神風が吹いたジュダス・プリーストのライブを観た!

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JUDAS PRIEST JAPAN TOUR 2018

2018.11.25

岡山市民会館


1.神風に乗って

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天気に恵まれた日曜日の朝、僕はサンパレスでバレエを観ていた。今日はジュダスプリーストのライブがあるのだが、娘の発表会と重なって、岡山とは反対方向の福岡に来ている。半ば諦めモードでサンパレスの席で悶々としていた。当初15時と聴いていた娘の出番が想定外に早まった。これは正に神風だ。神風が吹いた!お陰で14時にはその拘束が解けて大博通りを走る。「これはひょっとして間に合うんじゃね?」急いでバスに飛び乗り、博多駅筑紫口の改札口を駆け抜ける。「14番ホーム、14:19ののぞみ、おっしゃー!」ということで閉まる寸前で飛び乗り、岡山に向かった。乗ってしまえばただ待つだけ。16:08には岡山に着く。夢のような岡山!プリーストin岡山!岡山よ待ってろよ。新幹線はあっという間に岡山に着く。ビッグカメラの前のおかでん岡山駅から1番の路面電車城下駅まで行き、城地下を通って、レンガ色の岡山市民会館に着いた。市民会館の入口の前で円陣を組んでいるのは桃太郎さん、SUGYさんのいる岡山メイト会の面々。すぐわかった!「遂に岡山市民会館についたのだ。クッ~、ヤッター!」

 

2.開場から入場まで

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岡山メイトの面々は地元だけあって午前中から来ているらしい。入り待ちしてバンドメンバーに会ったらしい。皆んなベビーメタルのメタルゴッドTEEを着ている。プリーストのロゴをオマージュした2015年の幕張展示ホール巨大天下一メタル武道会全ピットの時のTEEだ。楽しいね。また神戸で一緒になったKOH2さんにも会った。KOH2さんは場外参戦だという。流石、地元の人は大胆、羨ましい。

ライブは17:00開場18:00開演。開場時間になって入場列はおよそ10分くらいではけた。キャパは1500弱で入場はもぎりのみだ。淀む暇もなく中に吸い込まれていった。全席指定だから並んで入る意味はあまりない。その後も疎らに入場は続く。途中、KOH2さんに缶コーヒーをご馳走になりながらまだ会えていない同士を待つ。ピリカレーさんの到着を待つ。17:40頃、漸くビリさんが会場に戻ってきて再会の握手を交わす。BM神戸、椎名林檎の大阪に次いで3回連続のライブ参戦で再会を祝福する。開演前15分を回ったのでKOH2さんと別れて入場する。

 

3.開演!

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僕のチケット番号は2階の14列目。後方ではあるのだが、会場がすり鉢状に傾斜があるので観やすい。会館の外観はかなり古いイメージだったけれど中はなかなかの立派な造りで驚いた。こんな場所でプリーストが観れるなんて素晴らしいことこの上ない。席について間もなく開演となる。18:00ジャスト!流石だ!

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幕の後ろで「WAR PIGS」の演奏が始まる。言わずと知れたバーミンガムのもう一つの巨頭、プラックサバスの楽曲だ。2015年にこの曲をオープニングで使い始めた際に、ロブはこんなことを言っている。「とってもサバスな邪悪な曲だ。とても恐ろしいよ。でも桁外れな感情の盛り上がりがあって無視できないんだ。これが始まれば俺たちのライブが始まるって気持ちが決まるんだよ。さあ、ビールは置いてステージに上がる時だぞって気分にね。」


https://www.straight.com/blogra/554171/judas-priest-using-black-sabbaths-war-pigs-pre-show-rallying-cry


「WAR PIGS」のイントロが終わり幕が上がる。勢いは正に絶頂と言わんばかりの歓声に包まれながら、「FIRE POWER」のイントロが始まる。上手からイアン・ヒル、アンディ・スニープ、スコット・トラヴィス、リッチー・フォークナーが位置に着く。そして相変わらず両手でマイクを握りしめて顔を隠すかのような歌唱法で登場するロブ・ハルフォード。「FIRE POWER」と言う新しい強烈なアッパーの効いた楽曲と共に戻って来てくれたことには感謝しかない。そしてここにはいない、グレン・ティンプトンも確かにここに宿る。しばしばバックスクリーンに登場するグレン。プリーストが目の前でパワー全開で歌っている。もうそれだけで十分なのだ。

病に倒れたグレンが新作のCo-Producerであるアンディにツアーで俺の代わりをやってくれと説得してこのタイミングのツアーが成立した。グレンのニュースとこのアルバムの素晴らしさからUSチャートも過去最高となった。

くどいようだが、本当に新作は素晴らしくって、これだけプリーストを聴いたのは、「Diffender」か「Turbo」以来じゃないか。だからこのツアーに参加できたことは本当に救われた思いでいっぱい。この後から初期の名作が続く。もうどれもが名曲であり、盛り上がらないわけがない、すごい。よくよく見ると「FIRE POWER」以外2000年代の曲はなく、ペインキラー以外'90年代の曲もない。'70年代から'80年代の曲でほぼセットリストが出来ている。この絞りこみはかなり大胆んだと思う。ロブは一曲毎に袖に下がる。

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「Turbo Lover」の時は袖に隠れて歌っていてでてこないのか?と思ったし、リッチーのギターチューニングがくるってて、ちょっと残念ではあったが、その後は調整されていた。

