LOVEBITES 初来福、安定のヘヴィーメタル!

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LOVEBITES CLOCKWORK IMMORTALITY
TOUR IN JAPAN 2019


FUKUOKA DRUMSON
2019.02.10


1.プロローグ

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昨夜の絶叫する60度でヒートアップした体が痛い。本格的な冬の冷え込みが到来した暖冬の福岡。まだそれでも東京よりはその冷え込みは緩やかなようだ。今日、とうとう待ちに待ったLOVEBITESが福岡にやってくる。これまでライブは東名阪のサイクルを繰り返してきたLOVEBITES。メタルを愛する者として「一度はライブを観て体感してみたい!」そう思っていた2017年、前作Awakening from Abyssが発表されたにも関わらずライブは東名阪しかなかった。その代わりANTHEM等の大御所バンドとのライブやワールドツアーも敢行、海外からもひとしきりの評価を得て新作CLOCKWORK IMMORTALITYが製作された。そんな状況ゆえ、国内ツアーが発表されて福岡公演が実現するなど考えもしなかった。突如発表されたCLOCKWORK IMMORTALITY TOUR IN JAPAN 2019。箱はDRUMSON!キャパ200。今、飛ぶ鳥を落とす勢いのあるLOVEBITESが何故DRUMSONなのかと思ったりもしたが、よく考えればこの箱で結成30周年のOUTRAGE、10周年のHer Name in Bloodや初福岡ワンマンのNocturnal Bloodlustなど素晴らしいバンドの記念すべき公演を目の当たりにした。箱の大小なんて関係ない、ただ楽しむだけだ!そう思い発売早々にファンクラブ登録、チケット申し込みで当選、47番という良番をゲットした。チケットは福岡にしては珍しく、早々にソールドアウトとなる。箱が小さいから当たり前ではあると言えるけれど、冷え込む市場にソールドアウトっていう響きは心地よい。福岡が一気にソールドアウト、LOVEBITES待ってました。


2.ライブ待機

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会場には例によって午前中に着く。「そんなに早よから何するんじゃ?」といつも着いて苦笑するのが通例だが、意外にも会場ではもう準備が始まっていた。今夜の公演「LOVEBITES CLOCKWORK IMMORTALITY TOUR 2019」の文字も既に掲げられている。「ちょっと、SON、やる気満々やない?(笑)」前に別の公演でドラムロゴスに午前中に来た時は看板どころか何も動きがなかったから今回のSONがめちゃ早く展開しているのはいい感触だった。「物販は14:30から。」LOVEBITESのツイッター公式で既に知らされてはいたが念のためにスタッフに確認した。一度場を離れて仕切り直す。物販開始15分前の14:15に舞い戻ると既に物販待機列は20人くらい並んでいた。開始時刻の14:30には50人くらいの列となっていた。開場までさほど時間なく、ロッカー、着替など予定は詰まっている中で、なかなか進まない待機列に気を揉んだが、なんとか15:00頃には無事、限定TEEとロンTEEをゲットして装着することができた。今日は日曜日だからか開場が16:30と早い。スタートが17:30だ。実はこの日はビジュアル系のバンドのライブも控えているようで、SONは大忙しだったようだ。ライブ終了して外に出るとその待機列がライブハウス前をぎっしり取り囲んでいた。


3.SEからライブ開始まで

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入場して、ドリンクは後回しでMiho前三列目をゲットした。まさかこんな場所が取れるなんて思ってもいなかったから感激した。目の前にはDESTROSEの頃から愛用のMihoの空色のEPS BASSが置かれている、MidoriのE-Ⅱやはるぴーの星型のシンバルとCLOCKデザインのバスドラ、AsamiのマイクにMiyakoのキーボードとDeans Guiter。バックドロップはアルバムジャケットの真っ青なやつが掲げられた。入場してからいっとき時間が空いたのでSEに耳を澄ます。「ポリスの「Message In A Bottle」が鳴る、違うマシへ?今度は「ホーリーダイバー」か、ディオ?、違う、うぉー!キルズウィッチ・エンゲイジ!!、続いてWalk!! PANTERAのカバーをA7Xを歌ってる!」なるほど今日のMihoセレクトはメタルカバー曲集、SEからこんなに盛り上がるなんて!やっぱMihoやるわ。おかげで待機中もめっちゃ楽しめた!すると客電が消え歓声が会場中に響き渡るとナレーションが入り、The AwakeningのBGMが鳴り響きメンバーがステージ上に登場する。記念すべき福岡公演の一曲目は最新アルバムCLOCKWORK IMMORTALITYからAddictedでした。*注1これだけ話題になりながら、地方へなかなか周ってこなかった。ロックバンドではなく完全にヘヴィーメタルバンドというある意味珍しい立ち位置のバンドだから福岡の皆は今回の待望の来福を心から祝っていた。


4.ライブ!昇天!

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ほぼ二列目の位置から目の前のMihoのベースを観る。Mihoは中でも激しく動き回る。特にベースギターを上下に振りながらのヘッドヴァンギングは圧巻だ。ロン毛が旋回する様が80年代の古き良きメタルのライブを思い出す。なんか凄いというより、落ち着く。ヘッドヴァンギングしながらサビを口遊む、Asamiのどこまでも伸びるしなやかなハイトーンヴォイスに共感して居ても立っても居られない、そんな喜びが心の底から湧き出してくる、そんな歌が目の前で歌われる。そしてMidoriの荒々しく暴れまくるギターソロが至近距離50cm程度の場所で見られる。小さい箱はどうだろうかと訝しがっていたが、こンな距離感でライブが見られるなんて思いもしなかった。この3人が至近距離で入れ替わる様はもう最高としか言えない。中央下手寄りMiho前は楽しすぎる。皆圧縮の中ジャンプしたり合いの手を入れたり、折り重なって感情の高ぶりで狂気したオーディエンスは両手を広げて体全体で音楽と一体化する。Midoriが二、三曲弾き終わる毎にピックを不意に投げるとまるで餌を奪い合う魚の群れの様に会場が隆起する、興奮度合いがハンパない。ピックは手に当たるも全て弾くだけで取ることはできなかった。とは言えそんなことはどうでも良い。兎に角この僕のいるポジションはそんなことを屁とも感じさせないほどに素晴らしいポジションで最高過ぎる。ほぼ視界を遮るものがない、だからドラムに埋もれるHaruna嬢もよく見える。曲が終わるたびに星型のシンバルを回して遊ぶ姿が時折シュールに映るがそのキュートさは完全にツボにはまる。美しく光り輝く時計の様なバスドラ、その青白い光がCLOCKWORK IMMORTALITYのバックドロップと絡み合って綺麗だ。上手にはキーボードとギターを操つるMiyakoがいる。表情が余り変わらないクールビューティーのMiyako、Midoriとは好対照な二人のギターヒーローが美しいギターソロを奏で競い合う。そこに負けじとMihoも前に出て会場を沸かせる。興奮が異常値に達する、すごいな福岡!。やはりLOVEBITESでこのSONの距離感はヤバすぎたのかもしれない。帰宅した今でもその興奮が冷めることはない。今日のライブのハイライトはやはりアンコール一曲目のEpilogueだろう。Midoriの暴れまくるギターに手こずっているかのような格闘の末、ゲーリームーアが乗り移ったかのような激しいソロが天に上り詰める。もう全身鳥肌が立つほどの感動がそ襲う。来てよかった。観ることが出来て良かった。本当に感謝しかない。ありがとう!また福岡に戻ってきてほしい。そしてまた感動のライブを僕らに届けてほしい。

