かぼちゃ軍団狂想曲!

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Helloween Pumpkin United World Tour 2018 in Japan

2018.03.24

ZEPP TOKYO


ステージには黒幕が降りており、そこには大きく「Helloween Pumpkin United」と書かれていて、スポットライトが当てられている。30余年の月日がフラッシュバックする。ジャーマンメタルを日本に根付かせた最重要なバンド、ハロウィンがオリジナルメンバーカイ・ハンセンと、キーパーからその名を不動としたヴォーカル、マイケル・キスクを帯同し「パンプキン・ユナイテッド」として戻って来た。SEはガンズやデフレパード、メタリカと言った当時のヒット曲が羅列されて流されていた。バンドの選定と言うよりは主催者側の恣意的なBGM的なもので、そこに高揚感はない。アナウンスで始まりが告げられるとSEが切れ、客電が落ち、ショーがスタートする。ダニのドラムがはじまり、サーシャ、マーカス、ヴァイキー、アンディーの現メンバーが登場し、それに続いてカイ、キスクが登場する。一曲目「Halloween」からオーディエンスは全員熱唱と言う盛り上がりで素晴らしい。目の前に30年前のメンバー、カイ・ハンセンマイケル・キスクがいる。

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容姿は変わって入るが、サウンドは当時とあまり変わっていない。素晴らしい!

曲間にはアニメ~ションの演出が挟まれ、メンバーの休憩タイムになっている。およそ3時間に渡る長丁場を高齢のメンバーで進める為の気の利いた演出だろう。ハロウィンのかぼちゃのキャラクター、ジャック・O・ランタンがバックドロップ上を転げ回る。前半の最大の盛り上がりは「KIDS of Century」だ。アルバム「ピンク・バブルズ・ゴー・エイプ」からのヒットシングルで、バンド内亀裂が始まった時期の曲でまさか聴けるとは思ってはいなかった。そしてカイがヴォーカルだったオールドナンバーのメドレー、「スターライト」「ライド・ザ・スカイ」、「ジュダス」、「ヘヴィーメタル」は涙腺崩壊の素晴らしいひと時であった。それから故インゴ・シュビヒテンヴァーグとダニ・ルブレに依る競演を挟み、後半の最大の圧縮が発生したアンディ・デリス、ヴォーカルの現メンバーによる「パワー」に繋げる。この曲はアンディのフロントマンとしての資質の高さを僕らオールドファンに十分なアピールをしていた。素晴らしい。アンコールで名曲「イーグル・フライ・フリー」、長編「KEEPER OF THE SEVEN KEYS」が演奏され、アンコール2ではキスクの美声が聴ける「フューチャー・ワールド」、エンディングでカボチャの大風船と戯れた「I WANT OUT」で終演となった。

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膨大なカタログの中からの抜粋ではあったが、何れもオーディエンスの熱唱があり、共感して感動した。ライブの素晴らしさを全身で感じた3時間だった。

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Babymetal Legend S-洗礼の儀-あなたがここにいて欲しかった

 

f:id:tak4ree:20180330232925j:image広島グリーンアリーナ
2017年12月2日

素晴らしいセット、素晴らしいシチュエーション、素晴らしきファン、そして素晴らしきパフォーマンス。それなのになぜ、これほどまでに苦しく、悲しく、心が締め付けられるのか。
何故なら、この公演にはあの人がいなかったから。YUIMETALが不在だったから・・。

そのニュースは広島グリーンアリーナに入場する直前のメールで知らされた。YUIMETALの不在通知に僕らはひどく動揺した。12月の冷え込む寒空の下で、クロークに上着を預けて、Tシャツ一枚となったが、それすらもYUIMETALのショックを超えるものではなかった。昼に配布された三種の神器をまとい、SU-METAL聖誕祭を心待ちにする僕らの笑顔は一様に不安へと変わる。特にYUIMETALファンにとっては観る前からその対象を失ってしまったのだ。MOAMETAL贔屓の僕としてもBlack Babymetalどうするのか?BMDは?これまで順調にステップアップしてきたBABYMETALに、初めて訪れた衝撃だった。

 

そんな動揺を隠せぬまま僕らは入場する。迎えてくれた会場には見たこともないような物凄いセットが置かれてあった。この見渡す限りの巨大なFOX HEAD。やり過ぎじゃないのか?メインステージはまるでどこかの聖堂にでも入ったかの面持ちで、会場は花道で二分されていた。その花道の上を先の巨大な六つのFOX HEADが可動ステージとなり、暗闇に沈黙している。「こんな大道具見たことない!」入場早々、実に圧倒された。

僕のいたのは一階上手のメインステージからみて一番後ろのモッシュッシュピットだ。始まるまでは、ほとんど観ることはできない距離感で、暴れとくしかないかなと思っていたが、実は花道がステージにもなっていたので、近くでも見られて良かった。とくにスタートからキツネ達に牽引れて移動するSU-METALのステージは、僕らのいる場所からスタートして聖堂のメインステージへと移動した。そう、新曲スタート。バイキング、森メタル系の勇壮な行進曲(In the nane of…)、そこから「IDZ」に繋がる。SU-METALはまるでフォースを身につけたジェダイの騎士のごとく、怪しげなマントに身を包み、僕らにXXの魔法陣の付いた杖をゆっくりと向けて横に一文字を切り、火の玉を放つ。その壮大な演出に僕らは全てを忘れて興奮、揉みくちゃになりながら、狂った様にサークルモッシュで遊ぶ。続いて披露された「ギミチョコ」では、ピットの狂乱の様は加速して、圧縮はなおのこと強まる。そして「アカツキ」の伴奏につながる。

今日はSU-METALの洗礼の儀だから僕は「アカツキ」を聴きにきたのだ。「アカツキ」はいつになってもSU-METALのナンバー1だと想っている。聴きながら、走りながら、僕らは涙した。そんな高まる想いの余韻に浸る余裕もなく、会場には戦慄が走る。「GJ!」だ。YUIMETALがいないからセトリからは外されるだろうと思われたBLACK BABYMETALの曲だ!ステージには我らがMOAMETALただ1人が立っている。曲はYUIMETALと交互に歌うが故に、YUIMETALパートは無音。「む、む、む、無音!」その状況に気づいた僕らメイトはYUIMETALパートを歌う。その声は大合唱となる。MOAMETALの2人分踊るんだと言う全力が、観客全員のハートを鷲掴みする。いつも笑顔を絶やさないMOAMETALが笑みを忘れ真剣そのもの。YUIMETALの為にも、このショーは自分が成功させる、SU-METALの洗礼の儀を成功させる、ただただその一心のMOAMETALの刹那が僕らに伝搬する。それは4の歌で最大の一体感となって会場を揺らす。YUIMETALは不在だったけれど、確かにあの場所に居た!MOAMETALと僕ら全員の心の中にいる。YUIMETALがそこにいたんだ!