そして少し意外だったのは新作からの「Rising From Ruins」だ。この曲はライブには少し弱いかなと思っていたが、なんと歌いやすいことか!これは最高なアンセムじゃないか!このオーディエンスの上がり方は尋常じゃない!それにひきかえ「Freewheel Burning 」のロブの放置プレイは凄かった。オーディエンスにサビは全てお任せで、爆音でメロディラインを見失う者続出で、ちょっと微妙だった。そして「Hell Bent for Leather 」でハーレーに乗ったロブが登場する。下手側の会場が真っ白になる。本当に、ロブは下向きで歌うから二階席からは顔がほとんど見ることができない。そのことを気遣ってか、リッチーが終始上を見ていてくれる。手が下がると、手を叩けとアピールする。リードギターなのに、ソロを弾く直前でもなんでも構わず色々な指示をくれて気を使ってくれる。そしてアンディはというとイアンにかかりっきり。イアンは上手後方でただひたすらベースを奏でる。やもすれば孤立しがちなイアンにアンディはちょくちょく近づいては絡んでいる。そしてロブ、そんなリッチーとアンディが弾いているところに手を伸ばす。なんかサイレント映画でも観ているかの様な滑稽さがある。メタルゴッドがお茶目なオヤジにみえた瞬間。ある意味バランスのとれた役回りが出来上がっている。グレンもケンも居ないのに、本気な現役ジュダス・プリーストがそこにいる。


そして恒例となったスコットの「何が聴きたい?」コールで皆んな「ペインキラー!」と叫ぶ。何せバックドロップのスクリーンにペインキラーのアルバムが映っているんだから笑える。そしてあの独特なドラミングがスタートしてロブが入って来る。ロプはハーレイにうつぶせた形で歌に集中する。このハイトーンは凄い。僕らも歌うけれど高音が出ないし、音程が取れないこともしばしばある。ペインキラーはしっかり歌うロブ!やはり生のペインキラーは全然違う。ずっと聴いていたい。会場は暗転して終了する。アンコールを求める拍手が始まると直ぐに客電がついてメンバーが戻ってくる。この速さは今までにない速さだ。そこからは「ヘリオン」、「エレクトリックアイ」、「ブレーキング・ザ・ロウ」ととてつもない名曲のオンパレードで続く。そして本当に最後にアンセム「Living After Midnight」をみんなで大合唱する。


Living after midnight, rockin' to the dawn

Lovin' 'til the morning, then I'm gone, I'm gone

 

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客電が落ちBGMが流れる。なんとQUEENの「

We Are the Championsが流れる。今、劇場公開中の映画「ボヘミアンラプソディー」に合わせたBGMの様だ。何せ客電が付かないから、これはアンコール2回目があるのかと期待して一緒に歌っていた。とその時に明るくなり、ライブ終了となった。


感無量。特に二階席に常に目を向けてくれていたリッチー・フォークナーが印象に残った。スコット・トラヴィスはオモチャのようなセットに挟まれて目立たなかったけれど、最高の笑顔を僕らにくれた。ジュダス・プリーストがこんなに元気だなんて素晴らしい。ありがとう、ジュダス・プリースト!ありがとうFIRE POWER!一生忘れないから!

 

 Is This A Real Thing Which  I See Before Me?

ぼくの目の前で起こっていることは現実なのだろうか。ロブの好きなマクベスのセリフのオマージュから。

 

See You!

華やかな椎名林檎の20年!不惑の余裕!

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椎名林檎 – (生)林檎博’18-不惑の余裕- 

大阪府 (大阪城ホール)

2018年11月3日

 

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神戸でBabymetalを観た3日後に大阪で椎名林檎のライブを観ることになるなんて、何たる強行軍。まるで違う二つのライブをこの短期間で観ることで、どうしても比較してしまう。そんなライブだった。


これ以上ないくらいの快晴。フレー、フレー、日本晴れ♪と高らかに歌ってしまいそうなそんな空の下で開演を待つ。

 

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幕開けはまるでドリムシのボールのようなロボットが画面いっぱいに映し出される。まるでPerfumeを彷彿させるテクノポップなオーヴァーチャーから名曲「本能」に繋がる。椎名林檎はオーケストラピットで指揮をするところからのスタート。

大画面に大写しになり画面いっぱいの大きな文字でMummy-Dとクレジットされる。林檎姫からもMummy-Dと紹介がある大スターMummy-Dと言った派手さで紹介される。ライブがあたかも映画か、TVかみたいに事細かに連動してキャストの紹介がされる。全くクレジットが出てこないBABYMETALと真逆、バックバンドやオーケストラですら、紹介されるわけで、その人材の扱い方に驚きを隠せない。Mummy-Dの魅力溢れるラップと椎名林檎より前面に出てショーを展開するELEVEN PLAY、AI、Bambinakaの艶やかさには脱帽である。ランウェイを颯爽と歩く、ダンサーが単なる引き立て役ではなく、主役、今まさに売り出し中のアーティストさながらにクレジットされる。Mikikoと林檎という二つの類いまれなる強い才能が上手く合わさると、かくも強力なショーが出来上がるのかと驚いた。キレのあるダンスに華やかな衣装、女を存分に魅せる天才との融合で、若き彼女らに惹かれる、いつしか虜となる。


まさに彼女たちを売り出す為のショーと言っても過言ではなかった。大画面にクレジットされるEleven PlayのSAYA、KOHMEN、EMI、KAORIの4人とAI、BAMBIの2人、計6人のダンサーの姿と名前が巨大なスクリーンに大写しとなり、生林檎博のファーストインパクトとして脳裏に焼き付いた。経験豊富な彼女たちだけれど今正に旬、生々しくて初々しくて美しく感じた。一方、林檎は女として自分の失ったものを知り、一歩も二歩も引いて引き立て役に徹する。でもそこに確実に存在しているからこその安心感、それでも十分に示される存在感。このショーで唯一クレジットのない林檎が結局のところが主役であり、熱き視線を欲しいままに集める。僕らはショーを存分に楽しめて、そこから又新しい各アーティスト、共演者の魅力を楽しむ余裕が生まれる、「不惑の余裕」今回の正にツアータイトルさながら。