 

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LOVEBITES CLOCKWORK IMMORTALITY
TOUR IN JAPAN 2019


SETLIST

 

1.Addicted

2.Bravehearted

3.The Crusade

4.Pledge of the Saviour

5.Rising

6.Scream For Me

7.Break The Wall

8.Shadowmaker

9.Above The Black Sea

10.Empty Daydream

11,M.D.O

12.Journey to the Otherside

13.Edge Of The World

14.We the United


Encore: 

15.Epilogue

16.Don't Bite The Dust

17.Under The Red Sky

*注2

 

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LOVEBITESは結成して三年しか経ってないバンドではあるがなんと世界最大級のヘヴィーメタルフェスであるヴァッケンやブラッドストックに出演し、ワールドツアーも行ない、METALHAMMERのGolden Gods AwardでBEST NEW BANDを受賞している。ロックでも、アイドルでもなく完全なるメタルを主軸に据えたガールズメタルグループであり、容姿からは想像しにくいほどの実力に裏打ちされたバンドである。リーダーのMiho(B)とHaruna(Dr)は元DESTROSEで活躍していたアーティストであり、その二人のところにAsami(Vo〕、Midori(G〕、Miyako(G〕が合流してできたのがLOVEBITESである。

 

 

*注1.シンメタルさんにご指摘いただきましたので修正しました。ありがとうございました。

*注2.シンメタルさんのご指摘に基づき差し替えました。

 

シュレディンガーの嘘 -エロスを纏う猫に酔いしれる夜-

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シュレディンガーの嘘

小倉FUSE

2018年12月29日

 

昨日から漸く冬らしい寒さが到来し、雪がちらつく小倉に、1年とちょっとぶりにやって来たバンド、「シュレディンガーの嘘」のライブに初参加してきた。

ライブは5バンド対バン形式で来年解散するバンドがトリで、「シュレディンガーの嘘」はその前の実質的なトリとして参加していた。(実際にアンコールをやったのはシュレディンガーの嘘だけだった。)始まった途端に空気が変わり、盛り上がりを観せた。「百聞は一見にしかず。」正にそれはこのバンドにこそ冠として付けておきたい。そんな魅惑的なバンドが、この「シュレディンガーの嘘」と言うわけだ。

そもそものバンド名からしてミステリアスだ。一体どうして「シュレーディンガーの猫」ならぬ「シュレディンガーの嘘」なんて名前なのか。そしてファーストアルバムにそれとはかけ離れた枕詞が踊っていた。そう、「風俗系ロックンロールバンド」を標榜する鹿児島県の番犬三匹と卑猥なショーガールからなるバンド、それが「シュレディンガーの嘘」なのだそう・・。クールで弾け切った軽快なロカビリーからは想像を絶するほどのエロスを纏うぶっ飛びのパフォーマンスが目の前で展開される。ここは本当にFUSEなのだろうか?小倉A級劇場の間違いではなく?そんな衝撃のステージに体が疼く。音楽、パフォーマンス共に一流、なんと言う個性、なんと言うポテンシャル、しかしそれに見合わない動員。聞けば一年近くの休止期間があったとのことだが・・。こんなに凄いバンドが燻っているなんてことあるわけがないじゃないか。今日見に来た僕らは突然の感動に打ちひしがれている。今まで味わったことのない音楽性、これは皆んなに知らせないといけない。僕らだけで楽しむ、そんなバンドじゃないよ。そう強く思わせたバンドだった。

 

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そうだなぁ、例えるなら椎名林檎の「歌舞伎座の女王」の初期衝動に近い。「卑猥な歌詞」と「コスプレ」と「美しさ」。あの衝撃をより熱く、激しくしたのがKANARIA嬢の佇まいと感じた。だから後続のEGO-WRAPPIN、サンタラ、キノコホテル等に正にど真ん中でヒットするのだけれど、どうやらこのバンドのリアリティは、そんなところからは、もう完全に飛び抜けてしまっている。それほどの個性と九州らしいブルースをがっつりと聴かせてくれる。なんと言ってもここは北九州。ギターがザ・ルースターズ花田裕之を彷彿させる。Yo-heiのグレッチがダイナミックかつクリアな響きをもった音に昇華して、軽く30~50年の時空を超える。ゼップからジャニスまで、古き良き時代のサウンドがそこに生々しく詰め込まれていた。これぞ平成の最後を飾るにふさわしいサウンドではないか。そう、そしてそこに絡みつくKANARIA嬢のハスキーヴォイスはまるで'68年、ビッグブラザーを従えたジャニス・ジョップリンの様に、一度その声を発してしまえば、彼女のいる会場を完全に制圧してしまう程の、唯一無二な歌声で、レインボーの様なバンドの突き抜けたインプロビゼーションにも一切負けることはない主張の強い歌声だ。「永遠に時が止まって仕舞えば良いのに!」初参加だからだろうか?そう、興奮の中、ずっと思っていた。きっとここにいる皆んなの気持ちは一緒だったに違いない。

 

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小倉FUSEの真っ白な緞帳の裏からまるで70年代なサウンドが聴こえてくる。そうだな、レッド・ツェッペリンの「ハートブレーカー」でも始まりそうな音合わせが聞こえてくる。

今回、事前情報はほとんど入れていない。MVは見たけれどあまり情報は入って来なかった。BAR SDRで音源を聞いた時も気になったのは音ではなく、それを紹介してくれた人たちの熱さだった。これは一度ライブを観る必要がありそうだと強く感じた。そのライブがこれから始まるのだ。

 

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Shimoのベースが先頭を切って鳴り響く。ソリッドな音が全ての音を牽引する。僕らはどうしたってはじめはベースの音を探すのだ、ベースがしっかりしてこそのバンドサウンドなのだ。その安定した図太い軸芯の周りを激しくギターが暴れても問題ではない、要のベースはぶれることなくYo-heiのギターを支えている。両足を開いてギターを立てて引き倒すYo-heiのギターソロが進行を見失わない、そんなベースサウンドがここにある。

 

小倉の1曲目はファーストアルバム、セカンドアルバムの両方に収録されている「R.B.C.」からはじまった。R.B.C..は「Red Bitter Chocolate」の略でありファーストは「血の滴るリストカット」や「精神的抑圧で追い込まれる様」を形容する曲だったが、セカンドはその主題を大分抽象化したようだ。しかしそれでもこの曲はシュレディンガーの良さがぎっしりと詰まっていて、名刺がわりの一曲とも言えるのではないか。

 

続く2曲が三枚のCDには未録の曲であった。新曲なのだろうか?今回初参加の僕にはそんなことが分かるはずもないが、聴いた印象は特に3曲目がジャニスっぽいハイトーンシャウトで問答無用でハートを鷲掴みにされた!

