MY LITTLE GOD 素晴らしき仲間たち

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藤岡幹大 My Little God

Club Citta'川崎

2018年4月23日


今年は波乱の年である。ありえない出来事が僕らメイトを襲う。1月5日にSNS上に上がった藤岡さんの悲報、広島で素晴らしいパフォーマンスをみせたBabymetalは夏から続いた怒涛のギグを12月のLegend-Sで締めくくり2017年は新しい次に圧倒的な力技でねじ伏せ、順風満帆に繋げたかにみえた。

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2018年元旦にギラギラと暗黒の闇に燃え盛る太陽が昇り、新しいLegendの到来に思いを馳せた矢先、激震が起こる。何時もいた、あの小神様が・・逝去?。死と対極にいたファミリーマンな藤岡さんだったから、尚更信じ難かった。とは言え、周囲の面々のコメントがSNS上に溢れる、あり得ない・・けれど、その事実を受け入れざるを得ない。

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「My Little God」はそんな藤岡さんのそばにいた面々が開催を企画し、実現したインディペンデントギグで、このギグを観て、何かを感じ取りたかったのかな。

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開場は17時。しかしまだ開かない。雨がしとしとと降ってくる。Tシャツになったので雨が本格化する前に早く入れて欲しいと皆念じながら待つ。約30分押しで列が動き始める。1,300のキャパだが、二列でソロソロと動く様はまるで昨年の赤坂BLITZさながら。顔認証や持ち物検査がないのになんで遅いの?途中からサバサバ動き始めて18:00には入場できた。ホワイエには藤岡さんのギターが展示されていた。Big Bossでみたあのギター達だ。

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会場を見たり、ドリンクをゲットしたりとしているうちに会場一杯に人が入ってドアのところで溢れ始めた。確かに前で観るつもりはなかったものの、会場に入れないなんて思いもしなかった。押していることもあってすぐにライブが始まる。U×S×Bの演奏が始まる。なんか妙に懐かしいディスコサウンドのようだ。音楽自体は全然わからないけれど、藤岡!幹大!とコールするところが楽しい。U×S×Bの演奏が終わるとアナウンスが入る。「申し訳ありませんが皆様、入口のところに入りきれない人が沢山います。あと3、40センチ、400ミリほどみんなが詰めてくれたら入れます、ご協力ください。」このアナウンスでドドドっと前に入り込んだ。ちょっと想定外に前に来れた。もともとは後ろでゆったり観ようと思っていたけれど、真ん中寄り前よりの中央付近にまで来れた。途中で帰らなければならない者としてはちょっと入りすぎ?ヤバめな位置なような気もしたが観る位置としては申し分ない。偶然にも首振りのジョンさん、ジョニーさんもいて後ろにははるはるさんたちがいた。なんでお前が前なんだよ~とばかりに突っつかれた。(冗談)流れに乗って空いている場所に来たらここまで来ちゃったのさ。

 

続いて童謡の歌手による葬儀の歌、MIの講師方による演奏が続く。これは正直、想定外の出来で、かなり滅入った。貴重な時間を潰されたように感じてかなり気分が落ち込む。「東京まで来てこれを観ることになるとはあんまりじゃないか?」残された時間もないこともあって、かなりエゴイスティックになっていた自分がいた。もう続けて3バンドが微妙な音を鳴らしていて限界に感じていた。そんなタイミングで4バンド目、C4が登場!大村さんが出て来るなりガンガンに弾きまくる!待ってました!ただ無心にヘドバンをする。そしてそんな気持ちを察したのかTOKIさんが語り始める。「MY LITTLE GODは・・藤岡さんの為にトリビュートしようとかとは・・考えがちがう。MY LITTLE GODは藤岡さんがやりたくてもできないことを僕らが代わりにやる、そういうものだ。」そう、藤岡さんがやりたいこと、勝手な想像だけれど音楽のジャンル、経験の多少に関わらず一緒になって音楽を楽しんで、より多くの人たちにそうした音楽の楽しさを分かち合うこと。広めること、みんなで作り上げていくこと、それがやりたかったことなのかな?こんな一見学芸会みたいなわけのわからない構成でスタートしたけれど、そのめちゃくちゃなところが藤岡さんらしさじゃない?みんな思いは一緒。確かにそうだ。童謡にせよ、葬儀の歌にせよ、MI講師陣にせよ、藤岡さんがそこに居て一緒に音楽を奏でていた仲間だから、言わば藤岡さんの分身、その仲間が最大限のパフォーマンスをしている。藤岡さんのこのイベントを通して、多くの観客に対して演奏を披露すること、それがやりたいことの一つではないのか?。TOKIさん、正に一本取られました。C4としての最後に演奏されたメタリカ「バッテリー」のカバーは本当に魂の歌で、素晴らしかった。

 

続いて仮バンドの登場だ。でっかい BOHさんと小ぶりなISAOさんがでっかいギターを持って登場する。アトリエZのベースとISAOさんの7弦ギターは本当に大きい。前田遊野さんは上手横向にドラムをセットして、その前に小ちゃな桑原あいさんがいる。どうやら前田さんはみんなを見渡せる場所にいるようだ。そして下手でひたすらクールに凄い演奏を聴かせる岡さんがいた。HARMONYxはISAOさんが根性で素晴らしいハーモニクスを奏でていた。とても素晴らしいのだけれど、微妙に藤岡さんの原曲とは違う、やはりアームがないとハーモニクスでビブラートはできないのかなぁ。岡さんのアームを持ちながらの演奏は流石愛弟子、原曲に近い。藤岡さん、大村さん、 BOHさんのような表情豊かなプレーヤーに対してスーパークールで無表情な岡さんだけれど、スターと対等に渡り合う。そりゃー、クールにならざるを得ないか。今後、経験を積んで師匠を凌ぐマルチスーパープレーヤーになってほしいと感じた。それにしても桑原さんのキーボードはまるで生き物が踊り狂っているような異次元な素晴らしさだった。これを見ることができたのはラッキーだ。

入場から待ち時間に流れるSE、藤岡さんのTRICK DISK「討ち入り前夜」と「HARMONYx」を聴いて、みんなの演奏を聴く。藤岡さん、あなたはどれだけ凄かったのか?そして仲間はどれだけ素晴らしいものかをこのイベントで思い知った。MY LITTLE GODはどうやら終焉を告げるイベントではなく、これから続いていく成長するイベントなのだと感じた。

 

21:40に押しに押して大村バンドが登場。青山さん、LEDAさん.大村さんが登場して弾きまくる。後ろ髪引かれながらもタイムズアップ!帰らなきゃならない。21:50の電車に飛び乗って、羽田に向かう。


思いは遂げられたか?参加して何かがあったわけではないけれど、TOKIさんのあの言葉はずしりと重くのし掛かる。活字で何度となく書かれていたことだけれど、実際に聴いた言葉は更に重みがあった。ありがとうTOKIさん。

途中で抜けて来たから、何か大村バンドで起こっているかもしれないけれど、これが今の僕の精一杯なので満足だ。ありがとう!MY LITTLE GOD!また戻って来るよ。


シーユー!