「東京は夜の七時」で浮雲が登場してのオンステージ!出演者が多数参加するのが物凄い。.「獣ゆく細道」ではエレファントカシマシ宮本浩次は映像での共演だったけれど「目抜き通り 」ではトータス松本がゲスト出演。たった一曲、しかしその重みは半端ない。ランウェイを一周する情熱的なトータスのサービス精神に林檎も笑う。


自分の魅せ方に拘りをもっている林檎の20年の営みが全てショーに反映されていて素晴らしく濃厚だった。転機に遭遇したカリソメの乙女が歌舞伎町の女王としての新しい才能に自分の次を見つけた、そんなショーだった。今回の生林檎博を観て、今のベビメタのショーに欠けている何かが浮き彫りになったと感じた。来年10周年を迎えるベビメタと、20周年の林檎の今が全く異なるアプローチで展開されていることに驚きを隠せない。

 

 

難解至極なダークサイドの2バンドSABATON & BABYMETAL

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BABYMETAL WORLD TOUR 2018 in JAPAN

20181031

神戸ワールド記念ホール

ゲスト SABATON

 

1.現地入り

九州とは言え朝はかなり冷え込む。この冬になろうかと言う季節に台風発生のニュースが流れる。よほどSU-METALは台風に好かれているのか?と半ば呆れつつも、多少の緊張感が生まれ良い旅となった。三ノ宮から乗ったポートアイランド線の中で福岡メイトのYUUくんに遭遇した。YUUくんは昨日の公演から参加していて神戸ワールド記念ホール周辺の事情に熟知しており、暫く道先案内人として帯同してもらうことになった。駅の階段を降りると岡山メイトの桃太郎さんをみつけて挨拶を交わした。楽園やSNSの仲間に会えることがライブの一つの楽しみでもある。BABYMETALのライブは僕にとっては普段ネットで交流する人たちとのオフ会の場としての意味合いが強く、単なるライブ参戦ではない。今回、SHINGOさんにも会って、色々お話を聞けた。SHINGOさんとはガンズの京セラドームや大阪銀ギツネ祭等で何度かお会いしたが、直接話したのは今回が初めて。こうした現地での繋がりが次のライブ参戦への活力になるのだと改めて感じた。

 

YUU「この右側が市民広場でクロークが設営されている。メイトの溜まり場にもなっています。開場前になるとピットの入場列の整列場所にもなります。そして左がワールド記念ホール。あの丸いのがそう。物販もホール前に設営されていて、超ピットの入場列の整列場所になっている。TMさんは超ピットだからクロークに預けたら入場列まで少し歩かないといけない。まあ、近いですけれどね。あと、サバトンの物販は手前で奥がベビーメタルですね。」

 

案内に従って、物販列のところまで行き、11時前で閑散としている状況を見てから、僕らは市民広場に行った。市民広場のピラミッドの下には多くの顔なじみがいた。ライブ当日は全国からメイトが集まって来る。この交流が堪らないからまた、次も此処に戻ってくる。僕はさっきYUUくんが気にしてくれたようにA221番、超ピットで、L1だった。ステージから一番近い場所だった。後日気づいたのだが、僕は間違ってR1に入ってしまったようだった。おかげで上手のMOAMETALの前にいることができた。不幸中の幸いか?僕の位置はドセン45列目。距離的には申し分ない距離だ。ステージは変則的に張り出しているので柵も変則的に前と横にある。圧縮もほぼなかったから、常に見やすくて最高のポジションだった。

 

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2.開演

We are SABATON!」の掛け声と共にサバトンのライブが始まる。

左からトミー、パル、ハネス、ヨアキム、クリスと並ぶ。これだけ大男達がブロンドの長髪を振ってヘッドバンギングする様は圧巻だ。2018年のワールドツアーはほぼ同じセットリストで演奏されているようで、一曲目はいつもGhost Division(幽霊師団)だ。幽霊師団とはナチスドイツのロンメルの戦車団のことで、この戦車団は高速で走るパンツァーを使った奇襲を得意としており、その形容として幽霊師団と呼ばれている。ロンメルは下層階級から元帥にまで上り詰めた英雄。そんな英雄も綺麗事で勝ち上がって来たわけではないことを歌詞に込める。歌詞の重苦しい内容とは裏腹に、サバトンのライブは楽しい。リアルな迷彩服や防弾チョッキで身を包み込んでいるにも関わらず、オーバーな振り付けがコミカルに映り、何故か笑いを誘発する。戦争なんてしないで楽しく行こうぜと言うのがたぶん、この人達の訴えたいところなんだろう。

 

二曲目、Winged Hussersは羽の軽騎兵と言う第二次ウィーン包囲時の救世主ポーランド軍を英雄として歌う、ここでヨアキムが若きギターの魔術師トミー・ヨハンソンに「ちょっとサバトンとは違った感じのギターを聴いてみたい!」リクエストするのでトミーは早弾きのソロを披露する。*注1もともとトミーはREINXEEDというバンドでメロディックパワーメタルを奏でていた。三年前にサバトンに参加してサイドギターをやってはいるがガスGを彷彿させる超絶なテクニシャンだ。サイドギタリストの彼にこんなMC中に見せ場を作ってくれているのは素晴らしい。またヨアキムとのコミカルなコント風掛け合いが僕らメイトには壺に入っている。「違う曲を!」と言うリクエストにトミーは次にバンドで演奏する「Swedish Pagansを得意げに演奏する。頭を抱えてヨアキムが決め台詞「バカ!」が流暢な日本語で滑り出て会場全体が爆笑した。休憩していたメンバーがもどりSwedish Pagansが始まる。この曲はヴァイキング北欧神話を題材にしている。*注2続く