MCを挟んで「ノーマジーン」だ。MVで洒落たAORで魅せた音も、ライブではファンキーなYo-heiのギターでその味を深めている。やはりこのバンドの真に迫る迫力はフィルムでは表現しきれない。全身で感じる音の波動。フィルムで一体化することでお互いの波を打ち消しあうかのような不可思議な波動特性が現れる。そんな音もライブ会場と言う音場では異常値をしめす。あたかも一つ一つの波がそれぞれの意思(波長)で暴れていて、理論では起こり得ない音として耳に届く。生き生きと波打つ波動は理論物理学パラドックスの形容としての「シュレディンガーの猫」さながら・・。その猫が放射線からも、青酸ガスからも逃れて、生き生きと動き回って僕らの体の奥底から湧き上がるヴァイプスを引き出す。まるで猫が媒体と化して僕らの中に出たり入ったりして体が本能の迸りのように激しく、上下の振幅運動を繰り返す。

おそるべしシュレディンガー、享楽の音楽に暫し我を見失う。

 

そして気づいた時には最後の曲、ファーストアルバムの弾けるロカビリーナンバー「She's Boogie」だった。

終わるとバンド全員がベース、ギターを鳴らしっぱなしで放置しながらバックステージに下がる。汗だくになりながらも貪るかのようにまだシュレディンガーを求める。トリではないのだけれど、アンコールのクラップが起こり鳴り止まない。バンドはステージに引き戻され、最後の享楽として「Miss Catwalk」が演奏される。

 

そういえば、今日はロカビリーな曲が続く。北九州にはザ・ルースターズがいるのでこんなセトリだったのだろうか?

対バン形式だから曲数は限られる。早くワンマンがみたい。ワンマンをやるためにはもっとバンドは知名度を上げていくしかない。この音の素晴らしさは圧倒的なのだから。

 

是非、一度デリバリーを、味わってみてほしい。熱い燃え上がりがそこにあるから。

 

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セットリスト

1.R.B.C (黒)

2,Spicy ginger lemonade 新曲

3.Drunker's session 新曲

-mc-

4.Norma Jean

5.Puttanesca!!!

6.She's Boogie

EN:

7.Miss Catwalk

 ※セットリストはKANARIAさんtwitterからご提供いただきました。ありがとうございました。

 

首振りDolls 楽しいお別れがしたい! ああ!ジョン小倉最終公演!

TRASH ART WORKS SILKSCREEN POSTER EXHIBITION 2018 

KUBIFURI DOLLS DESIGN

2018.12.15

小倉CHEERZ

 

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1.会場到着から開場まで

朝も早よから興奮気味に会場を訪れる。快晴!良い朝だ。今日19時から始まる展覧会&LIVEに参加すべく小倉CHEERZに来た。当然12時間も前に来たって、店どころかビル自体が開いてない。そりゃそうだ。

それから2時間後に行って撮った写真がこの写真たち、アホや。(笑)

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結局、それから昼飯を食べてから会場に戻ると一番乗りのミニさんがいた。それからカントク サトシさんが来られて今日の展覧会のことを聞いた。ミニさんが常連中の常連だから割と真面目に話してくれたようだ。 


Q.ジョンさんが脱退しますね。

カントク「ジョンの発表があまりにも突然だったからね、他の仕事そっちのけで来ているから、仕事が遅れたよ。キングとの契約以降、安定していたから、まさかの発表だった。NAOと学生時代からの仲だったしまさかって感じだったよ。」  

Q.シルクスクリーン作品にNAOやジョニー単独の絵がありますが、ジョン単独の絵はないのですね。

カントク「ジョンが嫌がるから無いんだよ。そうじゃなかったら描いてるさ。だからジョンは三人の絵になってしまうんだ。」


結局、あまりにも突然の脱退発表は関係者にとっても突然で引き返す事のできないなものだった。


Q.26日のキースフラックが最終になります。ジョンの最終公演に何かされますか?

カントク「ジョンは普通にやって終わりたいって言うんだ、だから普通なライブになるだろうね。」


この脱退に関してはジョンの強い意志がそこに働いているようで、関係者一同、それ以上のことは何一つ語たることはなかった。

とは言え、今日のライブのようなことはアドリブで起こるんだろうな〜ぁ。


カントクさんは15時になっても開かないCHEERZと届くはずの展覧会の絵が届かないことにかなり焦っていた。


カントク「最悪、宅急便の紺屋町店まで取りに行こうと思ってる!(苦笑)緊張しすぎて寝れてないし、今日のイベントはどうなるのかわからない。(爆)」

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そうこうするうちにCHEERZは開いて、関係者も順次到着する。宅急便も届いた。
その後、ミニさんの連れの方々や水連さんらの広島からのグループが次々に到着する!今思えば、良くあの女子グループにうざい男が混じったなと思ったが、話がめちゃ楽しくって時間はあっという間に過ぎていった。本当か?(笑)


それにしても長く、寒い階段室の中4時間半もの時間良く耐えた、本当に寒かった。漸く漸く18:30となり中に入ることができた。場所は間口が狭く六人しか並べない最前の下手、ドラム&ボーカルNAOの真ん前だ。手を下手に伸ばすとドラムセットに当たる距離感。実は8月25日の首振りDollsのスキッゾイドマンとの対バン公演の時も早くから並んで、最前で観た。なんと小倉CHEERZでは初参加から二度に渡り最前で観ることになったわけで、特別な場所だなぁと思う。

 


2.開場からライブペインティング

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さて、場所を確保してからは飾られたシルクスクリーンを見る。まずはDJ TEPPEIの音楽とMCの中、TRASH ART WORKSのカントクことサトシさんによるライブペインティングが行われた。話には聴いていたけれど、初めに描いている絵と最後に出来上がる絵とはまるで違う。書き出しはスカルヘッド。描き終わりはNAOという、絵をこれだけ短時間に書き上げる事の凄さとエンターテイメントとしての面白さがそこにあった。僕はその筆運びをみながらハンバーガーを口に頬張った。花より団子か!(笑)

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3.首振りDolls ライブ

なんせ20:00から20:30が首振りDollsの演奏時間だという。30分って・・そんな短期決戦的なライブとして始まったが、結局、バータイムも使って、割としっかりしたライブだったように感じられた。アンコール1回目でジョンからの脱退の挨拶があり、その後「イージーライダー!」。アンコール2回目はジョンの「粉雪」熱唱となる。締めは恒例のキッスの曲、今日三回目で最後はジョン1人で締めた「God Gave Rock And Roll To You」、最高だった。


God gave rock'n'roll to you,

Gave rock'n'roll to you

Put it in the soul of ev'ryone


神はロックを授けてくれた

ロックを授けてくれたんだ

皆んなの想いを乗せたロックを!


