帰ってきたフォーメーション ーBABYMETAL- YOKOHAMA-2019

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BABYMETAL AWAKENS -THE SUN ALSO RISE-

28JUN

YOKOHAMA ARENA

 

1.メイトの朝は早い

 

これはメイトの間では有名な言葉であるが(笑)僕に関して言えば該当していなかったなぁ。これまでの遠征と言えば須らくJRの始発6:00発がベースにあったからフライトは大体8:30が早い方だった。だから現地には昼頃入いるのが通常だった。しかしOZさんとPMCインタビューがリリースされた頃にやったプチメイト会時にOZさんの計らいで僕の朝も変わることになった。(笑)

OZ「私は車だから始発5:30発に乗りますよ!迎えに行きましょうか?」

TM「OZさん、やったー♪5:30だから4:00出発でいいですか~♪」

OZ「ん、3:30くらいの待ち合わせですかね。私起きれないかもしれないのでモーニングコールをおねがしますね。」

TM「えーとっ、モーニングコールは2:30くらいですか?(汗)2:30か~、いつもなんだかんだしていて2:00まで起きてるから・・・睡眠時間30分?(汗)ひょえー。」

 

早い早い、聞きしに勝る早さにびっくり。当然寝ることも叶わず待ち合わせ時間になった。こんな早朝に迎えに来てもらってかたじけない。OZ号に乗ってPAPAYA!を聴きながら空港に向かうと朝の道路は信じられないほどスムーズだった。なんと!4:00前に空港に着いた。・・おいおい、まだ空港開いてないし・・。それなのに扉の前にはもう何人かの待ち人がいるし・・。

 

待ち人「クソ、早く着きすぎた!4:30にならないと開かないからな、ココ。」

 

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図1.空港が開いてない

待ち人は常連らしく恐れ入る。「ジャパニーズビジネスマーン♪ ジャパニーズビジネスマーン♪」って歌っちゃうぞって思って笑った。みんなで「遅い!遅い!」とぶつぶつ言いながら扉が開くのをまだかまだかと待っている。かなりシュールだ。(笑)

漸く警備員さんが来て自動扉を開ける。まずは中に入って腹ごしらえした。コンビニでサンドイッチを買って早めの朝食をとった。するといつのまにか黒TEEの見慣れた顔が集まる。RYO-CHINさん、MAXさん!そしてじりりさんと次々にやってくる。まあ、こんな無茶な時間帯にくる奴はライブに向かうメイトくらいしかおらんわな~。きゃっきゃ!(笑)仲間が5人も集まると遠足気分になるから不思議。そうそう、ベビーメタルのライブの醍醐味はライブもさる事ながら、メイト間交流が魅力的なのだ。ライブも楽しいけれど、同じキズを舐めあう仲じゃないけれど、同じ志しの者達との他愛のないトークは僕らのかけがえのない活力であり宝だ。ベビメタという共通項があるからこそ起こりうる感覚であり、初見の人共直ぐに打ち解けて話すことができる。例えば空港のトランジットバスの中でベビTEEを着ている人に「何回も来られているんですか?」って話すと「ああ、ドームからです。いやー、完全にやられました・・あれでYouTube漁って・・」って話が止まらなくなる。いやー楽しいな〜、ベビメタ。(笑)

羽田からはシャトルで新横浜にある横浜アリーナに直行する。地下鉄を使うと日常の喧騒とつながって、記憶がぶつ切りになるんだけれど、シャトルバスだとダイレクトに会場とつながるので、夢心地が持続する。最高の移動手段だ。

見慣れた横アリの前面広場には人がいない。皆、物販列に並んでいるから。人がいないと割と広くかんじる。この広場メイトが集まるととても狭く感じるのに、こんなに広かったのか。(この後入場はとても大変なことになるのだが。)

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図2.YOKOHAMA ARENA

 

2.灼熱の物販、狂乱の入場

 

物販列のある横アリ裏手に移動する。ゾンビさん、銀りょうさん、でろさんといっぱいの知り合いメイトに会う。このひとときが楽しい。

 

でろ「今日はどんなライブになると思う?」

TM「二人でやるのかどうかでしょ?」

でろ「そこなのよねー。だから今日は来たかったの。今日見ればどんな体制なのかが分かるから、だから外せないって今日を申し込んだ。」

TM「二人だってPMCでも言ってたし、二人って言うならそうなんだろうけれど、ダークサイドで見た二人のフォーメーションは僕的には最悪だった。縦一列並びは見にくいし、迫力に欠ける。重なって隠れちゃうのがとても頂けない。良いところがまるでない。やはりあの逆三角形のフォーメーションが迫力があるし、最高だから、どうするのか?それ次第でベビメタの今後が決まるんじゃないかな。」

でろ「そう、そうなの、本当にそうなの。どうなるんだろうね。楽しみ!」

 

今日は晴れてものすごく日差しが強い。でも横アリの裏手の並み物販列は日陰で過ごしやすかった。それに引き換え、超ピットの物販は日差しが壁、床の白色タイルに反射して上からも下からも熱線を浴びせて、こんがり焼かれているなかSYさんを見つけた。