20の夜と歌われた「ヘドバンギャー!」を終えて、ひとしきりショーが一段落する。いよいよ「洗礼の儀」が執り行われる。ステージは燃え盛る炎に包まれ、XXの巨大な魔法陣に貼り付けられたSU-METALはキツネらに連れられてステージ中央に安置される。洗礼となる炎を受けて、新たな魂が宿りて、叫び声をあげる。生まれ変わったSU-METALが新たなショーをスタートさせる。「BABYMETAL DEATH」だ!こんなデスは無い。YUIMETALが不在でやるデスなんか思いもよらない。しかしそれがまさかまさかで目の前で歌われる。SU-METAL、MOAMETAL、そして僕らが叫ぶYUIMETALのパートが聖なるトライアングルを作り、会場一体となるBMDを歌う。ベビーメタルはやはりデススタートが良い。感動した。それでもやはり、YUIMETAL、あなたにはここにいてほしかった。頭の中にピンクフロイドの「Wish You were Here」が鳴り響く。そして再び闇に包まれた会場に2人の天使が舞い降りる。黄金の衣装を纏いしSU-METALとMOAMETALが、花道を歩く。花道の中央で出会った2人は「The One」の歌に合わせて天に昇る。六つのFOX HEADのステージがあたかも第六章に終止符を打つかのごとく高く舞い上がり、下界の僕らは星空を包まれる。その瞬間に僕らの纏う三種の神器が閃光を放ちはじめて、会場は壮大な光に包みこまれた。
ショーとしては、やはりなんと言っても最高のものであり、異次元な強度を持つものだった。YUIMETALにあの黄金の衣装を纏って欲しかった。ショーが素晴らしければ素晴らしいほどに、胸が締め付けられる。それが僕のLEGEND-S。

福岡バリスゴイ!アーチエネミー来日公演

Arch Enemy Japan Tour 2018
Live at Fukuoka Drumlogos
2018.02.26

福岡メタル会のみんなと参加したアーチエネミーの来日公演のレポートです。平日だから休みを取って、万全の体制で臨んだライブです。なんと言ってもアーチエネミーですから、待ちに待った来日公演だったのです。メタルのライブに参加し始めて、なかなかきてもらえない福岡。おかげで邦楽アーティストに詳しくなりました。前回は昨年9月のアクセプトだな。あれも高校生に戻ったかのように楽しみました。

今回はベビーメタル繋がりから集まった福岡メタル会と言う事で楽しみました。f:id:tak4ree:20180227205621j:image

なんと同行した4人は整理番号が1.2.3.4と言う神番をゲットしての参加です。自分もかなり良くて喜んでいたけれど、完全に持ってかれました。物販はミートグリに行く方に頼んで超楽チンでTシャツとパーカーをゲットしました。f:id:tak4ree:20180227211022j:image

整理番号は39番でした。余裕のドセン二列目確保です。やはりドラムロゴスなので正規のセットは入らなかった様で、Youtubeで見たものとは違っていた。でもカッコいい!バックドロップのデザインも秀逸です。ローディーの2人が何故かステージドラムセットの前で座って、客入りを見ていた。平日で客足は遅くて心配したけれどそこそこ入った。開演まで後20分くらいまでずっとそこにいて話し込んでいた。ドラムセットは梱包されているし、やる気あるんかいなと思いはしたが、漸くその梱包も解かれ、ダニエルのドラムセットが目の前に現れる。ウォーっていう歓声が起こり、SEのAC/DC「ロック・オア・バスト」が聴こえる。続く曲はSLAYERの「エンジェル・オブ・デス」気分が高まらないわけがない。

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そんなこんなで楽しんでヘドバンをしながら待っていると、いきなりモーターヘッドの「エース・オブ・スペード」がボリューム全開で流れ始める。照明も狂ったように暴れ始め、僕ら観客一同は完全に興奮の坩堝へ落ち、雄叫びを上げる。この流れは最高のスタートだ。そのまま曲は「The World Is Yours 」になだれ込む。メンバーが飛び込んで来る。わずか2m程度の場所にアリッサが片足をスピーカーに乗せて叫んでいる。巨人シャーリーが仁王様の様に立っている。マイケルは上手で満面の笑みでリフをかき鳴らす。下手にはジェフが流れるような指運びでソロを奏でる。やたら高い場所に組まれたダニエルのドラムセットからは容赦ない音圧が溢れ出す。2年前のブラックアースの公演時にも感じたが、アーチの作り出す音圧は半端じゃない。なり始めたらもう何者も入る隙間がない。

「Ravenous 」「Stolen Life」と怒涛のプロローグが演奏をされ、アリッサのMCが入る。来た!「The Race」だ。Youtubeで観たライブ映像では、この曲で「誰が一番速いか見せてちょうだい!」とサークルモッシュを煽るシーンが印象的だった。そんな記憶とは異なり、腕振りだけを要求する。まあ、会場には柵がありサークルは作りにくいし、福岡の客層は40、50代が多いから、モッシュ、サーフなどが起こり得るはずもないことは明白だった。ただひたすらヘッドバンギングをして、歌いまくる観客であふれている。暗転し、ステージの一同が一度バックステージに下がり、「War Eternal」のイントロが鳴る。アリッサが加入して最初のアルバムのタイトルトラックだ。アルバムだとメロディが目立ち、ライブ向きではない印象があったけれど、想定外に良かった。ライブで聴くとその良さが倍加する曲だった。そして「Bloodstained Cross」のときは物凄い一体感で会場全体から歌が聞こえる。この一体感はアーチならではの雰囲気だろう。まるでホーム、圧倒された。

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そして明かりがブルーライトになり「Reason to Believe」が歌われる。僕らはそんなアーチを受け入れて、アリッサの虜になる。そういえば、他の曲はヴォーカルはそっちのけでギターばかり見ていたが、この曲は全員アリッサを観る。ある意味貴重な曲だ。f:id:tak4ree:20180227214348j:image
あっと言う間にアンコールの呼び出しコールが沸き起こる。いの一番にダニエルが出てきてコールアンドレスポンスで遊ぶ。そして最後の「Nemesis」で締める。
「Fields of Desolation」のメロディと共にピック、スティック、セトリを投げて暫しの交流をして終わった。90分の濃密なステージ。決して多くない客入りだったが、一丸となって答えた福岡の観客を誇りに思う。最高じゃないか、お前ら!ほくそ笑むマイケルとシャーリーが印象に残る。アリッサもいい顔してた。f:id:tak4ree:20180227214447j:imagef:id:tak4ree:20180227214951j:image