God gave rock'n'roll to you,

Gave rock'n'roll to you

Save rock'n'roll for ev'ryone


神はロックを授けてくれた

ロックを授けてくれたんだ

ロックを皆んなの為に残してくれたんだ


ジョンのハートの中に地元小倉のロック魂が届いたかな?最高のライブだった。きっと深く突き刺さったと思う。きっとね。

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セットリスト:

ニセモノ

嫌ダ!!

首輪

蜃気楼

悪魔と踊れ

ロックンロール

タイムマシーン

encore1:

ジョン、脱退挨拶

イージーライダー

encore2:

粉雪(ジョン)

 

 

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4.アルコヲルクラブ ライブ

NAOが言うようにさっきのジョンによる最高のエンディングからアルコヲルクラブのライブに繋げるのはハードランディングでかなり厳しくて、グダグダ感が終始付き纏う。まあ、そんな飾らないアコースティックギグがアルコヲルクラブたる所以。前回8月24日にMR,LEFTY'Sでのライブを観たけれど、セトリはほぼ同じだった。基本的に首振りDollsのおとなしめの曲とカバー曲をアルコヲルクラブではツインのアコースティックギター演奏する。NAOは真っ黒な衣装に身を包み、マイクの前に立つ。超絶細い。女性以上に女性な出で立ちにうっとりする。ジョニーはNAO曰く「大学四年生の先輩でこんな奴いた!」さわやかな水玉模様のスッピンで、中々良い感じだ。またもう1人のギターのカワちゃんは大分酒が入っていてグダグダの元凶となる。

そんな三人のキャラが面白くて酒がすすむ。

NAOさんの声の良さが引き立つギグだった。


セットリスト:

罪と罰椎名林檎カバー)

少女地獄

切花

嫌んなった(憂歌団カバー)

ロックンロールウィドウ(山口百恵カバー)

ルイジアンナ(キャロルカバー)

 MC

タイムマシーン

 

 

 

Crossfaith! 胸熱なソールドアウト公演!

Crossfaith World Tour2018

(後編)

Guest: 10-FEET

2018年12月9日

 

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3.Crossfaith登場!

10-FEETの、余韻が残る中、観客の入れ替わりがある。10-FEETファンの京都大作戦TEEの一団は休憩に下がり、変わってクロスフェイスTEEの面々がピットエリアにどっと押し寄せる。暗転したステージの奥には「EX_MACHINA」のバックドロップが怪しく光る。このアンドロイドが、さも息を潜めた刺客のように我々の行動を監視しているかの様にも見えた。いよいよクロスフェイスのライブに突入する。

 

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暗がりの中、ステージ上は10-FEET機材の解体、クロスフェイス機材の組み立てが忙しく行われている。スピーカーから何から全て入れ替えだから、相当に骨の折れる作業だ。そんな中、TeruのMIDI機材がいち早く据え付けられてスイッチが入る。開演までのカウントダウン・プログラムが始動した。


「Live Starts 20 minutes・・」 

Tatsuyaのやたら背の低い真っ黒な太鼓セットが据え付けられる。かなり異様だが、見通しは良さそうだ。太鼓のサウンドチェックが始まる。

 

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「Live Starts 10 minutes・・」 

会場も密度が増す。どこにいたんだとばかりの観客がピットを圧縮する。10-FEETの客層と違い、全身真っ黒な連中が暗闇を前に進む。

 

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「Live Starts 5 minutes・・」 

機材設置とサウンドチェックはとうに終わっている。後はこのカウントダウン・プログラムの終了を待つだけ。BPMが加速して、超高速化する。もはや音の単なる反復運動となりノイズと化して最後にSUB DROPのドゥーン!という重低音が会場に音波として響き渡る。その瞬間に客電が落ちて大きな歓声と共に其処彼処からのハンドクラップの坩堝となる。そして「Deus Ex Machina」が始まるとステージにバンドメンバーが現れる。


Hiro、Tatsu、Kazukiと登場し、Teruがお立ち台で観客を煽る。そしてKoieが真ん中のお立ち台の上に身を乗り出し気味に立ち、大旗を振る。真っ暗でまるで見えないが、前の方では歓声が激しくなり、僕らも興奮して堪らずさけぶ。「ウォー!」

「カモーン福岡!カモーン!」

水でも被ったかのように汗だくのKOIEが叫ぶ。激しく観客を煽るTeruが跳ねる。

お立ち台に立つダブルヴォーカルにスポットライトが当たり、リミッターを振り切った超ハイテンションのMCが暴走する。

「行けるか!福岡!。福岡!かかって来いよ!」

 

4.また一歩高みへ!

攻撃的な掛け声がKOIEの代名詞。それ自体は変わらないが、表情は思いの外、穏やかだった。なんと言っても、ソールドアウトしたんだぜ。前回のNew Age Warriors Tourはソールドできなかった。あの悔しさが、ここで成就したかのような清々しさだ。福岡DRUM LOGOSでKOIEはその時「悔しい!」と語っていたから感激もひとしおだろう。嬉しさが全身から溢れ出ていた。

畳み掛けるかのように猛烈な勢いの楽曲が続き、引っ切り無しにサークルができる。一曲で5mくらいのサークルが三回出来る。その度に起こるウェーブのような圧縮。想像を上回る高速回転にゾッとする。力余ってんな〜ぁ。飛ばすな~ぁ。このテンションで最後までいくのがクロフェだから、やりすぎると身が持たない。モッシュでも中には手や足を振り回す喧嘩モッシュする者もいて要注意だ。そんなこんなでなか中々中には入れない。「Dx Overdrive」が終わったあたりで暗転し、バンドは一度バックステージに下がる。再びステージに戻って来るときには皆、片手に各々ウィスキーやバーボンを持ち、ラッパ飲みしながら戻ってくる。観客にも浴びせかけるから会場中が酒の匂いで充満する。すると突然、ペットボトルがステージ上から飛んでくる。「振る舞い」なのか「暴挙」なのか、空中に高く投げられたミネラルウォーターが、観客を急襲する。一瞬ひゃっとしたが、見事なまでのキャッチで再び時が動き出す。若さあふれる強者が集まっているから毛頭問題ないのか?みていてヒヤヒヤしたが、過ぎて仕舞えば忘却の彼方となる。お立ち台に座ってビール片手にKOIEのMCがはじまる。

 