The Last Standは神聖ローマ帝国によるローマ略奪、Carolus Rexはスウェーデン国王カール12世の王位継承を歌い、Night Witchesではロシアの女性爆撃連隊のことを歌う。どの曲も激動する歴史上のメルクマールとなる題材を扱う。僕らはヨアキムのお願いでジャンプをする。逐一深いお辞儀で感謝を表すヨアキムは完全に観客の心を掴んでいた。

 

そして7曲目、Primo Victoriaである。曲自体は耳なじみの良いメロディックな旋律なのだが、スクリーンに映し出される爆撃機に違和感を感じた。曲はノルマンディー上陸作戦を扱っているためB17爆撃機が映し出される。あたかも青空がその黒き機体に埋め尽くされたかのような演出に日本人はB29爆撃機を想起する。高所に設置されたスクリーンがリアリティを加速化させた。BABYMETALは広島生まれのSU-METALを擁している。あの原爆の日に黙祷を欠かさないSU-METALの前で「なんで?」と目を疑った。これがBABYMETALのゲストが流す映像なのだろうか?と困惑を覚えた。この件は凄く気になったので直ぐに調べた。歌詞を読み、アーティストのポリシーを調べることで頭の中のモヤモヤが少しずつ晴れていった。あんな楽しいバンドなのに、あんなに礼儀正しいのに、考えなしにあの映像は流さないだろう。この曲は特別ではなかった。この曲に限らず、サバトンは各国の戦争を題材とした曲で世界に挑む。このリアリティは日本だけではなく他の国でも少なからず同じような誤解に苛まれながらも、敢えて流しているのだろう。それこそが戦争を牽制する最も有効な手段なのだから。数々の困難を乗り越えて、ここまで勝ち上がって来たのだから、彼らの忍耐力には頭が下がる。ライブで感じられたコミカル且つ人なつこいパフォーマンスは本当の彼らなんだとも感じた。軍服を着て、戦車に乗ったりするけれど、平和を共に守ろう!と言う大義が、その歌から感じられる。BABYMETALのゲストとして、素直に相応しいと思えた。

 

8曲目は日本の西南戦争を歌ったShiroyamaだ。無謀な戦いに挑む最後のサムライを題材に歌う。新しいものを受け入れることを拒んだサムライの悲哀を教訓として歌っている。

 

ヨアキム「さあ、皆んなに良いニュースと悪いニュースを伝えなければならない、悪いニュースは次の曲が僕らの最後の歌だと言うこと。そして良いニュースは、次にBABYMETALが登場するっていうことだ。」

 

笛の音が心地よい名曲、To Hell And Backが演奏されてBABYMETALに繋いだ。困惑が深まるライブが実はこの後も続くとはこの時は思いもよらなかった。今はただ楽しくサバトンと歌い、ジャンプをして喜びを噛み締めたい。

 

SABATON Setlist

 

01. Ghost Division

02. Winged Hussers    

03. Swedish Pagans

04. The Last Stand 

05. Carolus Rex

06. Night Witches

07.  Primo Victoria

08. Shiroyama

09. To Hell And Back

 

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03.BABYMETAL登場!・・。

 

ダークサイドを告げる映像の後に黒装束のCHOSEN7が現れた。横一列に並ぶ7人、全身が布で覆われている為、誰が誰だかわからない。真ん中の1人が前に出てきた、あれがSU-METALなのだろう。失望の暗闇に包まれてIn the Name ofが始まる。広島で見たあの振り付け。・・だけれどとうとう顔すらも見えなくなった・・これがBABYMETALなのか・・どうしたものだろうか・・。KAWAIIを世界に流布するBABYMETALが回を重ねる毎にその可愛いを少なくしてきた。そしてとうとう何も見えなくなった。ただそこには黒装束のダンサーがいるだけ。続く新曲Distortionでは流石に覆いは取れたものの、7人は同じ衣装を纏い、顔には独特の化粧をほどこしている。誰が誰なのかが一見わかりにくい。僕のいるこの場所で見誤るのだから、もう他の人達は大写しのスクリーンを見るしかない。特に我らがMOAMETALが他の五人と混ざり合い、一体何処にいるのかがわからない。見当たらない。僕らからしたら「MOAMETALを探せ!」をライブ中にずっとやっている感じだ。終始MOAMETAL探しに明け暮れて、頭に何も残らない。ギミチョコ‼︎では三人にスポットが当たる。しかし喜ぶのもつかの間、新曲のElevator Girlではまた7人が入り混じる。そんな状況でどうしても曲に集中できない。いつものBABYMETALなら当たり前の3人が決まったフォーメーションで踊るから、曲に集中できる。いつも感じられた高揚感が今日はなかった。まるで僕の魂が幽体離脱でもして上がらない自分を上空から眺めているかのような滑稽さがある。YUIMETALがいなくなるとこんなことになるのか。首をかしげる。なんなんだ。どうしたのだろう?ライブ中にこんな馬鹿なことを考えるなんて。

GJ!はど真ん中にMOAMETALが居たにも関わらずまるで乗れなかった。それまでの失望に疲れてしまっていた。何時も聴くときは感動しかないアカツキ、楽しみにしていたStarlightがレーザー光線の過剰な演出に辟易して反感しか感じられなかった。このままライブが終わって居たら、もう僕は・・。

 

メギツネは初期の曲であり、三人のフォーメーションとなりMOAMETALにもスポットが当たる。大分目が慣れたことと、MOAのいつもの笑顔がではじめたので、高揚感があった。KARATE7人が倒れて勝手に起き上がるシーンには幻滅しはしたものの、RORでは二人に感動した。単純に素晴らしかった。それは安直ではあるが、暫くなかったこの掛け声が復活したからでもあった。

 

We are BABYMETAL!