 

TM「暑いね!」

なかSY「もう真っ赤です。」

TM「壁、床からの照り返しで堪らないね!」

OZ「私は明日ここに並ぶんで見に来たんですが、かなり大変そうだな。(汗)前の方の階段辺りはそんなでもないけれど、ここは辛い。」

なかSY「いやー、もう堪らんです。」

 

ベビーメタルの物販は過酷なんですね~。この過酷さがまた深い絆につながる・・。なんていうサディスティックなバンドなんだろうか。一時いただけでくらくらしてしまう灼熱の超の物販列を後にしてランチに行った。ランチから戻ると物販を終えた人たちがぼちぼちと戻ってきては合流する。開場時間までまた談笑タイムだ。こんな風に過ごすと待ち時間が有意義であっという間に過ぎていくから不思議。直ぐに開場の時間になってしまった。

今回はシートだし、指定席だから入場を急ぐ必要はないよね!。ゆっくり入れば良いよね!。と余裕をかましていたが、一向に入場が進まない。なんかまた悠長なセキュリティチェックをやっているのか?全然進んでいない。流石に指定席とは言え、開演時間が迫ってくると皆、堪らない。余りにも進まないから待機列が公道にまで溢れてきた。これヤバくね?

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図3.入場列が消える・・制御不能

入場列は蛇行に蛇行を重ねた一列だったが、僕らがくねくねと蛇行して階段の上に上がったあたりで列が消えた。何これ?並んでたのに列がなくなった。後から並んだ人の方が入り口に近くて先に入りよる。もうこの崩れてしまった列は変えられない。後から並んでた鉄さんが「あれ?なんで後ろなの?」って。この狭い広場で何千人もの人達を短時間で捌くのは無理だろう。結局開演は50分遅れることが決定した。とにかく今は入場しなければならない入口では手荷物検査、金属探知機を一人一人やっている。もっと前からやればこんなことにはならなかったものを、なんでシートの入場を遅らせたのか意味不明だ。今日帰る人にとっては痛い遅延だ。早く入れられなかったのは会場設営自体も押したからと言う噂も聞いたが、一体なんだったんだろうね。漸く入場してシートに座る。なんか久しぶりに座ったな。

 

3.開演!復活のフォーメーション!

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図4.開演前

漸く冷静になって会場を見回す。ステージから花道が出来ていて、8角形の可動ステージがその上を走る。花道の先端にはBABYMETAL版第五使徒ラミエルが鎮座する。これを見ても一体何がどうなるのかなんて想像がつかない。もうただ始まりを待つしかない。超ピットには人がびっしり詰まっているようにみえた。中から見るとそれほどでもないという話だったが、スタンドからはそう見えた。開演中、つねにできていたサークルから、それくらいの余裕はあったのかと分かったけれど、とにかくパンパン、溢れんばかりの人、人、人。

客入れSEは割とビッグネームばかりだった。特にアイアンメイデンとジュダスプリーストが多めでメタリカメガデスパンテラ、アーチエネミーと有名どころに絞られていた。そんな中、開場が暗転し、歓声が上がるとラミエルが消え、ベビーメタルのロゴが七色の蝶の様に舞、ステージに向かう。SU-METALの声が会場に響き渡る。そして出現する白装束の三人が???なんだ?この三人は?サポートダンサー?そんな中ショーはスタートする。聞いたこともない旋律が奏でられる。新曲スタートだ!あっ、三人!三人いる。YUI METALではない。誰だ!誰なんだ?おおっ、フォーメーションがフォーメーションが復活だ!完全復活だ!凄い!凄い!凄い!もうそれだけで、ただそれだけで満足だった。来てよかった。これが観たかったのだよ、ただこれだけが観たかったのだ。(涙)