「福岡はトライアングルや振替公演で結構きているんで久しぶりではないんだけれど、こんなに集まってくれて素晴らしい!ありがとう!」


珍しく上機嫌なKOIEが、嬉しそうに話しを続ける。


「今日は対バンに漸く10-FEET をお迎えできました。ちょっとしゃべっていい?10-FEETと最初に会ったのは 、タクマさんに京都大作戦に出たいって逆オファーの電話をしたのが最初で、その前にロットン・グラフィティーのN∀OKIくんにタクマさんを紹介してもらって、タクマさんに「わかった、気持ちはわかったから・・」とうながされて・・、その電話からクロスフェイスが京都大作戦に出るまでに5年間がかかりました。(爆)それくらいあの丘は高いのだと思います。だからこの対バンも決まった時から楽しみで楽しみでしょうがなかった。」

 

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「それとさっきタクマさんが10-FEET のライブでもクロスフェイスのTeeシャツもダイブしてくれると嬉しいって言ってたけれど、俺たちも京都大作戦のや10-FEET のTeeシャツのお前らがダイブするのは大大歓迎です!(拍手)

 

じゃあここで今日のライブの成功、このツアーの成功を祝ってこのビールを開けたいと思います。(マイクを缶ビールの口に近づけて)カッチッ!おー!大歓声の中、

「ASAHIさん、CMオファー待ってます。(笑)」


「福岡!行けますか!今日はあの人らをこえていかねばならんのだ!Ready Go!」

 

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128BPMの「Make a Move」がはじまる。これだけノリノリでMCをするKOIEは初めてなのでちょっとじーんとした。

 

5.メルクマールな福岡DRUM LOGOS公演!

大阪から飛び出して、初めて来たのがここ福岡だから、あの下積み時代に感じた想いが溢れ出ていた。ラパンに乗って徹夜で走ってライブに明け暮れた日々、辛く、楽しいあの時代があってこそ、今日の喜びに繋がる。クロスフェイスはまだまだ大きくならなきゃいけないけれど、それにしても、この福岡で1,000人を超える観客を集めることは困難を極めるのだ。そりゃあ嬉しいよな。

 

「今日はこんなに集まってくれて本当にありがとう!」

 

この幾度となく繰り返される言葉に全ての想いが詰まっている。次のワンマンはZepp福岡だ。また一段ハードルがあがる。そんな万感の想いは観客にも充分に伝わっている。黒髪をわさわさと振り乱しながら答える。10-FEET では無かったヘッドバンギングでその想いに答える。相変わらず今日はサーフが多いが、それ以上にこのベッドバンギングでうめつくされたロゴスは圧巻だった。福岡でこれが体感できるなんて、まるで夢でも見ているかのようだった。

 

そうかと思えばダンスミュージックを押し出してくる。ダンスも確かに面白いが、僕はやはりこのヘッドバンギンググラインドコアなクロフェが好きだ。最近、グロウルは減っているが、激しさは増してきている。このまま僕らを新しい世界に連れ出してほしい。今、日本を代表するヘヴィーメタルバンドはクロスフェイスなのだから。次はZeppかぁ!ロゴスは卒業かなぁ。ほんま、胸熱で圧倒された。ありがとう、クロスフェイス!。やっぱ、最高だわ。また来年!


Setlist:

Deus Ex  Machina

Catastrophe

Destroy

Dx Overdrive

Make A Move

Inside The Flames

Wild Fire

Jager Bomb

Mile Stone

Scarlette

freedom 

Day Break

 


encore:

The Perfect Nightmare

Monolith

10-FEET サーフの嵐で蜃気楼、福岡大作戦!!

Crossfaith World Tour2018

(前編)

Guest: 10-FEET

2018年12月9日

 

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1.まずは10-FEET

 

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12月になって一気に冷え込みが襲ってきた此処福岡DRUM LOGOSにCrossfaith10-FEETがやってきた。こんな機会があるのだろうか?前に見たSiM × Wanimaを思い起こす。組み合わせとしてはあまりにも違う二者であり、それ故に非常に興味深い。クロフェの新作「EX_MACHINE」は個人的に好きなアルバムで、だからこそ此処に来たのだが、完全にインパクトは10-FEETに持ってかれてる。一体何に僕は引っかかったのだろうか?皆目分からないけれど、とにかくハマった。ワクワクが止まらないライブだった。

今一つ言えるのは「タクマの声は心に響く!」と言うこと。そんなタクマを待ち構える学生たちが華やかな京都大作戦のTEEシャツを着て笑顔でダイブしている、この狂喜なのに心が躍る空間にはそう簡単に巡り会うことはない。福岡のティーンらと10-FEETとの激突!この最高の出会いに立ち会えた僕はラッキーだった。さあ、ライブだ!

 

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2.10-FEET開演!


10-FEET の登場SEはスターウォーズのテーマだった。めっちゃ余韻なく、いきなりタクマの


「よっしゃ、はじめようか!」


の一言で始まった。飾らないな。


そしていきなり観客に挑戦状が叩きつけられる。


「福岡!おまえらがどんだけいい感じで今日クロスフェイスのライブに来たか、わかりやすい感じで見せてくれ。いい感じでクロスフェイスにバトンを渡したいからよろしく。」


そんな言葉を聞いてなのか、いつも通りなのか、観客は肩車で10-FEET のタオルを掲げたかと思うと、いきなりサーフで切り込み部隊に変身する。なんじゃこりゃ、サーフが嵐すぎて大渋滞してる。手の上げ方とかリズムとか、こんなの見たことないくらい、もうめっちゃバラバラなんだけど、とにかく機敏で、とにかく熱い。若いってこういうことなんだろう!熱気ってこれを言うんだ!立ち昇る水蒸気、これは流石に真似できない、掛け値無しの声援で、もうはじめっから感無量!なんちゅうバンド、なんちゅう観客達なんだろうか!なんか此処にいるだけで、胸が熱くなる。そんな時、更にタクマが葉っぱをかける。


京都大作戦とかのTEEシャツ、いっぱい飛んでくるんだけど、クロスフェイスのTEEシャツがめっちゃとんでくるとか、ライダースがめっちゃとんできたら嬉しいんですけど!(笑)」


この掛け声でサーフが倍加する。ありえない、これ屋外フェスじゃなくて、屋内だよな~。ロゴスの箱の幅いっぱい、隙間がないくらいにサーフで転がるガキだらけだ。熱い熱い福岡の見たこともないような光景が目の前に広がる。いつしか観客の黒い頭がカーペットに見えてくる。錯覚とは恐ろしい、このパワーは半端ない!みんなめちゃ楽しそうやん。


「MCやろうと思ったけど、お前ら凄いかんじやしどんどん行こか。どんどんいこうぜって曲やります。」

 