DANCE with DEViLS Ⅱ ONE MAN TOUR 2017
首振人形舞踏会〜覚醒〜小倉編

2017年12月23日

福岡 小倉FUSE

ライブレポート

小倉駅の改札を小倉城口側に出たマックとロッテリアのある狭い路地を抜けると、その右側に地響きのする一角がある。そこが小倉FUSE、今回の現場である。小倉のスタンディングライブハウスとしては最大規模の300人を収容できる箱で、通常は対バン形式のライブがよく行われている。そんな場所で小倉出身のバンド首振りDOLLSがワンマン公演を行う。この小倉は今年2017年のツアーファイナルとなる「首振り人形舞踏会〜覚醒〜小倉」と名付けられた特別な凱旋ライブだった。偶然とは言え、この伝説的なライブにBabymetal北九州メイト会のこの5人(OSAKA、やみぃ、shun、ZUMISAN、TM)で参加できたことは感慨深い。このライブレポートはそんな場違いなメイトが体験した内容のレポートである。

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そもそもなんでBabymetalのメイトが首振りDOLLSのライブに参戦することになったのかと言えば、北九州メイト会に首振りDOLLSのジョンが入会したから・・。北九会の裏番長OSAKA氏が首振りジョン氏とBABYMETALの巨大キツネ祭大阪城ホールで会ったことに端を発する。そのOSAKA氏の第一声は「本物のバンドマンが北九州メイト会に入っちゃった。」と言うもの。驚いたのなんの、単なるベビーメタルのファンの集まりにマジモンのアーティストが参加するって言うんだから驚いてしまう。聞いた当初はかなり懐疑的ではあったが、ちょっとググってみると出るわ、出るわメイトあるあるなジョン氏の足跡が溢れてまくっていた。「こりゃー、100%のメイトだし、相当なYMYだ〜。」ということで、ジョンさんに会いに行こうという軽いノリのライブ参戦となった。実は僕も広島に行ったので、会うチャンスはあったのだけれど、すれ違いで結局会えず仕舞いだった。だからこの小倉FUSEが初見となる。そんなこんなでジョン氏を観に行くライブと言う少々変わった趣旨でのライブ参加となった。

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首振りDOLLSのライブが始まった。初めに流れたのは東京、名古屋、大阪のワンマンライブで流れていた街をかけて行くPV。正に「色子」のPVの様なシーンが白い緞帳に映し出される。そしてNAOの行き着いた先は「小倉FUSE!」正にこのライブこそがその終着点であり、目的地であると言い放った。女子率が9割と非常に高いフロアが揺れる。柵を使ったヘドバンが激しい!ヴィジュアル系ライブのバンギャさながらのマジモンヘドバンで、最前列が揺れる。見ていて腹が痛くなる・・。バンドの音はキッスを彷彿させるロックン・ロールで、意外にもおどろおどろしく無く、爽快なロックン・ロールだ。まだPVしか見ていないにわかだからまるで曲の分別がついていない。全て「金輪罪」に聴こえる。結構、この曲がツボにハマっているからね。NAOのボーカルがすごく上手いし聞かせる。ジョニーのギターのおどろおどろしい金切り音、擬音の類が、正に首振りDOLLSのイメージを作り出す。そしてジョンの暴れまくるベースが良い。僕らは下手後方でショーを観ていた。まあ、見事にバンギャ諸君の背が低いこと。後方でも背の高いジョンさんは丸見えだった。ここはBABYMETALのライブではないから、後方でひっそりとしていようかな〜、なんて考えもあったけれど、バンギャ諸君のヘドバンを観ていたら振らずにはいられなかったです。最前のバンギャ軍以外はほぼ手を振り上げる程度のノリをする人で、行く手を阻まれて近づくことは難しかったけれど、気持ちは一緒でしたよ。

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そしていよいよこのライブの味噌である緊急告知!「首振りDOLLSは来春、キングレコードからメジャーデビュー決定!」の発表だ。インディーズとして2012年から活動してきた首振りDOLLSが遂にメジャーの切符を手に入れた。衝撃の発表の場に立ち会えたことにメイト会全員、震えた。そして宴のように更に華やかな首振りに、ジョン@エベレスト中澤が乱入して果てはジョン氏の「粉雪」アカペラ披露という愉快なもの。そして「今日は全曲やるぞ。ついて来いよー!」ってすごっ!どこまでもどこまでも突っ走るイージーライダーな首振りDOLLSだったのでした。小倉を拠点として活動をしてきた首振りはメジャーデビューしても相変わらず、小倉を拠点で頑張りますって、いやー、そういうの大好き。頑張って欲しいわ。最後の方で、ジョニーさん、そしてジョンさんがフロアに降りてきて、思わず一周しちゃいました。サークルは一人じゃ出来ませんが、気持ちだけでやらせていただきました。良いライブでしたね。また行きたくなっちゃいましたね。終始、狐サインのジョンさんがすごく印象的でした。行ってよかった!!(TM)

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ベビーメタル 五大キツネ祭、灼熱の大阪銀キツネ! Babymetal Five Fox Festival 29 AUG 2017 LIVE AT ZEPP OSAKA BAYSIDE

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ガンズの日本公演初日だった京セラドームから早くも7ヶ月が経った8月29日。今年のベビーメタルの活動は新しくサポートアクトとしての活動が加わり例年にない露出を繰り広げ続けているが、単独公演としては実に東京ドーム以来となる1年ぶり。待望の小箱ZEPP公演、五大キツネ祭を今夏開催している。

僕は朝、みどりの窓口に飛び込んで新大阪行きの新幹線二枚きっぷを買って、のぞみに乗り込む。新幹線は16両編成の16両目、上りだから先頭車両だ。真っ青に晴れ渡った空に吸い込まれるかのように白狐ののぞみは九州を離れ、新大阪めがけてカッ飛ばす。

高々2時間半の旅程はあっけなくすぎ、新大阪に到着する。在来線に乗り換えるとプラットフォームでは電車を待つビジネスマンに囲まれる。それもそのはず今日は火曜日、休みとは無縁の平日だからだ。普通なら僕も働いている平日だけれど今日は特別に休みを取って此処、大阪の地に立つ。黒TEEに半ズボンと言う出で立ちが妙に浮く。他にメイトはいないのだろうか?見渡すもそれらしき人はいない。小箱だからだろうか?まるで誰もそんなものは知らないと言ったような顔つきで各々の目的地へと下りていく。ほぼ満員となった車内もUSJのある駅でほとんどの者が下りる。車内にはただ1人僕が黒TEEを着た乗客だった。そんな寂しい状況の中、終着駅桜島に到着する。本当にメイトはいるんだろうか?誰もいないんじゃね?
そんな疑念は改札を出ると一気に晴れる。其処にはまばらだが黒TEEがいる。着いた!ZEPP OSAKA BAYSIDEのある桜島駅に着いたのだ。

五大キツネ祭、灼熱の大阪銀!

