングしながらサビを口遊む、Asamiのどこまでも伸びるしなやかなハイトーンヴォイスに共感して居ても立っても居られない、そんな喜びが心の底から湧き出してくる、そんな歌が目の前で歌われる。そしてMidoriの荒々しく暴れまくるギターソロが至近距離50cm程度の場所で見られる。小さい箱はどうだろうかと訝しがっていたが、こンな距離感でライブが見られるなんて思いもしなかった。この3人が至近距離で入れ替わる様はもう最高としか言えない。中央下手寄りMiho前は楽しすぎる。皆圧縮の中ジャンプしたり合いの手を入れたり、折り重なって感情の高ぶりで狂気したオーディエンスは両手を広げて体全体で音楽と一体化する。Midoriが二、三曲弾き終わる毎にピックを不意に投げるとまるで餌を奪い合う魚の群れの様に会場が隆起する、興奮度合いがハンパない。ピックは手に当たるも全て弾くだけで取ることはできなかった。とは言えそんなことはどうでも良い。兎に角この僕のいるポジションはそんなことを屁とも感じさせないほどに素晴らしいポジションで最高過ぎる。ほぼ視界を遮るものがない、だからドラムに埋もれるHaruna嬢もよく見える。曲が終わるたびに星型のシンバルを回して遊ぶ姿が時折シュールに映るがそのキュートさは完全にツボにはまる。美しく光り輝く時計の様なバスドラ、その青白い光がCLOCKWORK IMMORTALITYのバックドロップと絡み合って綺麗だ。上手にはキーボードとギターを操つるMiyakoがいる。表情が余り変わらないクールビューティーのMiyako、Midoriとは好対照な二人のギターヒーローが美しいギターソロを奏で競い合う。そこに負けじとMihoも前に出て会場を沸かせる。興奮が異常値に達する、すごいな福岡!。やはりLOVEBITESでこのSONの距離感はヤバすぎたのかもしれない。帰宅した今でもその興奮が冷めることはない。今日のライブのハイライトはやはりアンコール一曲目のEpilogueだろう。Midoriの暴れまくるギターに手こずっているかのような格闘の末、ゲーリームーアが乗り移ったかのような激しいソロが天に上り詰める。もう全身鳥肌が立つほどの感動がそ襲う。来てよかった。観ることが出来て良かった。本当に感謝しかない。ありがとう!また福岡に戻ってきてほしい。そしてまた感動のライブを僕らに届けてほしい。

 

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LOVEBITES CLOCKWORK IMMORTALITY
TOUR IN JAPAN 2019


SETLIST

 

1.Addicted

2.Bravehearted

3.The Crusade

4.Pledge of the Saviour

5.Rising

6.Scream For Me

7.Break The Wall

8.Shadowmaker

9.Above The Black Sea

10.Empty Daydream

11,M.D.O

12.Journey to the Otherside

13.Edge Of The World

14.We the United


Encore: 

15.Epilogue

16.Don't Bite The Dust

17.Under The Red Sky

*注2

 

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LOVEBITESは結成して三年しか経ってないバンドではあるがなんと世界最大級のヘヴィーメタルフェスであるヴァッケンやブラッドストックに出演し、ワールドツアーも行ない、METALHAMMERのGolden Gods AwardでBEST NEW BANDを受賞している。ロックでも、アイドルでもなく完全なるメタルを主軸に据えたガールズメタルグループであり、容姿からは想像しにくいほどの実力に裏打ちされたバンドである。リーダーのMiho(B)とHaruna(Dr)は元DESTROSEで活躍していたアーティストであり、その二人のところにAsami(Vo〕、Midori(G〕、Miyako(G〕が合流してできたのがLOVEBITESである。

 

 

*注1.シンメタルさんにご指摘いただきましたので修正しました。ありがとうございました。

*注2.シンメタルさんのご指摘に基づき差し替えました。

 

シュレディンガーの嘘 -エロスを纏う猫に酔いしれる夜-

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シュレディンガーの嘘

小倉FUSE

2018年12月29日

 

昨日から漸く冬らしい寒さが到来し、雪がちらつく小倉に、1年とちょっとぶりにやって来たバンド、「シュレディンガーの嘘」のライブに初参加してきた。

ライブは5バンド対バン形式で来年解散するバンドがトリで、「シュレディンガーの嘘」はその前の実質的なトリとして参加していた。(実際にアンコールをやったのはシュレディンガーの嘘だけだった。)始まった途端に空気が変わり、盛り上がりを観せた。「百聞は一見にしかず。」正にそれはこのバンドにこそ冠として付けておきたい。そんな魅惑的なバンドが、この「シュレディンガーの嘘」と言うわけだ。

そもそものバンド名からしてミステリアスだ。一体どうして「シュレーディンガーの猫」ならぬ「シュレディンガーの嘘」なんて名前なのか。そしてファーストアルバムにそれとはかけ離れた枕詞が踊っていた。そう、「風俗系ロックンロールバンド」を標榜する鹿児島県の番犬三匹と卑猥なショーガールからなるバンド、それが「シュレディンガーの嘘」なのだそう・・。クールで弾け切った軽快なロカビリーからは想像を絶するほどのエロスを纏うぶっ飛びのパフォーマンスが目の前で展開される。ここは本当にFUSEなのだろうか?小倉A級劇場の間違いではなく?そんな衝撃のステージに体が疼く。音楽、パフォーマンス共に一流、なんと言う個性、なんと言うポテンシャル、しかしそれに見合わない動員。聞けば一年近くの休止期間があったとのことだが・・。こんなに凄いバンドが燻っているなんてことあるわけがないじゃないか。今日見に来た僕らは突然の感動に打ちひしがれている。今まで味わったことのない音楽性、これは皆んなに知らせないといけない。僕らだけで楽しむ、そんなバンドじゃないよ。そう強く思わせたバンドだった。