一曲毎に入るMC。バンド毎にMCのあり方は違うけれど、10-FEETのMCは今までで最高にイカしたMCじゃないかな。けしかけるわけでもなく、同調を促すわけでもなく、自然体に実直。かっこ悪いことをわざと見せつけて、そんなリアリティに取り憑かれる。かっこつけへんところがめっちゃ活かす。


「マジでクロスフェイスTEEシャツいっぱい飛んでくる。(爆)」


こんなお笑いのような MCは初めてで笑う。でも絶えず繰り出す牽制球がまた熱い。


「おまえらスニーカーとかで平気であびせ蹴りくらわせているけど、セキュリティ舐めんな。セキュリティは一曲で1人10人は受け止てる。ライブは一曲じゃないから、10曲やったら何人受け止めていると思う?(笑)フェスとかで考えてみいよ、1日1人500人とか受け止める日常ってどんなんか考えてみろよ・・。だから何が言いたいかと言うと、おまえらもっと来いってこと。(爆)」


こんな意味があるんだかないんだかよく分からない話も、10-FEET の良い味となっている。こんなボケかました後に素晴らしいメッセージをさらっと繰り出すのもまた魅力。


「決めるときはキチッと決めること。人の言葉は人生を変えてしまうくらい大切なものだから、此処ぞという時に勇気ある一言が言える男と女になってください。」

 

そしてついに最後の一曲。
行こう!ラスト。乗り越えよう、諦めんな!

おまえらとずっと一緒にはいられないし、飲みにも行けないけれど、またここにちょくちょく戻ってくるから、一緒に行こう。」


「クロスフェイスに繋げようぜ!」


熱くなりすぎて本当に蜃気楼が現れそうな水蒸気で目の前が霞む。これだけ熱いライブを見せつけられたら、ちょっとクロフェと言えども、プレッシャー激しいな。この丘を超えるのはかなり難しいぞ。いやー、ワンマン観てみたい!そんな素晴らしいバンドやった。

10-FEET 最高やった。

 

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セットリスト


1 size FITS ALL

VIBES BY VIBES

蜃気楼

Goes On

太陽4号

RIVER

ヒトリセカイ

その向こうへ

 

後編へつづく!

BAND-MAID お楽しみ満載の熊本凱旋公演!

BAND-MAID World Domination Tour 2018-2019

2018.12.01 熊本 B9 V1

 

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僕にとって熊本は昨日の福岡から続けて二連戦目の公演だった。だからいろいろと比較してしまう。「何となく淡白に感じた福岡公演はどうしてなのかな?」って熊本公演を観て考えていた。多分、BAND-MAIDにとって福岡公演はヨーロッパツアー帰国直後のライブであり、ちょっとぎこちなさが目立ったライブだったからじゃないかな。Voの彩姫は「海外でMCをやらないよ!小鳩がやるから彩ちゃんMCは久しぶりなんだ~」と言っていたし、そのせいかかなり緊張していたようだ。彩姫にしては珍しく「歌詞飛ばし」というハプニングが発生。笑顔で切り抜けたからそれは凄く良いものを見たって福岡の良き思い出にはなったのだけれどね。今思えばあれはたまたま彩姫に降りかかったハプニングだったのだけれど、実はバンド全体的に帰国初日のぎこちなさがあったのかも知れないなと後にして思う。そして迎えるは今日の熊本公演となった。


熊本はなんと言っても小鳩(くるっぽ)の地元だから、きっと何かがある。9月の広島公演に比べて福岡は淡白だったので、やはり熊本に期待してしまう。僕らにとって、熊本と言えばBAND-MAIDとの繋がりで来る機会が多く、非常に特別な場所となっている。もうすでに僕にとっては熊本=BAND-MAIDくらいになっているのだから。

 

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今年3月のハッピージャックと言う熊本の音楽フェスでも、やっぱり僕のお目当てはBAND-MAIDだった。だから当然彼女たちのお給仕に参加する為に熊本まで行く。博多から新幹線で40分程度だからあっという間に着く。熊本駅の改札を左に曲がって白川口のひょうたん状の庇の下にある市電の停留所から熊本城方面に行くA系統に乗って通町筋に行く。ライブハウス熊本B9の最寄りの駅だ。春のハッピージャックの時に比べて、熊本城の天守閣の修復が進み、光り輝いていた。屋根を葺き替えているのかな。復興はまだまだ始まったばかりで手付かずな場所も多いのだけれど、修復は着実に進んでいる。僕にとって熊本はなんと言ってもBAND-MAIDなのだけれど、そのお陰で熊本の今を定期的に感じることができる。今、熊本と言えば「くまモン」だけれど、いずれは熊本と言えば「小鳩」「BAND-MAID」になる日もくるのかな。そんな野望を隠さず熊本愛を語るくるっぽを見ていると頑張れる。がまだせるんだよな。もう熊本にとってかけがえのない存在なんじゃないかな、BAND-MAIDはさ。

 

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さて熊本B9には熊本城経由で来たので昼前に到着した。今回は単独V1での公演だ。集まった観客を見ると、あとひと押しでソールドアウトと言う惜しい状況の様に思えた。そのあと少しが九州では難しい。絶対数が少ないから。福岡も同じ。九州自体、市場としてはまだ未開拓感が強く、中堅のバンドには牽制されがちだ。だからBAND-MAIDのように毎回来てくれるだけでありがたいし、地元!と言って勇んで来てくれるバンドは更にありがたい。だからなんとしても盛り上げなきゃなって思うんだ。

 

ライブ中に小鳩がこんなことを言ってた。

小鳩「ここにいるみんなが布教して友達一人信者にしたら、次はV1で2daysが出来るっぽ!小鳩たちも2日間熊本に来れるっぽ。みんなに2日間会えるっぽ!」

確かに、そうかも知れない。がんばらなきゃ!(笑)

 

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今日は土曜日なのでスタートが早い。昨日より1時間早いも18:00スタートだ。会場のV1はドラムロゴスよりは小さくて、幅広な会場だ。福岡もそうだったが、下手からドセンに向かって斜めに大きくお嬢様エリアが取られていてピットのメインは上手から中央までが通常のピットになる。昨日は下手で大人しく観ていたので、今日は上手で暴れて来ようと思いGのみんちょの前からスタートした。そこにはゾンビさん、ネコさん、マナさんがいた。僕となかSYさんは5列目くらいで観る。基本的に僕はBのmisa推しだから上手に来ることはないのだが、今日は普段見ることの少ないみんちょも見てみたいなぁと思って上手に来た。実はSNSに上がっていた一枚の写真をみて、見逃した!と言う思いもあったからここに来たのかも。(笑)昨日の福岡で後ろから彩ちゃんに抱きしめられたみんちょが脱力してギターから手を離して蕩けた瞬間を納めた一枚。何という瞬間を見逃したのか。後の祭りとはこのこと。(笑)

 