We are BABYMETAL!

Weeee aaare! BABYMETAL!

 

たったこれだけだが泣けた。涙は流さなかったがSUMOAも泣いていた。何処の誰よりも辛い二人。引き上げる時にSUに話しかけるMOA。ずるい、これじゃあ嫌いになれない。やっぱり好きなもんは好きなんだよなぁ。YUIMETALが脱退して、今回の違和感ありありのダークサイドの演出がはじまって、どうしても好きになれなかったし、CHOSEN7の意味もよくわからなかった。発表された楽曲は悪くはなかったが、ライブはやたらと脚色が強くて、一体何を見ているのかわからない。見る対象も曖昧であるなら、もう見る意味もないのではないか?一層の事嫌いになりたい、なって他界すれば気が楽になるのではないかとも思った。それが自然であり、それが今までの僕の音楽との接し方だったわけだから・・。

 

ただ、BABYMETALというバンドは他のバンドとはちょっと違う気がした。それは世界という大舞台に立ち、初めて一線を超えた日本のバンドとして圧倒されたわけだし、応援したいと思ったわけだし、その歩みはまだ現在進行形なのだから・・。初期衝動は海外のフェスで本気で乗りまくる観客がいたこと、リップサービスではなくベビメタに熱狂するファンが沢山いること。音楽は世界共通言語であると高らかに公言できる誇り高きバンドであり、他に類を見ない。そんなベビメタの挑戦が続く限り僕らは応援するしか選択肢は無かったはずではないのか?不満と失望とに押しつぶされそうになりながら、The Oneを聴いて、そう自問自答した。

 

BABYMETAL Setlist

 

01. In The Name Of 

02. Distortion 

03. ギミチョコ!! 

04. Elevator Girl 

05. GJ! 

06. 紅月-アカツキ

07. Starlight 

08. メギツネ 

09. KARATE 

10. Road of Resistance 

11. THE ONE-English ver.

 

注1.アイアンメイデンのRun to Hillsだったようです。ヒロシ@AN4620さんから教えてもらいました。

注2.The Last Standと記載していましたが、確かにSwedish Pagansでした。せっかく教えていただきましたので直しておきました。

 

 

 

地元で観るラフィンノーズ「冬のワチュロウパーティ」

小倉WHIPPING POST

2018年10月28日

ゲスト

ANTiFAD

1Pint treato The kilkenny

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1.突然の朗報!ラフィン!小倉来襲!
昨日の雨でチリが洗い流されて小倉の空は秋の澄み渡る青さと気持ち良い空気で満たされていた。そんな日曜日の昼下がり、あるツイートに目が釘付けになった。 

小倉Boogie

「10/28(日)あのラフィンノーズが小倉WHIPPING POSTへやってきます!1Pintさんも出ますよ〜要CHECK!!!!」

・・・えっ、えっ、えー!!マジか!小倉に来るの?えっ、WHIPPING POSTって何処?とりまググって、一体何チュー辺鄙な場所なんや、、本当にくるんかい、こら急げ!

これまでラフィンノーズと言えば天神のgrafと勝手に決めていた。Boogieのツイートを見た瞬間に頭ん中がラフィンだらけや!

と言うことで、あっちゅう間にやって来ました!小倉WHIPPING POST!いやはや想像を裏切らないスーパー辺鄙な場所で、箱も怪しすぎる佇まいであった。入口はパトランプがクルクル回っているのが殺風景さを助長しているなぁ。階段が見当たらないのでエレベーターで二階にあがる。

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舞台設営の真っ只中で奥の方は活気あふれている。入口はチケットやら何やら置きっぱなし。あぶねーな。バンドマンたちがひとしきり準備を終えて出てくる。そして漸くスタッフが出てきて当日券をゲット。対バンでワンマンではないことを初めて認識した。

 

2.開場!

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開場時刻の15分前にまた殺風景な入口の前に戻る。ライブ参加の同胞達が少しずつ集まり始めている。僕のラグランが案内板の様だ。「ほらここだよ。ほらあれ!」おいおい、あれはないだろう。(汗)まあ、おかげで珍しく声をいっぱいかけてもらえて楽しかったけれど。(笑)

W「可愛いですね。そのTEE。」

福岡から参戦されている女性の方から話しかけられた。

TM「あっ、今日の物販でも買えると思いますよ。」

W「ですね。よく来られるんですか?」

TM「ここは初めてですが、天神grafに参加した。ワンマンは3時間で超ヤバでした。」

等とラフィン話に花を咲かせた。(笑)開場時間になってもスタッフはでてこず、整列もない。もっとも集まりも疎らなのでバラバラともう上に上がり始めていた。

TM「前座が2組あるから、余裕かましているのかな。」

W「あっ、ここにいるのがその前座のANTiFADのメンバーさんです。この人がヴォーカルのコーエイさんですよ。」

TM「・・あっ、そうですか。ども!(汗)」

そう言えばこの人達こんなことやっていたな。

僕が自販機でクリスタルガイザーを買ったら、コーエイさんも買った。その横にはおーい、お茶も売っていた。

 

メンバー「何でおーいお茶があるのにミネラルウオーターとか買ってるんだよ!英語でOi.Ochaって書いてるだろう。せっかく売ってるのに買わなきゃダメじゃないか。」

 

始め全く意味がわからなかった。自販機のおーいお茶で何でそんなに盛り上がれるんだろう?ケッタイなひと達やな〜くらいに思っていた。よくよく考えてみたらパンクのオイ!にひっかけていたんだね。ボンさんたちのCOBRAが日本を代表的なオイ!で、後で調べたらANTiFADは「九州Oiの雄」らしい・・。(汗)

 

そんなこんなで入場すると首振りDOLLSのライブでよく会うミ二さんにも会った。事情通のミ二さんにこのWHIPPING POST のことや、1Pintの事などを聞く。流石、なんでもよく知っているよな。もちろん、首振りジョン繋がりでYUI-METAL脱退話もしました。BABYMETALは神戸まで暫しお預けでやんす。

 

そんな会話が弾んだ中でドセン2列目をゲット、待機する。SEは懐かしいクーラシェイカーの「ヘイ・ジュード」。当時はよく聴いた。ヴォーカルのクリスピアン・ミルズがインドの奥さんの影響で曲調がインドなのでオルタナ流れの僕にはグッときたんよね。

 

3.開演!