 

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そうだなぁ、例えるなら椎名林檎の「歌舞伎座の女王」の初期衝動に近い。「卑猥な歌詞」と「コスプレ」と「美しさ」。あの衝撃をより熱く、激しくしたのがKANARIA嬢の佇まいと感じた。だから後続のEGO-WRAPPIN、サンタラ、キノコホテル等に正にど真ん中でヒットするのだけれど、どうやらこのバンドのリアリティは、そんなところからは、もう完全に飛び抜けてしまっている。それほどの個性と九州らしいブルースをがっつりと聴かせてくれる。なんと言ってもここは北九州。ギターがザ・ルースターズ花田裕之を彷彿させる。Yo-heiのグレッチがダイナミックかつクリアな響きをもった音に昇華して、軽く30~50年の時空を超える。ゼップからジャニスまで、古き良き時代のサウンドがそこに生々しく詰め込まれていた。これぞ平成の最後を飾るにふさわしいサウンドではないか。そう、そしてそこに絡みつくKANARIA嬢のハスキーヴォイスはまるで'68年、ビッグブラザーを従えたジャニス・ジョップリンの様に、一度その声を発してしまえば、彼女のいる会場を完全に制圧してしまう程の、唯一無二な歌声で、レインボーの様なバンドの突き抜けたインプロビゼーションにも一切負けることはない主張の強い歌声だ。「永遠に時が止まって仕舞えば良いのに!」初参加だからだろうか?そう、興奮の中、ずっと思っていた。きっとここにいる皆んなの気持ちは一緒だったに違いない。

 

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小倉FUSEの真っ白な緞帳の裏からまるで70年代なサウンドが聴こえてくる。そうだな、レッド・ツェッペリンの「ハートブレーカー」でも始まりそうな音合わせが聞こえてくる。

今回、事前情報はほとんど入れていない。MVは見たけれどあまり情報は入って来なかった。BAR SDRで音源を聞いた時も気になったのは音ではなく、それを紹介してくれた人たちの熱さだった。これは一度ライブを観る必要がありそうだと強く感じた。そのライブがこれから始まるのだ。

 

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Shimoのベースが先頭を切って鳴り響く。ソリッドな音が全ての音を牽引する。僕らはどうしたってはじめはベースの音を探すのだ、ベースがしっかりしてこそのバンドサウンドなのだ。その安定した図太い軸芯の周りを激しくギターが暴れても問題ではない、要のベースはぶれることなくYo-heiのギターを支えている。両足を開いてギターを立てて引き倒すYo-heiのギターソロが進行を見失わない、そんなベースサウンドがここにある。

 

小倉の1曲目はファーストアルバム、セカンドアルバムの両方に収録されている「R.B.C.」からはじまった。R.B.C..は「Red Bitter Chocolate」の略でありファーストは「血の滴るリストカット」や「精神的抑圧で追い込まれる様」を形容する曲だったが、セカンドはその主題を大分抽象化したようだ。しかしそれでもこの曲はシュレディンガーの良さがぎっしりと詰まっていて、名刺がわりの一曲とも言えるのではないか。

 

続く2曲が三枚のCDには未録の曲であった。新曲なのだろうか?今回初参加の僕にはそんなことが分かるはずもないが、聴いた印象は特に3曲目がジャニスっぽいハイトーンシャウトで問答無用でハートを鷲掴みにされた!

MCを挟んで「ノーマジーン」だ。MVで洒落たAORで魅せた音も、ライブではファンキーなYo-heiのギターでその味を深めている。やはりこのバンドの真に迫る迫力はフィルムでは表現しきれない。全身で感じる音の波動。フィルムで一体化することでお互いの波を打ち消しあうかのような不可思議な波動特性が現れる。そんな音もライブ会場と言う音場では異常値をしめす。あたかも一つ一つの波がそれぞれの意思(波長)で暴れていて、理論では起こり得ない音として耳に届く。生き生きと波打つ波動は理論物理学パラドックスの形容としての「シュレディンガーの猫」さながら・・。その猫が放射線からも、青酸ガスからも逃れて、生き生きと動き回って僕らの体の奥底から湧き上がるヴァイプスを引き出す。まるで猫が媒体と化して僕らの中に出たり入ったりして体が本能の迸りのように激しく、上下の振幅運動を繰り返す。

おそるべしシュレディンガー、享楽の音楽に暫し我を見失う。

 

そして気づいた時には最後の曲、ファーストアルバムの弾けるロカビリーナンバー「She's Boogie」だった。

終わるとバンド全員がベース、ギターを鳴らしっぱなしで放置しながらバックステージに下がる。汗だくになりながらも貪るかのようにまだシュレディンガーを求める。トリではないのだけれど、アンコールのクラップが起こり鳴り止まない。バンドはステージに引き戻され、最後の享楽として「Miss Catwalk」が演奏される。

 

そういえば、今日はロカビリーな曲が続く。北九州にはザ・ルースターズがいるのでこんなセトリだったのだろうか?

対バン形式だから曲数は限られる。早くワンマンがみたい。ワンマンをやるためにはもっとバンドは知名度を上げていくしかない。この音の素晴らしさは圧倒的なのだから。

 

是非、一度デリバリーを、味わってみてほしい。熱い燃え上がりがそこにあるから。

 

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セットリスト

1.R.B.C (黒)

2,Spicy ginger lemonade 新曲

3.Drunker's session 新曲

-mc-

4.Norma Jean

5.Puttanesca!!!

6.She's Boogie

EN:

7.Miss Catwalk

 ※セットリストはKANARIAさんtwitterからご提供いただきました。ありがとうございました。