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SEはコールドプレイの「ゴースト・ストーリーズ」。昨日のレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの「セルフタイトル」とはうって変わって静かな音楽になっている。一体誰の選曲なのだろうか?BAND-MAIDの場合、SEはアルバム掛け流しなので、会場内にはクリス・マーティンの声がずっと響きわたっている。そんな落ち着いた空気も18:00ジャストにおもちゃ箱をひっくり返したかのような空気を孕むバンメのオーバーチャーに代わる。そうだ、ショーが始まるんだ。沸き起こる拍手と共にメンバーが登場する。流石みんちょ、オンタイムだったよ。

 

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一曲目は勿論、「DICE」からはじまる。今作「World Domination」の中で僕が一番好きな曲だ。misaのベースが光る最高の一曲だから・・。観客の盛り上がりは一気に沸点に達し、煽り役の彩ちゃんも、その必要がないわねと笑顔で観客に答える。安定の6曲を駆け込み一杯のビールの様にがっつり飲んで、漸く短いMC(挨拶)が入る。福岡では一言で終わったMCが熊本では長い。

 

「おかえりなさいませお嬢様、ご主人様。Welcome Back Home Master and Mrs.」

 

と英語が加わった。大盛り上がりの会場とは裏腹に、彩ちゃんが速攻ディスる

 

「お前海外から帰ってきてかぶれてるなぁ。」

 

彩姫らしいツッコミに会場は大爆笑。そんなツッコミにもめげることなく熊本愛をマイペースで語りまくるくるっぽ。やっぱり地元はテンションが100倍くらい違う。最高だね!(笑)


そんなMCに対して彩ちゃんが補足を加える。「ここは熊本で、小鳩の地元なんだから、小鳩のレパートリーを全部やったら?って言った。だからこれから小鳩スペシャルとしてやってもらうから!。」

小鳩スペシャルとは各アルバムに収録されている小鳩ヴォーカルの曲をまとめてやることを意味する。New Beginingからの「Beauty and the Beast」、Just Bring itからの「Time」、そしてWorld Dominationからの「Rock in Me」の三曲の小鳩ヴォーカル曲を全部歌うこと。どんだけぶりなのだろうか?本当に「小鳩スペシャル」は圧巻だった。

 

彩姫「自分で提案したんだけどさ、おかげで彩ちゃん4曲も暇して二階でみていた。」


思いがけぬぼやきの一言に会場一同大爆笑。このGDGD感がバンメらしくて良い。

 

この後恒例の彩ちゃんへの質問コーナー。おっと思ったのは以下の質問。


Q.今一番対バンしたいバンドは?

A.Crossfaith。SiM。


間髪を入れずにクロフェ!なるほど、バンメには丁度いい相手かも知れないな。相当ハードルは高いが、この若きバンドにとっては十分可能性のある対バン相手だ。来年以降の楽しみが一つできたな。


この質問コーナーが終わると小鳩へのバンドメンバーからの「熊本サプライズ!」がはじまる。なんとあーちゃんと彩ちゃんが予告もなく小鳩の目の前で「くまモン体操」を踊る。

https://youtu.be/sBBZop5j6D0

小鳩曰く、「6年間一緒に活動しているけれど、これほど彩ちゃんが笑顔になったのを見たのは初めてっぽ。驚いたっぽ。(汗)」

想定内な反応だけれど、会場も湧いた。

みんちょも「あーちゃん、ドラム叩いている時より輝いていたって。」それって問題発言!(笑)バンドメンバーの印象がそのまま会場の興奮となる、暖かな空間で包まれている。

そんな空気を壊すように彩ちゃんらしく「小鳩、おまじないやるんだろ。早くやれよ。」って。本当に良き仲間だこと。このそれぞれのキャラ立ちしたメンバー間のやりとりがBAND-MAIDのライブの一つの魅力だと思っている。少なくともアルバムでは感じられないライブならではの魅力だと思っている。

 

結局、熊本公演のセトリは小鳩スペシャル以外にもBrand New MAIDの「Order」が演奏されたし、完全に特別な進行でめちゃ楽しませてもらった。熊本最高過ぎたね。完全燃焼した!ありがとう。

 

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セットリスト

01  DICE

02  THE NON-FICTION DAYS 

03  モラトリアム

04  REAL EXISTENCE

05  CARRY ON LIVING

06  ALONE

      MC(くるっぽの挨拶英語)

07  DOMINATION

08  Look At Me

09  Take me higher!!

10  みんちょピアノイントロ~Start Over

11  みんちょピアノイントロ~Day Dreaming

12  ANEMONE

13  Freedom

14  Glory

15  Onset(INSTRUMENTAL)

小鳩スペシャ

16  Beauty and Beast

17  Time

18  Rock in Me

     MC 彩姫

     彩ちゃん、あーちゃんのダンス

     くるっぽのおまじないタイム

19   Order

20   You

21   Play

22   Secret My Lips

23   Choose Me

24   Don't You Tell Me

 

*注.コメントを頂いたおじさんのご指摘から修正をしています。ご指摘どうもありがとうございました。

神風が吹いたジュダス・プリーストのライブを観た!

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JUDAS PRIEST JAPAN TOUR 2018

2018.11.25

岡山市民会館


1.神風に乗って

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天気に恵まれた日曜日の朝、僕はサンパレスでバレエを観ていた。今日はジュダスプリーストのライブがあるのだが、娘の発表会と重なって、岡山とは反対方向の福岡に来ている。半ば諦めモードでサンパレスの席で悶々としていた。当初15時と聴いていた娘の出番が想定外に早まった。これは正に神風だ。神風が吹いた!お陰で14時にはその拘束が解けて大博通りを走る。「これはひょっとして間に合うんじゃね?」急いでバスに飛び乗り、博多駅筑紫口の改札口を駆け抜ける。「14番ホーム、14:19ののぞみ、おっしゃー!」ということで閉まる寸前で飛び乗り、岡山に向かった。乗ってしまえばただ待つだけ。16:08には岡山に着く。夢のような岡山!プリーストin岡山!岡山よ待ってろよ。新幹線はあっという間に岡山に着く。ビッグカメラの前のおかでん岡山駅から1番の路面電車城下駅まで行き、城地下を通って、レンガ色の岡山市民会館に着いた。市民会館の入口の前で円陣を組んでいるのは桃太郎さん、SUGYさんのいる岡山メイト会の面々。すぐわかった!「遂に岡山市民会館についたのだ。クッ~、ヤッター!」

 

2.開場から入場まで

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岡山メイトの面々は地元だけあって午前中から来ているらしい。入り待ちしてバンドメンバーに会ったらしい。皆んなベビーメタルのメタルゴッドTEEを着ている。プリーストのロゴをオマージュした2015年の幕張展示ホール巨大天下一メタル武道会全ピットの時のTEEだ。楽しいね。また神戸で一緒になったKOH2さんにも会った。KOH2さんは場外参戦だという。流石、地元の人は大胆、羨ましい。

ライブは17:00開場18:00開演。開場時間になって入場列はおよそ10分くらいではけた。キャパは1500弱で入場はもぎりのみだ。淀む暇もなく中に吸い込まれていった。全席指定だから並んで入る意味はあまりない。その後も疎らに入場は続く。途中、KOH2さんに缶コーヒーをご馳走になりながらまだ会えていない同士を待つ。ピリカレーさんの到着を待つ。17:40頃、漸くビリさんが会場に戻ってきて再会の握手を交わす。BM神戸、椎名林檎の大阪に次いで3回連続のライブ参戦で再会を祝福する。開演前15分を回ったのでKOH2さんと別れて入場する。

 

3.開演!