 

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駅を出た所に備え付けられていた自販機でペットボトルを3本購入する。当面の水分補給はこれで良いだろう。駅前の横断歩道を渡って左にまっすぐに歩く。暫くして出現する瀟洒なホテルのあたりからメイトが其処彼処に溢れはじめる。駐車場に出て開けた交差点を右に曲がったZEPPへ続く歩道上には物販を待つメイトらが群れをなして並んでいた。夏の厳しい日差しを避けるかように顔を路面に伏して座っている者や、傘を日除けに使っている者などが多いため、容易には顔を伺い知ることは出来ないが、そんな中でも知った顔もチラホラ行き交う。素晴らしい、北九州や福岡の同胞から北海道のツイッターフォロワーまでがベビーメタルを観るために此処、大阪銀ギツネ祭に集まっている。この日のために立ち上げたツイッターのGDMで知り合った仲間、其処で初めて会う仲間、何度か会って既知の仲間も入り乱れている。名前を知る者、知らない者、もはやそんな些細なことは全く関係なく狂乱の宴に皆飛び入り参加する。興奮して、満面の笑みでお互いのベビーメタルを語り合う、こんな場所他にない、最高だろう。そんな状況故に4時間半と言う物販列もあっと言う間に過ぎて行った。それにしてもこの日は快晴で太陽が暑かった。35度?直射日光が顔、首、腕を容赦無く焼く。日焼け止めを全く塗っていなかったから見る見るうちに真っ赤になり、まるで火傷でも負ったかのような痛みが全身を包み込む。サマソニ参加者から、「おい、サマソニよりキツくないか?」そんな灼熱の太陽が踊り狂う大阪銀!物販待機列で待つ僕らは満面の笑みで素晴らしい時間を過ごす。同じ志の僕らメイトが集まれば其処がどんな場所であれパラダイスなのだ。

 

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物販が終わり17:30の開場まで時間があったので多くの仲間はUSJのモールに向かう。そのモールは歩いて5分程度の場所にあり、中でもハードロックカフェは店を挙げてのベビーメタル祭だったようで多くのメイト達が来店したとか。BGMもBABYMETAL、ライブ映像もBABYMETALと店内はBABYMETAL一色の様相だったのでTLはおかげでかなり盛り上がっていたようだ。
その状況は横目に、僕らは数人のメイトさんと一緒にサイゼリヤで酒盛り、遅めのランチを楽しんだ。過酷な物販後の細やかな休憩時間をクーラーの効いた場所でクイっと飲むビールは格別だった。
僕らの入場は2000番付近のため、少し長めに休んでまた現地で並んだ。開場時間になる頃の、 延々と伸びた入場者列は凄まじい。やはり2,800人もの小箱だから前代未聞だ。もの凄いものだ。通過する一般の人達が「一体何ごと?」と言って通り過ぎるのが笑えた。

薄暗くなって来たところで入場列が進みはじめる。ZEPPの入口前では貴重品等貴金属まとめ用のビニール袋の配布、チケット検査&確認印捺印、金属探知機検査、本人認証検査をくぐり抜けて、ドリンク代500円をコインに変えて入場となる。たかがライブを観るだけに大変なプロセスを経る。こうする事で多少は転売抑止力が働くのなら僕らメイトは続けるしかない。

 

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入場して早速、コインをソフトドリンクに変える。おなじみのZEPPのボトルホルダーも貰ったのでベルトに装着して箱の中に潜り込む。なんせ遅い入場だったから、会場はパンパンだった。前列のドアが入り切らず溢れていたので真ん中から上手に入る。メガデスを見た位置と同じような位置取りだった。ただ入場者の密度は違った。やはり、ベビーメタルだけのことはあった。今回は、セトリが分かっている分、気持ち的にはさほどドキドキ感はない。東京銀でやったセトリが名古屋銀でも同じだったわけで大阪銀も同じだろう。セトリは10曲、The Oneで締めるからシーユーは無いと言う部分はしっかり予習ができての参戦だった。入場は3,000人近い人数だった割にスムーズにいったようでほぼ予定通りにショーがスタートする。今までに無いような女性ボーカルのメタルコア系のBGMが流れていたが、客電が落ちると共に音も消える。禁止事項のアナウンスがはじまる。紙芝居が始まり、それが終わると、画面がバックライトで真っ白になり、ベビーメタルの三人の影が幕に大写しになる。それに反応した僕らは物凄い歓声と共にベビーメタルを迎える。想定通りBABYMETAL DEATHではじまった。ショーがスタートすると会場はうねり、開始前は余裕で見えたステージも、一気に視界から消える。三姫はお立ち台に乗らなければほとんど見えない。一度お立ち台に立つとその近さに感嘆する!「やはり近い!近いよ!」この距離感は小箱ならではだ。ここからとにかく、流れに任せながら、ターゲット捕掴に励む時間がスタートする。このキツネ祭りは一曲終わる毎に照明が落ちる。続いてメギツネが始まる。怒涛のファーストの曲がつづき、興奮がさらに高まる。

 

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一瞬の暗転から現れたのは神バンド。目の前にはBOH神。神ソロがのスタートだ。小神様、大神様と演奏のバトンが繋がる。そしてBOH神のエキゾチックな超絶プレイが目の前で展開し、青山神が神ソロを締めくくる。
そして三姫が登場し、CMIYCではなく、あわだまフィーバーがつづく。セカンドでは割と早く発表されたあわだまとヤバッ!が続く。
今回、上手にいたけれどMOAMETALを観る機会が少なかった。その代わりにYUIMETALが良く見える。以前は痩せてどうなるか心配されたYUIMETALだったが、本来の膨よかさが戻った。相変わらずキレの良いダンスを踊る。再び暗転して、耳なじみの良い前奏が流れる。ド・キ・ド・キ☆モーニングがスタートだ。明らかにここからカオスに突入する。ベビーメタルなベビーメタルたる所以は個人的にはこの曲に詰まっていると思っている。この曲に詰まっている内容は須らくベビーメタルであり、他ではありえないから。
暗転から戦国WODのRoad of Resistanceがはじまる。自分の位置をキープするのが難しいそんな状況に巻き込まれる。そこからの記憶はほとんどない!ギミチョコ‼︎大興奮の坩堝!。KARATE、MC無しだけど熱唱!ヘドバンギャー!、なんて言ったって、シンガロングが絶頂となる。正に殺人的な楽曲が連続する。

 

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いよいよ最後の暗転となる。突然、会場から「青山さん、誕生日おめでとう!」の声が上がり、会場全体から祝福の温かいおめでとうコールが湧き上がった。暗闇の中、思わず腕を上げて答えるの青山神。一瞬の出来事ながら、ライブの醍醐味を感じた一コマだった。
そして本当に最後の曲、The Oneの前奏が流れる。小箱でこの曲を聴いたのは銀ギツネ祭りに参加した僕らだけだ。銀色の衣装に身を包み、僅かに見えるは天使の笑顔に包まれたMOAMETAL。視界にはそう、MOAMETALしかいない。この天使の微笑みが最後の最後で、目の前で見ることができた。もう言うことはない、最高だ。にはまるでマシュマロがのったかのようなYUIMETALがいる。そしてSU-METAL。成長して、もはや何も恐れるものはない素晴らしい歌姫となった。唯一、The Oneだけが英語歌詞だったが、なんなんだろう、違和感がない。ここ日本で、MCも英語だし、奇想天外なベビーメタルなんだけれど、その実は、違和感がない。僕らが求めるベビーメタルはいつでも計り知れない存在であり、あらゆる枠組みを超えた存在だ。
だから想定なんてできなくて良い。
確かにThe Oneで終わると最後のシーユーがない。フェードアウトしてしまう。でも、この曲こそが僕らのことを歌ったものだし、ベビーメタルと僕らの橋渡しとしての歌に他ならない。実にこの歌そのものが「シーユー!」に値するのだ。そんなことを考えさせるほど素晴らしいエンディングだったし、銀ギツネ祭に参加出来て良かった!セトリ最高!銀ギツネ最高!ベビーメタル最高!