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前座一発目は先ほどのオイ!のANTiFADが担当。なかなか骨太なパンクロックを聴かせる。途中、ドラムが止まって、コーエイさん、陸上短距離のスターティングポーズを1分くらいして会場からブーイングを浴びる。 

 客「そういう時はMCしろよ!」

コーエイ「 そういうの得意じゃねえ。」

 と呟きながら待つ姿が印象に残った。ドラムが準備OKになると怒涛のパンクロックをぶちかます

 

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続いてミミさんお目当の1Pint treato The kilkennyが登場。ヴォーカルのシンヤさんがBoogieにチラシ持ち込んでくれたから今、ここにいる。いでたちはパンクだがヴォーカルのシンヤは水兵服を着てまるでコミックバンド風だし、三上博史風な小さな八弦ギター弾きがいたかと思えば、でっかいクラッシックなベース弾きがいて、極端に出で立ちがパンクで髪の毛が尖っているアコーディオン弾きなどがいる、全員集まると華やかな音楽隊的なバンドメンバーでスカコアパンクを演奏する。インパクトは確かにある。「おっぱいの歌」か〜なるほど。不得意。(汗)MCをはじめると「はよ歌やれやれ!」とブーイングが起こる。革ジャン連中の怒涛のツッコミは激し過ぎた。これが日常だと辛いな〜。シンヤが「ひぃ〜、パンクファンは怖い!次はラフィンノーズ!」

と言って締める。いよいよ!

 

3.ラフィン登場!!!

ラフィンの出番である。
福岡は毎年来ているラフィンだけれど小倉は前回の小倉WOW以来の様だ。チャーミー曰く4年振りとの事で、割と久しぶりな小倉公演に来た感慨が一塩なのだろう。この手の激しいライブは1時間半が普通だが、ラフィンは30曲越えが日常。前回ワンマンは三時間だった。今回、2時間(前座入れると4時間半。)楽しくて時を忘れる。体力的にはキツイので途中、チャーミーも休むし、僕らも休む。休まないのはポン、キーヤン、リナの三人、頭が下がる。

ステージに上がるなりチャーミーのキレのある動きで空気が変わる。1 Pintの時は激しく恫喝していた革ジャンリーゼント集団も聴き入る。流石、若者がドセンで激しく拳を突き上げ、一緒に歌う、チャーミーも暫しマイクを観客に向ける。始まったばかりで熱唱、一曲目から合唱。ラフィンの真骨頂はどの曲も観客と一緒に歌える事。どの歌も盛り上がるにはもってこいなナンバーなのだ。「俺たちは悪いけど30年くらい先を行っているからさ。」と言って、颯爽と新曲をやる。もう、やたらヘヴィーでカッコいい!

「小倉!小倉!俺が倒れるか、お前らが倒れるか、勝負だぜ!」

本当にこの熱さったらない。チャーミー最高だよ。続いてポン!

「この日曜日と言う貴重な時間を、家族との時間を犠牲にして、奥さんも、子供達も捨て、お集まりの起こしの方々、何を言っているかいまいちわかっていないけれど・・付いて来いよ!」相変わらずの酔っ払いのポン!だ、最高だ。そしてキーヤンのドラムにリナのギターが良いんだな。チャーミーが「今のメンバーが最高なんで、二枚組のCDをこのメンバーで録り直ししました。じゃあ、次!」って、最高だろう。年なんて感じさせない。

パンクってノリだし、反社会的な一面があるんだけれど、ラフィンはそんなものより、勝手に楽しめ!型なんていらねぇ、楽しめるか楽しめないかだ!俺たちは好きでやっているだけで、お前らはお前らで勝手に楽しめや!。そんな飾らないラフィンのライブはすきだ。

近づいていっても離れていってしまうし、目を合わせようとしても決して目は合わせてはくれないが、勝手に楽しんでいると笑顔で近づいてくるし、タッチもしてくれる。着ている服はGENERATION X TEE。どれだけ使っているのかわからないくらい使い込んでいてプリントも薄くなっている。頭には包帯、足には履き潰した感じの白いコンバース。歌う時は柵に足を掛けて前のめりで歌う。一体どこからこのバイタリティが湧き出てくるんだろうか。今日のライブの最前ドセンには車椅子の観客がいる。観客は彼を守る者と御構い無しに突撃してくる者とで物凄い状況になっている。車椅子の彼はそんなことも関係なしに首を振り、手を伸ばす。チャーミーも喜んで何回もタッチする。こんな機会車椅子利用者には巡って来ないよね。

途中、一度下がって観客からアンコールの声とゲット、ゲット、ゲット、ザ、グローリーのコールが沸き起こる。革ジャン連中は「おめえらも叫べ!」とやたらまくし立てる。かなりやばい剣幕だ。北九州だからしょうがないか。

チャーミーは出てくるなり「二部構成だからさ。」と恥ずかしそうに詫びる。衣装は白いジャケットに安全ピンが3つ。TEEは今回販売のレインボーカラーのTEEだ。Get Get  Goalから始まって、そこからGet The Gloryまで突っ走しる。

小倉の客入りはさほど多くはなかった。でもそんなことは関係ない。革ジャン軍団には辟易したが、そんな割とアウェイな中でいつも通りの熱いライブをしてくれたラフィンには感謝しかない。ポンは熱くなるとワイシャツを脱ぐのだが、今回は脱がなかった。寒かったか?やはりワンマンだな。次はワンマンに行こう!