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僕のチケット番号は2階の14列目。後方ではあるのだが、会場がすり鉢状に傾斜があるので観やすい。会館の外観はかなり古いイメージだったけれど中はなかなかの立派な造りで驚いた。こんな場所でプリーストが観れるなんて素晴らしいことこの上ない。席について間もなく開演となる。18:00ジャスト!流石だ!

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幕の後ろで「WAR PIGS」の演奏が始まる。言わずと知れたバーミンガムのもう一つの巨頭、プラックサバスの楽曲だ。2015年にこの曲をオープニングで使い始めた際に、ロブはこんなことを言っている。「とってもサバスな邪悪な曲だ。とても恐ろしいよ。でも桁外れな感情の盛り上がりがあって無視できないんだ。これが始まれば俺たちのライブが始まるって気持ちが決まるんだよ。さあ、ビールは置いてステージに上がる時だぞって気分にね。」


https://www.straight.com/blogra/554171/judas-priest-using-black-sabbaths-war-pigs-pre-show-rallying-cry


「WAR PIGS」のイントロが終わり幕が上がる。勢いは正に絶頂と言わんばかりの歓声に包まれながら、「FIRE POWER」のイントロが始まる。上手からイアン・ヒル、アンディ・スニープ、スコット・トラヴィス、リッチー・フォークナーが位置に着く。そして相変わらず両手でマイクを握りしめて顔を隠すかのような歌唱法で登場するロブ・ハルフォード。「FIRE POWER」と言う新しい強烈なアッパーの効いた楽曲と共に戻って来てくれたことには感謝しかない。そしてここにはいない、グレン・ティンプトンも確かにここに宿る。しばしばバックスクリーンに登場するグレン。プリーストが目の前でパワー全開で歌っている。もうそれだけで十分なのだ。

病に倒れたグレンが新作のCo-Producerであるアンディにツアーで俺の代わりをやってくれと説得してこのタイミングのツアーが成立した。グレンのニュースとこのアルバムの素晴らしさからUSチャートも過去最高となった。

くどいようだが、本当に新作は素晴らしくって、これだけプリーストを聴いたのは、「Diffender」か「Turbo」以来じゃないか。だからこのツアーに参加できたことは本当に救われた思いでいっぱい。この後から初期の名作が続く。もうどれもが名曲であり、盛り上がらないわけがない、すごい。よくよく見ると「FIRE POWER」以外2000年代の曲はなく、ペインキラー以外'90年代の曲もない。'70年代から'80年代の曲でほぼセットリストが出来ている。この絞りこみはかなり大胆んだと思う。ロブは一曲毎に袖に下がる。

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「Turbo Lover」の時は袖に隠れて歌っていてでてこないのか?と思ったし、リッチーのギターチューニングがくるってて、ちょっと残念ではあったが、その後は調整されていた。

そして少し意外だったのは新作からの「Rising From Ruins」だ。この曲はライブには少し弱いかなと思っていたが、なんと歌いやすいことか!これは最高なアンセムじゃないか!このオーディエンスの上がり方は尋常じゃない!それにひきかえ「Freewheel Burning 」のロブの放置プレイは凄かった。オーディエンスにサビは全てお任せで、爆音でメロディラインを見失う者続出で、ちょっと微妙だった。そして「Hell Bent for Leather 」でハーレーに乗ったロブが登場する。下手側の会場が真っ白になる。本当に、ロブは下向きで歌うから二階席からは顔がほとんど見ることができない。そのことを気遣ってか、リッチーが終始上を見ていてくれる。手が下がると、手を叩けとアピールする。リードギターなのに、ソロを弾く直前でもなんでも構わず色々な指示をくれて気を使ってくれる。そしてアンディはというとイアンにかかりっきり。イアンは上手後方でただひたすらベースを奏でる。やもすれば孤立しがちなイアンにアンディはちょくちょく近づいては絡んでいる。そしてロブ、そんなリッチーとアンディが弾いているところに手を伸ばす。なんかサイレント映画でも観ているかの様な滑稽さがある。メタルゴッドがお茶目なオヤジにみえた瞬間。ある意味バランスのとれた役回りが出来上がっている。グレンもケンも居ないのに、本気な現役ジュダス・プリーストがそこにいる。


そして恒例となったスコットの「何が聴きたい?」コールで皆んな「ペインキラー!」と叫ぶ。何せバックドロップのスクリーンにペインキラーのアルバムが映っているんだから笑える。そしてあの独特なドラミングがスタートしてロブが入って来る。ロプはハーレイにうつぶせた形で歌に集中する。このハイトーンは凄い。僕らも歌うけれど高音が出ないし、音程が取れないこともしばしばある。ペインキラーはしっかり歌うロブ!やはり生のペインキラーは全然違う。ずっと聴いていたい。会場は暗転して終了する。アンコールを求める拍手が始まると直ぐに客電がついてメンバーが戻ってくる。この速さは今までにない速さだ。そこからは「ヘリオン」、「エレクトリックアイ」、「ブレーキング・ザ・ロウ」ととてつもない名曲のオンパレードで続く。そして本当に最後にアンセム「Living After Midnight」をみんなで大合唱する。


Living after midnight, rockin' to the dawn

Lovin' 'til the morning, then I'm gone, I'm gone

 

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客電が落ちBGMが流れる。なんとQUEENの「

We Are the Championsが流れる。今、劇場公開中の映画「ボヘミアンラプソディー」に合わせたBGMの様だ。何せ客電が付かないから、これはアンコール2回目があるのかと期待して一緒に歌っていた。とその時に明るくなり、ライブ終了となった。


感無量。特に二階席に常に目を向けてくれていたリッチー・フォークナーが印象に残った。スコット・トラヴィスはオモチャのようなセットに挟まれて目立たなかったけれど、最高の笑顔を僕らにくれた。ジュダス・プリーストがこんなに元気だなんて素晴らしい。ありがとう、ジュダス・プリースト!ありがとうFIRE POWER!一生忘れないから!

 

 Is This A Real Thing Which  I See Before Me?

ぼくの目の前で起こっていることは現実なのだろうか。ロブの好きなマクベスのセリフのオマージュから。

 

See You!