 

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ライブが終わり、ZEPP OSAKA BAYSIDEをあとにする。今宵はメイトのみんなでオフ会なのだ。地元の大阪の人たちから教えてもらったとあるレストランで貸切パーティーに参加する。僕ら九州チームは10人で乗り込む。大阪、名古屋編成チームは相当多く、奥の座敷を占拠し、テーブル席には北海道チームもいる。ツイッターFacebook等のSNSで知り合いになったみんなが顔合わせするオフ会。素晴らしいです。これもベビーメタルがとり持つ縁だ。もし、ベビーメタルに巡り合わなかったら、今ここにいない。なんでこんな遠征をするのか?それはもう、ベビーメタルがいるからであり、それを支える同士がいるからに他ならない。他のメタルが好きでもこんな仲間は出来ていない。一体全体なんなんだろうか。大阪に全国から集まりし仲間たちが、同じ杯で酒を飲みあかす。
ライブも楽しいが、その前後のメイト間交流も最高だ。これがあるから、日々、ハリのある生活が出来るのだ。お互いに切磋琢磨して、新しい事にチャレンジする。それこそ男女の隔てなく、あらゆる事にチャレンジする、そんな刺激を貰うことができる。ベビーメタルのお陰でメタルバンドの来日が増えてきた。全てに参加できるわけではないが、できる限り、参加したいと思う。ベビーメタルの同胞として、盛り上げていかねばならない。彼らが頑張る限り僕らも負けてはいられない。そんなベビーメタル馬鹿な連中が楽しい。また次の現場で!シーユー!。

ベビーメタル 巨大キツネ祭り in JAPAN BABYMETAL BIG FOX FESTIVAL 2017

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朝5時半に目がさめる。あまり目立つ行動を取るわけにはいかない、何故、かくも早く目が覚めてしまったのか?。今日は6時半に起きて8時までに空港に行けばよい。家庭内レジスタンスに失敗している身としては、忙しい社畜としての日常が役に立つ。仕事で徹夜は普通なので、家を開けることにはなんら違和感がない。ただあくまで仕事だ、あまり相応しくない早起きは怪しまれる。怪しまれる行動はまずいのだ。・・とは言え今日は待ちに待った巨大キツネ祭りだ。逸る気持ちは誰にも止めることなどできない。「やだー、ドキドキ止まらない!」普段、7時までにたっぷり寝る奴が自分より朝早く起きる。この異常行動は連れにかなり怪しまれたようだ。朝6時に起きて、いきなり部屋中を不審げな目線でジロジロと眺める。これには参った。「やべっ、バレたかな?」何せ今回、配布用に作ったチェケラッチョコをでっかい保冷袋にいれて準備している。会社に持って行わけのない奇妙な荷物が部屋には用意されている。またカバンには二泊分の着替えやら何やらとパンパンに詰めている。カバンを開けられたら一発アウトだ。繁々と眺めたのち、連れは興味を失ったかのように何事もなく自分の準備に入る。
「ふー、助かった〜。突然の朝の査察はマジ堪らない。勘弁してほしい。」忙しい素振りをして、準備半分で逃げるように家を出る。
飯食うのも忘れて。

 

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外は如何にも雨になりそうな雨雲の下を駅に急ぐ。電車で街に出て、バスセンターから空港行きのリムジンバスに乗って海上にある空港に向かう。当初予定より一時間も早く空港に着く。空港のチェックインカウンターには偉い沢山の学生であふれている。思えば朝食もまともに取らないうちに家を出てきた。ひとまずは空港のカフェテリアで朝食を食べよう。慌てて失敗するよりは、一息入れるのもよいかもしれない。モーニングのタマゴサンドを食べる。想定したより厚めのパンに挟まれたパテもたっぷりでゴージャスであった。そんな充実の一息を入れているうちに修学旅行客であるの学生達は僕より一足早く東京に旅立った。早く着いたために、空港でかなり暇を持て余したが、何事もなくフライトの時間となり、漆黒の翼の飛行機は一路東京へ向かう。
飛行機に搭乗すると黒革製のレカロシートが僕を迎えてくれる。ヘッドレストの裏側に装着されたモニターには幾つかのミュージックプログラムが仕組まれており、その一つは先日亡くなったチェスター・ベニントンリンキンパーク、メテオラの特集だった。「リンキンパークはこっちじゃないぞ!」ある意味、もっともベビーメタルに近しいメジャーの巨星が逝く。楽しげな言葉も今は物悲しい響きのみ残こる。
R.I.P. Chester Bennington.

 

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飛行機は定刻10:20に羽田第1ターミナルに着く。バゲージクレームのあたりにある日本大学の広告に刻まれた「ようこそ!東京へ」が僕を歓迎してくれているかのようだ。確かに僕は東京に着いたが、今回の目的地は東京ではない、さいたまだ、埼玉スーパーアリーナ(SSA)と言うベビーメタルのトリロジーの聖地だ。2015年に開催された「新春キツネ祭り」から早くも2年8ヶ月が経っていた。時が経つのは実に早いものだ。メイト会の同朋の勧めにより、羽田から高速リムジンバスで大宮行きに乗り、さいたま新都心にある埼玉スーパーアリーナに乗り込む。わずか一時間程度で目的地SSAへダイレクトに来れた!まさにドア・トゥー・ドア。SSAのけやき広場の地下にあるタクシープールの降車場で降りると目の前には黒TEEが忙しく歩き回っている。物販で買ったTEEシャツに着替えようするメイトらでロッテリア前の化粧室は溢れている。今回物販は早く始まり、僕の着いた正午にはもう多くのものが物販を終えて次のアクションに移行していた。徹夜組も出た今回の物販、遠征組の僕には縁がないように感じてはいたが、ひとまずはグランドレベルに向かった。さいたまの空は青い。最高の天気に恵まれて気持ち良い。先日のZEPP OSAKA BAYSIDEの炎天下地獄を経験した僕にはここSSAの木洩れ陽の素晴らしい環境は天国に見えた。「なんて素晴らしい場所だろうか!」
物販は新春キツネ祭りの時の様に外部に設置されてはいず、待つスペースには屋根がかかり苦にならない。おまけに進みも早い。まるで京セラドームで並んだガンズ・アンド・ローゼスの物販さながら、動くと10mくらい進む。外部はあっと言う間に過ぎ、後は室内の物販列になる。