地元に来てくれたのは良かったし、やはりワチュロウパーティはいつきても最高だぜ!

最後はこの曲で締めよう!Get! Get! Get! The Glory!♪

 

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ありのままの自分が此処にいる。今のアースシェイカー を聴け!

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MARCY FROM EARTHSHAKER
LIVE AT KOKURA HONJIN 2018
2018年10月6日

1.二つのソロライブ
台風24号と25号が九州の週末を2週に渡って襲った。その2週に日本のメタルの大御所である二者のソロライブが小倉で行われた。一つは9月29日の坂本英三(元アンセム)、もう一つは翌週10月6日のMARCYアースシェイカー)のライブである。メタルの聖地、北九州響団小倉本陣にアコースティックギターを背負ってやってきた。共に偉大なる実力派ロックヴォーカリストであり、甲乙の付けがたい素晴らしいステージであったが、敢えてその二者の相違点をあげるとするならば、現在のバンドとの立ち位置が「脱退している」か、「現役」かの違いとして現れていたのだろう。当然のことながらソロ主体で活動を続ける坂本英三のステージは期待した音楽(アンセムの楽曲)は少なく、それに対して未だ掛け持ちで現役続行中のMARCYは期待通りの楽曲を全編に渡り演奏した。アースシェイカーの親しみある楽曲を凡そ2時間に渡り聴けたこと、メタルの神様と言っても過言ではないMARCYが僅か2メートル程の距離で目の前で歌っていた。目をあげると目線が重なるこの距離感は正に感無量としか言いようがない。

そんなこともあり、今回のレポートは、2週目に観たMARCYのライブを主体的に書く事とにした。坂本英三のライブは本当に素晴らしいものであり、特に後半のバンドセッションで歌われた三曲、「Tight Rope Dancer」、「Black Eyed Though」、「Bound to Break」は正気を失うほどの充実感があり、素晴らしいものであったし、柴田直人(アンセム)の60歳を祝うチッタで行われたアンセムのイベントにもゲストで出演したことや、目の前で行われたライブの熱唱から、喉の復調が著しいことも感じられたので近い将来、また何かがありそうとの可能性が感じられたものではあったが、そこを除くと印象に残る内容が無かった。やはりアンセムとして見てみたい。この一言に尽きる。

 

2.奇跡のライブ

そんな中でライブ+懇親会で凡そ3時間半もの時間をMARCYと共に過ごすことができた。そのこと自体奇跡だ。未だに信じられない。こんな素晴らしい時間を小倉で持てたことはきっと一生涯忘れることはないだろう。神様ありがとう。やはりあの距離感でMARCYと一緒に「MORE」と「ラジオ・マジック」を歌えたことは何より素晴らしい経験だった。これは何が何でもライブレポートを書いておくべきだろう。音楽への直向きな姿勢、優しさと厳しさをソロ活動ではあるけれどもしっかりと保ちつつ、35年間変わることのない品質を保てたからこそ今もこうして活動し続けられるのだろう。来月発売の新譜も楽しみだ。ではライブレポートに移ろうか。

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3.開場前
昨夜から激しい風雨が窓を叩きつける。明日のライブは問題なく行われるのだろうか?ジョークでMARCYと台風はどっちが強いんだろう?なんてツイートもしていたがやはりMARCYの気合いには流石の台風も骨抜きになってしまったのか、大きく進路を乱して台風25号は昼過ぎにはどこぞへか行ってしまった。そんな小雨のぱらつく中、京町二丁目の路地を抜けた先にある小倉本陣の前を見るからにメタルな5人組が歩いている。先頭を歩いているのは正しくMARCYだったし、ベビーメタルパーカーを着ているのはバンドセッションでベースを弾いていた人だった。16:00を回った頃に白頭山に入って行く一行を見送り、僕は一路本陣に向かう。

 

リハーサルは押しているらしい。福岡メタル会のPURIさんと合流して、開場を待つ。
「あのアースシェイカーMARCYのライブをこんな小さな箱で見ることができる機会があるなんていまだに信じられない。」と興奮気味に話すPURIさん。そう、今まさに最高な時間が始まろうとしているのだ。

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4.第一部アコースティックセッションの開演
時間は20分ほど押して開場となる。中に入ると先週の坂本英三さんのライブよりも少なめな椅子がまばらに配置されていた。あの時は明らかにアンセムの追っかけ的な女子も多かったけれど、そんな女子が少なかった様だ。少なからず台風の影響があったということか・・。そんな状況も幸いしてか、最前列ドセンの席に座ることができた。MARCY用に置かれている席から離れること僅か2m、この距離感信じられない。黒に赤い縁取りのお洒落なアコースティックギターが置かれている。開演は17:20きっちりにみんなの「マーシー!」の呼び出し声に乗って登場するMARCY。「いやー、おじさんの声しか聞こえなかったぞ。(笑)」と言いながら登場する。「小倉はIN&OUTにアースシェーカーがデビューする前に来て以来じゃないか?」今年35周年記念を迎えるアースシェイカーは来月7日に23枚目のフルレンスアルバムである「THE STORY GOES ON」を発売する。途中解散はあったものの、まもなく再結成して、今まで絶える事無く活動を行って来た。「曲目はもう数百曲あるから、ライブで全然やらない曲なんてのがちらほらあるんだよね。そんな曲をアコースティックでやってみたい。」と話してHUNGRY DOLLが演奏された。アースシェイカー 4枚目のアルバム「パッション」からの曲が続く。今日、実はサインをもらおうと密かに持ち込んだアナログ盤がこのパッションでもあった。結局、今日のセットリストで最も多かったのがこのアルバムだったなんて言うことも偶然と言う名の奇跡だった。HUNGRY DOLLは30年くらいやってない曲なのだ。それを目撃できたなんて素敵なことではないか。何よりも嬉しいのはこのアルバムは僕が一番はじめに買ったアースシェイカーのアルバムだと言うことにも起因する。全く特別な想いの詰まったアルバムだった。今日のアルバムの象徴すべきはこの曲、HUNGRY DOLLなのかもしれない。