大写しのスクリーンにはSU-METALとMOAMETALが映しだされるが、サポートダンサーはなかなかカメラに映らない。(映さない)それでも二人の後ろに映るダンサーが微笑んでいるのが分かった。ダンスは非の打ち所がない。そして何よりもフォーメーションが美しい。やっぱ三人、三人だよな。(涙)これ、最高だろ!今までの欲求不満は何処へやら、すっかりと満足である。だってSU-METALの声も良いし、MOA-METALがすらりと美しく変化を遂げている。ダンスもキレキレで軽やかさが加わる。そしてバックスクリーンが上下に動く「エレベーターガール」の映像美は半端ない。これ、そのまんまMVに出来るだろう。メイトの間で出る出ると噂されていたエレベーターガールのMV、全く出る気配はない。しかし、この映像は最高じゃ。早く出して欲しい。もう本当にこのままで良いから、出して出して!お願いだよ。そしてまたその後に新曲が続く。今度はやたらとインドチックなヒンドゥーな曲で、あの真っ直ぐなSU-METALがヴィブラートしてる。とても難しそうな楽曲をスイスイと気持ちよさそうに歌っている。恐るべし歌姫。そしてダンスもオリエンタルな味付けが流石。タイの遺跡にあるような不可思議なポーズをモチーフにダンスが展開してされる。見たこともないけれど、癖になるダンス。それに動きが三人だから本当にダイナミック!待てよ、あの激しいダンスを踊るMOAMETALと同じかそれ以上に激しいダンスをサポートのダンサーは踊っている!動きが激しい方に本能的に目が釘付けになるから、必然的にサポートのダンサーに目が惹かれる。本当にこのフォーメーション最高じゃないか!ありがとう!もう感謝しかない。これでもか、これでもかと押せ押せのセトリも素晴らしい。そして新曲の「PAPAYA!」が始まる。配信で聴きまくっていたリフが始まる。ライブはそれ以上に心踊る。流石だろ。そしてサプライズでタイのラッパーF.HEROさんも登場した。バックスクリーンに大写しになって、超巨大に見える演出も憎い。タイ語のラップが挿入されるなんて一体誰が想像しただろうか。もう只々圧倒されるばかりだ。タオル回しのアクションは初日だったし、まるで気づかなかった。タオル回しは名古屋まで持ち越したけれど、それを除いてもこの楽しい楽曲には圧倒されまくりだった。セカンドアルバム発表時の「META!メタ太郎」を聴いた時のような驚きを伴う。位置付けとしてはそこかな?。中途半端な形でリークされた時に散々批判されたし、不支持の意見をたくさん聞いたけれど、ライブで聴いたら、全部飲み込んで余りあるくらい凄く癖になる楽曲で皆至福の雄叫びをあげるしかない。そんな素晴らしい楽曲に仕上がっていた。みんなでこんな風に騒ぎまくる楽曲ははじめてじゃないかな?底抜けに楽しい。Black Babymetalの幾つかの楽曲を凌駕するかもしれない。ショーの終わりは「The One Unfinished Version.」の美しさ、「R.O.R.」のフラッグにベビーメタルのロゴが復活したことに涙し、感動の嵐で終演。新生ベビーメタルの第一歩目、しかと見届けた。可動ステージに乗る三人がとにかく楽しげに見えた。誇らしげに見えた。昨年の喪に服したかのような、わけのわからないダークサイドの闇が明けて、今のまばゆいばかりのライトサイドに変化を遂げた。大歓迎だ。大歓迎だ!興奮冷めやらぬまま、僕は次の現場に移動する、川崎へ!

 

セットリスト等は以下に詳しいです。

https://music-setlist.hatenablog.jp/entry/2019/06/28/213000

 

4.ライブを終えて

 

ライブが終わった翌日に大騒動となる。サポートとして演じたダンサーが元モーニング娘。のセンターだった鞘師里保さんだったからだ。正直、世代的にも初期モー娘。しか知らない身としてはそれを聴いても「そーなんだ〜」程度のリアクションしか起きなかったのだが、そのあとに行われた英国、グラストンベリーフェスティバルでのパフォーマンスで、細かいところまで見ることができて、完全に魅了されてしまった。グラストンベリーは昼間で、映像もストリーミングが想定外に良くて、とても綺麗に見ることができた。ライブは横アリで観てはいるが、ライブではこんなにクリアに観ることは叶わない。まるで目からウロコ。本当に素晴らしいのは、リミッターを完全に取っ払ったかのような全力、ダイナミックなダンス!そして楽しそうに時折見せる笑顔。これを正確に形容する言葉を今は見つけることができないけれど、とにかく感激した。そしてそれに輪かけたかのようなドラマが、SU-METALとのドラマがあること。後から調べれば調べるほど出てくるドラマが止まらない。

鞘師さんはSU-METALと同郷の広島県出身で、アクターズスクール広島(ASH)で一緒に切磋琢磨した仲間。その後、すぅちゃんはさくら学院へ、鞘師さんはモーニング娘。へ行き、お互いに別の場所で頭角を見せて活躍。そして今年、誰も想像し得なかったベビーメタルとしての再会。このドラマには胸キュンだし、さらに思い入れが深まる。方や歌の天才、方やダンスの天才。ASHでそう呼ばれた二人がこうして1つのバンドで再開する。このストーリーが堪らなく素晴らしい。考えれば考えるほど感極まる。そして、そして、鞘師さんが'15年にモー娘。を突然卒業した時の状況がYUI METALの脱退に重なる。精神面がどれだけ耐えられるのかと言うハロヲタの心配の声も聞かれるし、どれだけ続けられるかなんてはわからないけれど、この全くの奇跡としか思えない巡り合わせに、僕らは感謝しかない。今回観た横アリ初日、グラストンベリーフェスティバル(ストリーミング)、名古屋LEGEND-Mと、どの公演も偶然にも鞘師さんがサポートに入った公演だったから、僕の中では素直に絞れてしまった。(KANOMETAL推しの方すみません)と言うことで、RIHOMETALとして大大大歓迎で迎えたい!ようこそBABYMETALへ!これからもよろしく!

 

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図5.グラストンベリーでの3人(ストリーミングより)