 

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物販場所となるコミニティーアリーナではベビーメタルのセカンドアルバム「メタル・レジスタンス」がヘヴィー・ローテーションでかかる。着いてすぐに引き込まれるかの様に並び、一時間程度で新しいTEEをゲットできた。売り切れなしでガンガンに買える。今までの物販を考えれば目を疑うほどの買いやすさで、僕が買い終わった頃には、外の並びもはけ、夕方には最速10分で買えたとの声も上がる。海外アーティストのサポートアクトを通して、運営も学習したのだろうか。まるでキツネにつままれたかのような物販だった。

物販会場から出ると、九州のまにさん、そいさん、関西のもんたなさん、F***さんらに会う。
「押忍!」
僕らの活動には欠かすことができないSNSを介して知り合った仲間たちだ。遠路はるばる来たさいたまの地で知り合いに会う、これこそが大箱の醍醐味。また地元東京のチーム楽ENにも会う。すず香倶楽部のNEZUさん、でろさん、鉄さん、日の出さん、ぶしさん。バッタ部のstさん、まりめたさん。小石蹴り部のM-CHARIさん、METAL学院からは新参者さんなどたくさんの人がワラワラ集まる。東京ドーム以来、1年ぶりの再会であった。皆早朝から並んでいたワケで、拍子抜けした物販についてしばし話し込む。黒キツネ参加のゆうさんに新春キツネ祭りの物販について聞く。黒キツネのマスクが神々しい。

 

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SSA初日の服装はベビーメタルTEEではない。今日着ているTEEは先日、福岡で行われたACCEPTのケイオスTEEだ。また上着はメタリカのビッグパッチを荒く縫い付けたGジャン。デストラクションのマッドブッチャーなんてココSSAに付けている輩はいないだろう。

一体何でこんな服装でけやき広場にいるのか?それはこの人が知っている。

チャコ「わ〜、TMさ〜ん!探しました!」

物販出入口、Cゲートから歩き始めたところで「メタル裁縫倶楽部」の原動力、チャコベリーさんと会った。

チャコ「ほらTMさん見てみて!これがテスタメントの方です。」

やれやれ、チャコさんは二種類のGジャンを作っていたのだ。こちらが1着目のテスタメントの方でもう一着はベビーメタルのGジャンだ。物凄いバイタリティだ。

この「メタル裁縫倶楽部」は実のところチャコさんがタイでメタルパッチを大量に買い出しに行ったところから端を発している。

チャコ「本当に安かったんですよ。もういっぱいあって!」

そんなやりとりの最中に日の出さんが合流する。

日の出「おー!でかいのがいた!(笑)」
チャコ「日の出さん、見てみて!メタル裁縫倶楽部で作ったんですよ。これがね〜・・」


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メタラーの活動に続いて、次はモア法被で臨むモアシタン活動である。

「全日本モアシタン同盟-魔法の笑顔-」を主宰するぎんりょうさんから、

「TMさん、こっち、こっち。」

今日は珍しく忙しい。初めて会う人が多い最愛会、全日本と着くところから分かる通り、こんな機会でもない限りお会いすることなどないぼっち参戦の方が多く参加されている。今回初めてココSSAで記念撮影をした。皆初めての試みとあって感激MAXだった。この感覚は病みつきになる。想定外に物販が早く済んだことでこれだけ参加するイベントがあったにも関わらず時間を持て余した。こんなこと、ベビーメタルのライブでは初めてのことだ。けやき広場の木陰にはいくつものベンチが設置されており、待機場所には事欠かない。

SSA、本当に素晴らしい場所だ!」

ZEPP OSAKA BAYSIDEのあの灼熱地獄を思い出す。あれも良い思い出と言いながらも、この差は激しくお陰でここの素晴らしい環境に喜びを噛みしめることができた。

博多キツネ会のumeさん、はるはるさん、そして何処にでも出現するゾンビ☆ヒロさんに会ってハイタッチする。みんなの再会を讃えつつ、寛いでいる。北九州メイト会は明日どっと押し寄せる。今日は割と少なめだ。

クロークに預けることにはなったが、今回のクロークは画期的で物凄く早い対応がなされていて素晴らしかった。

 

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WゲートA1009が僕のチケット番号。会場構成は結局はステージからA、B、C、Dの順であった。つまりは一番前のブロックになる。入場はコミニティーアリーナからとなり、番号が呼ばれたら、貴重品袋を受け取る。長い廊下を歩き、チケットチェック、持ち物チェック(金属探知器)、IDチェックを各セクションで受けてホールに入った。入ってからもB、Aと順に柵のを通り抜ける度にチケットをチェックをされる。大箱で最前ブロックの10列目の上手に来る。
「こりゃスゲー!」
ステージとAブロック最前との間にカメラがレールで移動する割とゆったりとしたスペースが設けられていた。少しウザさがあるものの、大箱でこの距離感は素晴らしい。

入場開始は5時半だったが、若干前倒しスタートの割に開演は遅れた。早くから入場したのでたっぷり待つことになった。スタンド席は全席指定なので出足が遅く、まだまばらだった。BGMもジュダス、メイデン、ノット、アンスラ、パンテラメガデスと定番が続く。
ステージ後方の僕らの正面には巨大なドレープが掛かり、スピーカーを積み重ねた仕切りにより5等分に分けられていた。このドレープが巨大なスクリーンになる。
開演時間を10分超過して、ドレープ裏の非常灯が消え、拍手と歓声が起きる。続けて客電が落ちるでその声はウォー!と高まる。紙芝居が始まる。
五大キツネ祭りの黒、赤、金、銀、白のそれぞれのキツネ祭りが今夏行われた。その全てが結集したのがこの巨大キツネ祭りであることがナレーションで語られる。そして轟音の嵐と共に「BABYMETAL DEATH!」がはじまる。後ろから圧縮されてあっと言う間に五列目に来た。途端に体制が不安定になる。やはりデス始まりは良い。右手は体制維持に取られ片手しか動かせないけれど、この高揚感はたまらない。いよいよ巨大キツネ祭りが始まった!

