2025.11.29
福岡club PEACE
開演前
ライブハウス&クラブピースは大濠公園地下鉄駅から徒歩5分の場所にある。僕は天気もいいので博多駅から天神経由で歩いてきた。博多からキャナルシティ、中洲川端商店街、天神中央公園、警固公園、大名のウィンドウショッピングを経て赤坂、福岡城の御堀端を歩いているとまもなく大濠公園福岡市立美術館口の地下鉄駅入り口が見えて、そこを曲がるとクラブピースに着く。公道側にステージがあって、観客は端の路地の奥から入る。着くとレリアをはじめとした演者が溢れていて、その集団を避けて路地から入場する。今日はマーベリックの堀田勝彦のチャリティーイベントとして開催されるHOTTER THAN HELLというチャリティーイベントである。入り口で「LETITOUT -lelia-」というと、「今日はそういうのはやってない!10バンドも出るから名前の重複とかもあるしやってられないの。」ということで名前のチェックとかは全くなしだった。バンド側はこれだと誰がきているのかが掴めなくて困るんじゃないかなと思いながら会場に入った。中に入るとレリア関係の人がちらほらいて、トッパーが小倉のRoyalLineだから観客も開始早々でかなり入っていた。
開演
RoyalLineは地元で小倉では本陣やFUSEで何度か見たことのある北九州を代表するヘヴィーメタルバンド。ここ福岡の地で観る機会はなかなかなかったので、勇んで来た。
GO「正直、舐めてた。1バンド目だから観客はまばらで4−5人くらいかと思っていたけれど、初めっからこんなにいるなんてびっくり。緊張する。」
タイテが出た時、正直、トッパーなの?て思ったけれど、運営側の思惑は成功だった。RoyalLineじゃなかったら19:30のレリアまで5時間半もあるのだからゆっくり来ることもできたわけだから。メタルバンドの共通する問題点は曲とMCとのギャップ。曲はなかなかカッコ良いのだがMCがgdgdのケースが多い。MC修行中なんですと言っていたくらい微妙だったけれど。YoSHiさんのギターはめっちゃ良かった。
そのあと福岡のhigherGROUND、東京芸人のHEAVY METAL THUNDER!!!、佐賀のWhite Tang、広島のBlind Hate、静岡のBOOTS WALKER、福岡のATTACKSと、どれも素晴らしい音楽を奏でてくれた。これだけ錚々たる面々に続いて、宮崎からガールズロックバンドのレリアが出る。革ジャン、ロンドン鋲の観客がいる中でどんなパフォーマンスをするのかというのが気になるところだった。
レリア登場
機材入れ替え&リハの中、早速”TEASTE ME”が演奏される。サービス精神!半端ない。
この曲はアンスラックスの”Lone Justice”のリフがモチーフになっているようで、メタル脳には心地良い。
Minaho「マーベリックの堀田さんとは全く会ったことないけれど、参加したいとの思いだけで宮崎からやってきました!私たちにできるのはここを熱くさせることだけ!みんな着いてきてね!」
僕らも、全く同じで、レリアが参加するからここにいるのだけれど、結局、そんなことはどうでも良くて、参加することで、何らかの新たな刺激をいろいろ吸収して、いろいろな出会いがあったし、交流することでいろいろな想いが伝わる。チャリティーとしても何らかの関わりが自然とできてる。こうした対バンイベントの面白さはそこにあるんだろう。
"Under the Blue Sky"
ヘッドバンギングするのが超気持ち良い!フロント三人がベッドバンギングする。僕も、他の観客もする。会場全体が一気に最高潮に達して、メタルイベントならではの雰囲気を作り出す。5時間半待った想いが爆発したかのような雰囲気は快感。
" Shangri-La"
Momoのペースがカッコいい曲。僕にとっては完全にアリス・イン・チェインズ。Minaihoのヴォーカルがレインの声と重なる。めっちゃカッコいい。
"Bitterness"
Narumiのドラムが刻むリズムが曲全体を支配するナンバー。挿入されるメロディがBAND-MAID
ぽい苦味の効いたフレーズで、それが上手くレリアの曲として昇華されている。
"Love Letter"
レリアの曲の中で最も歌詞が響く歌。MinahoとNarumiの交互のヴォーカルが印象的。Kanaのギターもクリーンな音でどこまでもクリアに響き渡る。Van Halen的な明るいロックナンバーで、大好きな曲。
"Take Five"
バイオリンの様なMomoのギターフレーズが小鳥の囀りの様なヴォーカルの絡みが楽しい。ちょっとBabymetalっぽい雰囲気もあるかな。でもレリアならではの極上メロディで包み込む。"4の歌"だから"Take Five"じゃないよね?
"Hi-No-Tori"
全体的なトーンがEARTHSHAKERな"Hi-No-Tori"様々な特徴的な歌を歌いながらも、全てレリアとしての歌として鳴り響く様は素晴らしい。
「Fire!はじまりの空へ♪」
この紋切り型、様式美とも感じさせる古典的なヘヴィーメタルの歌をMinahoが歌うと今の音になる。この曲が締めの曲になったのは今日がマーベリックのチャリティーだったからか、いつもの定番なのかは、日の浅いファンの僕にはわからないけれど、ヘヴィーメタルに対する関心とリスペクトが感じられて、他のバンドと一線を画す魅力に溢れている。対バンでイカつい男たちで溢れた中に、若い女の子4人がこうした新解釈のHR/HMを奏でる様は、ヘヴィーメタルの現在であり未来かなと思った。何の気なしに参加した対バンチャリティーイベントで、ノーギャラというめちゃくちゃな状況の中、各地から集ったバンドたちには本当にリスペクトしかないが、それを見たものにかなりの爪跡を残したんじゃないかと思う。正直、メタルなんて、マイノリティで誰にも響かないと思っていたけれど、ちゃんと観客は押し寄せて、イベントとして成り立っていたことは喜ばしい結果だったし、新しい世界もレリアを通して感じられたのは楽しい収穫だった。
また、引き続き応援して行くので頑張ってください。バイバイ!
LETITOUT-lelia- :
Minaho(Vo,G)
Kana(G,Cho)
Momo(B,Cho)
Narumi(Dr,Vo)
2025.11.29セットリスト
(Teaste Me)*リハーサル
Under the Blue Sky
Bitterness
Love Letter
Take Five
Hi-No-Tori

