ヒズミ ウキクサ ノンフィクションとミズニ ウキクサの夜

ミズニ ウキクサ ライブレポート

2019年4月20日

小倉FUSE

 

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待ちに待った4月20日がやってきた。ミズニウキクサの2nd ミニアルバム「8月の溜息」リリースツアーのライブだ。事前にYoutubeにアップロードされたトレーラー版を聴きまくりイメージを高めてきた。このライブの題目「ヒズミウキクサ」は共同主催のノンフィクション、イイジタカヒロさんが命名したそうな。

 

EG「ヒズミとはエフェクターで言うディストーションのことで、DISTORTIONの原理はと言うと、例えばエフェクターが200出す能力があるところでアンプが100しか出せない時の残り100がヒズミとして現れる。僕らもバンド開始当時考えていた未来の色というのがあり、今思えば、随分と変わってしまっている。これがヒズミなんです。」と例の早口で捲くし立てて話される。前回のファーストインパクトの衝撃は超えないとは言え、面白いし、思慮深い話しに深く頷くしかない。

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そんなノンフィクションのオリジナルユルキャラ、イイジちゃんとミズニウキクサ、ウキクサちゃんが共同開催する、「ヒズミウキクサ」がはじまった。

 

1.LONE

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先鋒は大阪から来たLONE。兎に角、爆音。今日はノンフィクションとミズニウキクサだから、まさかここまでの爆音があるとは想定していなかった。耳センが無かったら脳震盪で倒れていたかもしれない。特にヴォーカル毛利さんの声が高音で割れて直接脳に突き刺さる感じ、ベース熊田さんの音を通り越した容赦ない振動に身の危険すら感じた。「大阪の核弾頭」恐るべし。


毛利「僕らは北九州のキャラクター、イイジから誘われて小倉までやってきました。レコ発ということでおめでとうございます。僕らもCDは出したばかりなのですが、3バンドまとめたスプリットシングルだから販売の仕方が難しくて、此処には持って来ていません。なので、新曲はネットでみてもらうかして、気に入ってくれたら、他に僕らのCDはあるので宜しくお願いします。」


スプリットCDって軽く考えていたけれど、実は難しいんだ。そんなアーティスト側の悲哀を垣間見た気がした。

 

2.Trippers Audio Room

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続いて広島からきたTrippers Audio Room。

ヴォーカルのあいりー「私たちは今までほとんど県外に出たことが無くて、出て山口くらいまでで、今回初めての小倉になります。小倉童貞。」

ギターのぐっち「童貞ってあの童貞?」

あいりー「そうトリッバーズがね!」

ギターのぐっち「ああ・・・(汗)」

 

なかなか強い個性のあいりーのようです。ぐっちはロカビリーを取り入れているけれど、あいりーはそんなことには構うことなく自然体で歌う。そんな音が上手く響く。声が心地よくてまた聴いてみたいなと感じた。たっくんもツイートしていたように、小倉で一緒にやれた喜びは非常に分かる。相性はばっちりなんだよ。

 

3.ノンフィクション

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そして来ました後半戦。ノンフィクションの登場!イイジさん、開場前からFUSE界隈を回っていて、意外な気配りに撃たれた。

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こちらは全身ミズクサちゃんで来ているから無視されても良いようなものだが、ファンサービスで声かけしてくれる。もう、落ちそう。


EG「まだ暫く開場まで時間がございます。」

TM「今日はベースは何方ですか?」

EG「お嬢でございます。では今暫くお待ちください。」


今回は新譜「現代、ユウ」を引っさげての地元小倉公演だから、ノンフィクションがトリなのかなと思っていたら違った。この強烈なキャラを1度見たら忘れられないと思うんだけれど、これからガッツリ来るんじゃないのかな。ライブは新曲もあったし、色々忙しく動かれていて、時間が長かった割にアドリブの印象が少なめだった。だけれど冒頭に書いた「ヒズミ」の解釈が新鮮で、「ヒズミ通信」申し込もうかなぁ?と言うところまで考え始めている今日この頃。ヤバイ、また推しが増える〜。(汗)

 

4.ミズニ ウキクサ

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さてお待ちかねのミズニウキクサ。今日は主催者としての気概か、終始表にいる二人。前回物販はほぼ誰も居なくて捕まえるのが大変だったのに、今日はずっといる。しかも松本姉弟揃って立っているから、初っ端に買いたいものはゲットさせていただきました。

出番は何番目?って聞いたら4番目!って、それトリじゃん。(笑)

 

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幕の後ろでは楽器の配置換えが行われている。ミズニウキクサはベースとドラムが前に並ぶからドラムの配置換えが大仕事だ。たっくんの足が幕から出て固定のテープ貼り作業が行われているのが分かる。ベースの音漏れはちょっぴり。そうこうするうちにSEが「羅針盤」になり、幕が開く。

 

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この「羅針盤」のSEが瞬時にバンド演奏に切り替わるところが素晴らしい。人紬の糸のような切れ目のない演出に鳥肌が立つ。今後もこれでスタートしてもらいたい、最高すぎる。ギターの幸平さんのところが照らされていたからここら辺の細工は幸平さんの足元でされているのかな?いつものことながら本当に凄まじいエフェクターの数々に驚く。そしてたっくんの静寂も嵐も呼ぶ怒涛のドラムが目の前で展開する。この切れと速さは最高!


続く二曲目は前回初披露の「夏の終わり」。

祭囃子〜というフレーズが印象的で覚えてる。愛美さんの情念が溢れ出す歌に全身が打たれる。そして打って変ってアッパーなカシス・ビート・ロマンスに繋がる。もうこの曲は何も考えずに乗りまくれば良い。


痛快な松本姉弟のMCに続けてなんと、前バンドヌ・シャボンヌから二曲が演奏された。後追いの僕は最近「雛罌粟の夢-上下」買って聴いているので新曲同然に聴けた。まさか生で聴けるなんて!感慨深い。会場でも驚きの声が沸き起こっていたよね。

 

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続く「夜風」は今までにない可愛らしい感じの曲、そして松本姉弟共作*の「トラベルアワー」(*アルバム誤記〜セルフライナーノーツより)

ときて「エンドロール」。このファーストの最後の曲が出来て、愛美さんは気持ちの切り替えが出来たっていう。そしてこの曲の冒頭で叫ばれる愛美さんの掛け声。これがライブでの定番で、この露払い的な掛け声を聴くと聴いている僕らも気分新たかな気持ちになる。曲が終わるとすぐさま会場はアンコールのクラップに包まれる。愛美さんがすぐに戻って来て、「本当にアンコールやって良いですか?」って。なんだか微笑ましい。たっくんも「本当に?ありがとうございます!」って、どこまでも無垢な二人に感動する。

 

演奏されたのは「街」

哀しみを「黒で蒼白く溶けるだけ」と歌うこの歌がどうしようもなく胸を熱くする。

やっぱり、また行きたい!福岡行くか!

 

ミズニウキクサセトリ

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