 

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可愛いイントロの 「ド・キ・ド・キ☆モーニング」がはじまる。しかしこの五列目の圧縮がかなりきついので三姫の姿がうまく見えない。強い圧縮は身の危険を感じる衝撃の強さだ。局所的な小さい波は何とか受け流すことが出来るが大波はヤバい。兎に角、大波は転倒しないようにだけ努めなければならない。そんなことを考えている内に早速後方で転倒が起こった。8列目くらいでどっと15人くらいが倒れた。周囲の観客が反射的に引き起こしたのでことなきを得た。流石に周囲も手馴れているのでちょっとした転倒は問題にはならないが、あまり他人任せに身を委ねるのもよく無いことがわかる。Aブロックの僕の周りでは度々、こうした転倒が繰り返された。

「メギツネ」のきつねのイントロが流れるとまた圧縮が起こる。興奮しすぎて超興奮状態の若者が前に突進してくる。興奮する気持ちはわかるが、強引に分け入られる側はかなりいい迷惑だ。エエ加減にセイヤ!と思っていると漁夫の利的棚ぼたで僕もいつの間にか前三列目にいた!前2人の間から観ると視界を遮るものはない。なんだろう?この感覚。SU-METALがお面に顔を隠し、MOA-METALに向けて変顔をやっている。(変顔自体は見えないが、MOA-METALがガン見しながら無表情に徹しているのが笑える。ヤバッ、これは神ポジ!前にもかなり近くまで行くことはあった。しかし、近ければ照明がきつく、視線も後方に行くことが多い。近いからと言って、それほど良く見えるかと言うと、そう言うわけではない。ココ SSAは最前と言えどもかなりステージは離れている。しかし、ステージが離れて高いからか、照明が目に入る事もなく、物凄く良く見える。大箱の3列目がこれほどのものだとは!A1009よセンキュウ!

 

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巨大キツネ祭りの新しい変化はこの後に続く「神バンドソロ(新曲)」だった。暗闇の中の疾走とでも形容するにふさわしい、超高速な神ソロだった。音階の起伏は風の如し、目にも留まらぬ速さで小神様、大神様とバトンを繋ぐ。神バンド的にはまた一つハードルが上げた感じのソロになっている。ただ、この初日はBOH神のBASSソロがちょいちょいもたついていた。音場が悪いとは言え、ドラムの音と指が同調していない。ベースだし、相当無理なスピード感なはず。本当にチャレンジャーだ。相変わらず青山神のドラムソロは冴え渡り有終の美を飾ると、三姫が入場してYAVA!が続く。続いたのは「ヤバッ!!」であっては「あわだま・・」ではなかった。「YAVA!」は僕が初めてBABYMETALのライブに参戦した、あのメタル武道会幕張全ピットで初めて観た新曲で個人的に思い出の深い曲だ。あの時は真横から観るステージで三姫はほぼ見えなかった。今日のこの距離感はまるで奇跡だろう。再びステージが暗くなりしっとりと前奏が会場内に響き渡る。SU-METALの「Amore - 蒼星 -」だ。音場の関係で上手く聞こえないところもあったけれど、今回、ライブ用の耳栓を投入したおかげで、なんとかアニメ声にならずに聴けた。続いては「4の歌」。五大キツネ祭りの大阪銀キツネではブラックベビーメタルの曲は聞けていないかったから、待望の歌だった。続く「シンコペーション」は東京ドーム以来、糸巻き風のダンスが可愛い、「META!メタ太郎」の颯爽とした行進曲調のリズムに乗ってジャンプする。

 

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くどいがこの距離感でセカンドの曲を聞けるのは至福だ。「イジメ、ダメ、ゼッタイ」WODだ!「KARATE」、「ヘドバンギャー!!」と怒涛の如くの嵐が吹き荒れ「Road of Resistance」で戦国WOD。初日はサークルモッシュには参加していないけれど、あの高揚感は格別だ。最後に「THE ONE -English ver.-」の締めだった。セカンドが主体になると最後がThe Oneになる為、三姫のSee Youが無くなる。一握の物足りなさは否めないが、セカンドを深めないとサードが出ない。やむを得まい。

ここで再び紙芝居が流れる。5つのスクリーンが扉となり、導入と同じような能書を語る。「新たなお告げの全貌」?「聖なる神のイニシエーション」?「あの聖地」?いきなり頭の中が飽和状態となる。舞台の上に吊るされていたあの三つの十字架は武道館の魔法陣の中央にある十字架に他ならない。
ベビーメタルが唯一、悔いを残すのが武道館公演の初日。それをリベンジ?イニシエーションってなんや?妄想が爆発したかのように展開する。

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五色の狐火が一つとなり
巨大な炎となって漆黒の闇を照らした
メタルレジスタンス第5章の全ての扉が開く
5枚全ての扉が開いた時 メタルレジスタンス第5章の終末とキツネ様の新たなお告げの全貌が明らかになる

それは聖なる人、聖なる神へと生まれ変わるイニシエーション
五色の狐火の中からひときわ眩い閃光を放ち 来たる運命へと導かれたメタルの魂は 遂にあの聖地へと降臨する
その昔、三つ目のキツネの顔を持つ預言者がいた 第三の目から放たれる光が世界を照らすと 新たな時代が到来する

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イニシエーションは選ばれし勇者たちThe Oneと共にあの聖地で執り行われるのだ。

 

さて、この謎かけはどんな意味を投げかけているのか!

 

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ドラゴンフォース 広島公演報告

2015年9月5日、広島にドラゴンフォースがやって来た。広島公演は2006年、2010年とドラフォが毎回ジャパンツアーの口火を切る場所でもあり、BABYMETALとはまるで関係なかったが、公演自体は想定外に演技者側も受け手側もノリノリでとても良いライブとなった。小箱っていいね!

クラブクアトロ広島はクラブクアトロ渋谷の800人に次ぐ、700人のキャパがある割と大きな箱なのだが、なぜか固定のシート席があり、使えないくうかんとなっていた。スタンディングのみの本公演にはつらい場所となっている。結局、シート席部分は黒い暗幕で区切られてなかったことにされているのが痛い。おかげで、箱は約400名程度のぱんぱんな箱となっていた。ほぼ満員で、その場的にはありな気がした。

 

BGMが流れる。ハイボールを片手ににゆらゆらと頭を揺らすと心地よい。メタリカメガデス等の曲を流していたので、スラッシャーを自称する僕にはよい心地だ。そんな悦に入った時間が過ぎ、曲がミニストリーNWOに曲が変わったところでボリュームが一気に上がる。すると曲はメロディアスな打ち込みのイントロに変わる。
ドラムのジー・アンザローネ、キーボードのヴァージム・ブルジャーノフが走って登場し、続いてハーマン・リー、フレデリック・ルクレルク、サム・トットマンの順で各ポジションにつく。一気にボリュームが全開となりTomorrow's Kingsのイントロがはじまる。ボーカルのマーク・ハドソンがセンターに現れMaximum Overload のJapan Tour 2015が幕を切った。

 

1.Tomorrow's Kings

開場の時間が遅れたにも関わらず開演はオンタイムで始まった。僕のチケット番号は233番だったし、はじめは10列目くらいだったけど、ドセンでステージと4mの距離だった。めっちゃ見やすいわ、音いいわで最高だった。ドラゴンフォースは目まぐるしくステージ上でポジションを変える。曲が始まると直ぐに長いソロパートがやってくるため、目の前で一つのお立ち台の上に立ったサムとハーマンのギターの掛け合いが始まる。サムー!ハーマン!

なんと言ってもハーマンのビョーンと弦を持ってギターを落としてももで蹴り上げるパフォーマンスが圧巻なんだ〜。よく落として、機嫌が悪くなるのだが、今日は全部成功。さすがはイケメン!ハーマン・リー。

 

2.Fury of the Storm
しかし、1人そんな素晴らしい小技を馬鹿にするものがいる。それは相方のサム・トットマンだ。ハーマンの演奏を聴いて、サムはアクビしたり、ダメダメと手を左右に振ったりしておどけたアメコミの悪ガキのごとく挑発する。続くサムのソロ演奏にハーマンがなんじゃこりゃ、下手っぴと言わんばかりにへの字口で仕返しをする。とにかくサムのアクションがお茶目だ。バッキングの単純ルーティン作業では、余りに退屈とばかりに呆れた格好で引き続ける。いかにもめんどくさくて堪らないといった悪ガキの表情と仕草でプレイする。まるでコントを観ているかのようだ。あらゆる場所から手を出して変則的にギターを弾いてみせてはアクビをする。観ているだけで楽しい。なんなら後ろ向きで、横向きで!弾きましょか?ってサービス満点で飽きさせない、それがサム流の礼儀だ。

 

そしてベースのフレデリックはあんなにいかつい顔をしていながら、最前に並んでいる女の子たちがメロイックサインを送ろうものなら満面の笑みで顔を赤らめる。男が拳を突き上げると凛々しい怒りのファイティングポーズを取り、まるで大魔神のごとし。フレデリックの表情も愛らしくて、サム同様、見ていて楽しくなる。

ヴァージムもキーボードの所で飛んだり跳ねたりせわしなく動き回っているのだが、ついに肩掛けキーボードに持ち替えて最前の4人に加わってギターを真似たパフォーマンスでアピールする。

3.Three Hammers

ドラフォの中でダントツに若くて、かっこよくて、声がいい。ボーカルのマークハドソンがまじで魅力的。全く外さないし安定感がある、真面目で忠実にきっちり歌い込む、メンバーも加入してまだそれほど経っていないマークに少し神経を使っているように見えた。サムはマークにこまめに休憩を促す。いいボーカリストだし、煽り方が上手い。細かな気遣いがあるし、日本語も大分勉強しているようだ。
ふと舞台の袖でサムが腕を組んでいるのを見つけた。オーディエンスを見て首を振っている。僕らの盛り上がりが足りていないことに不満があるようだ。

4.Operation Ground and Pound

サビのメロディがめちゃ綺麗で一気にもってかれる。こんな楽曲がドラフォには多くて舞台でもかなり盛り上がるナンバーなのだ。サムがマークに指示をして、みんなにジャンプを促す。ジャンプだ!ジャンプだ!みんなジャンプをしよう!。

 

5.Black Winter Night
ドラフォの良さはやはりライブの醍醐味。全員がフロントマンとも言えてしまう個性と楽しげな雰囲気に満ち溢れている。アルバムを聴いている時はそれほど良さが感じられなかった楽曲でもライブではかなり盛り上がるナンバーになる。お陰で完全にファンになってしまった。

マークからの指ぐるぐるの指示が出る、瞬時に観客がサークルモッシュをスタートする。この狭い場所で3つ?。岩国から来たと思われるマッチョな米兵たちが暴れまくる。「お前ら、ここに何しに来たんだ?」と叫びまくりモッシュが展開される。米兵がどんどんサーファーを観客を頭上にあげる。ひょっとしたらドラフォのスタッフ?小さい箱故の高揚感が止まらない。堪らない。

6.The Game

この曲のように変調を繰り返すのがドラフォの特徴。ボーカルがどれだけ大変かがうかがい知れる。頭の上のサーファーを交わして容赦なくタックルしてくる外人に応戦を開始する。

7.Symphony of the Night

舞台ではアカペラから始まるこの曲の背後で、オーディエンスの焚付けに成功したサムとハーマンの表情が緩む。サビの部分はどの曲もそうだけど歌いやすい、シンガロングしやすい。終始大合唱、マーク隊長の指示のもと拳をみんなで突き上げたり、メロイックサインをしたり、はたまたジャンプをしたりしてなかなか楽しい。

 

8.Seasons

他のライブではこのSeasonsで始まることが多く、予想はこの曲が一曲目だと思って疑わなかった。ドラフォの楽曲にしては珍しくノーマルな構成の曲なんだけど、ライブじゃ、ガンガン来る感じかな。みんなで跳ねる跳ねる。

 

9.Heroes of Our Time
ベビメタだとなかなか難しいけど、ドラフォだとこの距離感で観ることができる。もう超絶なんだ〜とか感動している中でなんとイケメンがやっちゃった行為とは?。ギターの舌弾き。舌押さえで弦を舐めまわす。滴る唾がねとーっと滴るところまで見える。汚たねー!見たくねー!

 

10.Cry Thunder

ドラフォ最大のシンガロングソング。マークが観客に話す。「ここは広島だ、これから僕らは日本をツアーで回る。次は大阪、続いて名古屋、そして東京と回る予定だけれど、どこが一番盛り上がるかな〜。広島!一番になりたいとは思わないのか〜?」なんて煽りをかまされる。絶叫と圧縮が最大でかなりキツイ状況のなかで、メロイックサインを送りながらシンガロングする、「クライ・サンダー!。」

 

11.Valley of the Damned

この曲が終わると一段落。本編終了でOne More Song!Dragonforce!の大声援が巻き起こる。小さい箱は機動性が高く、一体感が半端ない。

 

Encore:

12.My Spirit Will Go On
アンコールに入って一曲やってから、次はなんの曲をやるのかの寸劇を繰り広げる。サムがフレデリックにベースラインを弾かせる。いきなりジャズを弾き始めてサムが「No!No!」と言う、なんだ違ったか〜、とドリームシアターをやり始める。サムは「Dreamtheater?No!」のオーバーアクションで曲がジョニーキャッシュのリング・オブ・ファイヤーに決まる。ハーマンはそんな中で忙しくバックで動き回る。こんな一コマがドラフォの魅力の旨味となる。

 

13.Ring of Fire (Johnny Cash cover)

そんなちょっとしたコントを経てカバー曲がプレイされる。そして遂にドラフォ最強のナンバーで締め括られる。

 

14.Through the Fire and Flames

サム、ハーマン、フレデリック、ヴァージムの四人がサークルになり、隣の人の弦やキーボードを押さえて演奏をするというキテレツな荒技をもやってのけた。メンバーの仲のよさが半端ない。悪ガキ集団ドラフォの憎めない楽しい魅力が全開で広島公演に幕が下りた。

 

広島公演は北京からの移動したその日にあった。フレデリックのツイートで分かるように、3時間しか寝てないと聞いていたので、ここまで全力なパフォーマンスは無理と思っていた。流石に若いバンドだ。想定以上のパフォーマンスを披露してくれたドラフォには感謝しかない。素晴らしいステージだった。

ありがとう!ドラフォよ!また来いよ!また行くからね!