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「ヴァンヘイレンには「JUMP」と言うライブで盛り上がるナンバーがある。アースシェイカー には「WHISKY AND WOMEN」と言うみんなが歌える単純な歌詞のナンバーがある。」みんな声出していこう。ただひたすらにWHISKY AND WOMENを連呼する、爽快だ。どストレートな欲望ソングも、皆んなで歌えばお祭り騒ぎの大盛り上がりとなる。会場にいた僕らおじさんたちの声が会場中に響き渡る。
 そして畳み掛けるかの様にフュージティヴから名曲「記憶の中」がアコースティックで演奏された。今でもライブでは必ず演奏される耳馴染みの良いナンバーであり、
アコースティックの場合、大概の曲は曲の佇まいが変わったりして拍子抜けするが、この「記憶の中」に限っては原曲そのままの曲であるように感じられた。 「アースシェイカーの歌は割とあーあーあー嗚呼と観客に歌わせる歌が多い。この「記憶の中」もそんな曲なんだ!」とMARCYは語っていた。

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5.MCと第二部バンドセッション
MARCYの出身地である大牟田の話から「ガレージ」の実態が「ノリ小屋」だったってことを知る。「ノリ小屋じゃあアースシェイカー の曲にならないから、ガレージとしている。あの頃はライブハウスなんて無かったから、大牟田のガキにはノリ小屋が格好の練習場所だった。海に向かってマーシャルを置いて爆音でリハーサルをやったな。」MCで色々な話が聞ける。特に歌詞についての解説は思いもよらぬものだった。それもライブの醍醐味の一つだろう。
そんな話から「GARAGE」の演奏を聴いて、第一部が終了した。


第二部はスタンディングとなり、若いバンドマンたちがバックバンドに着いた。そんな彼らの選曲は「LABYRINTH 」。2013年のアルバム「THE EARTHSHAKER」からの曲だ。

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「バックバンドは若い人たちで、ものすごいパワーがあるんだ。こういうのも嫌いじゃないよ。」と嬉しそうに話すMARCY。猛烈な爆音で完奏する。一曲が終わる毎にバックバンドが入れ替わる。ギターだけではなくエフェクター類も総入れ替え。MARCYは下がり、セッティングに時間がとられる。なかなか大変だ。MARCYのバックをやるということ、なかなか得難い経験だし、でも相当なプレッシャーだ。時に間違えて、グダグダになる事もあったが、そこは観客が声出して楽しめばいい!あのMARCYと競演する人たちのプレッシャーも半端ない。だってMARCYなんだから。僕らがロックを聴き始め歌っているのは本物のMARCYなのだから。僕がハードロックを聴き始めた時にはもう既にスターダムにいたあのアースシェイカー のヴォーカルのMARCYが今前で歌っているのだから・・緊張しないわけがない。。

 

「WALL」がだいぶぐだぐだに崩れたため、MARCYもちょと釘をさす。「次は誰もが知っている曲だから間違えられないよ!(笑)」プレッシャーが頂点に達した中で「MORE」がはじまる。観客の誰もが高らかに歌い、酔いしれる。メタルと言えばアースシェイカー であり「MORE」だった。どのバンドも皆演奏するレパートリーに入れた曲がMARCYの熱唱で丁寧に歌われる。そして最後はみんなで熱く歌いあげる「ラジオ・マジック」。燃え尽きた。終演後にサインと握手。若いバンドマンとの対話を楽しむ、優しく、時に厳しい、等身大のMARCYがそこにいた。来月の自信作が楽しみでならない。「新作はどんな出来でも営業的には良いことしか言っちゃいけないものなんだけれど、今回のは今の自分がそのまんま記録されている。1983年の頃のアルバムを聴き返して、その頃の何もわからないのにやたら分かった風に物事を言い切っていた自分と、今の経験を積んできて物事が分かってきた自分が上手く合わさって、あの頃のハードな音と今の声の枯れてきた等身大の自分がそのまま録ることができた、最高ではないかもしれないが、自分にとっての自信作になった。みんなに聴いてもらいたいな。まだ公式発表はしていないけれど、来年、福岡にアースシェイカー で来ることが決まっているから、また会おう!」

絶対に行かないと!行ってフルバンドの今のシェイカーを目撃しなければなるまい。ありがとう、MARCY!皆んなで高らかに叫んで見送った。本当にありがとうございました。確かな明日がここからも伝わってきたかの様だった。。

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セットリスト
第一部 アコースティックセッション
1.夢の果てを(アースシェイカー)

2.流れた赤い血はなぜ!(パッション)
3.LOVE DESTINY(フュージティヴ)
4.HUNGRY DOLL(パッション)
5.ありがとう君に(パッション)
6.I FEEL ALL SADNESS(アースシェイカー
7.WHISKY AND WOMEN(パッション)
8.記憶の中(フュージティヴ)
9.GARAGE(アフターショック)


第二部 バンドセッション
1.LABYRINTH (THE EARTHSHAKER)
2.ざわめく時へと(ミッドナイト・フライト)
3.WALL(アースシェイカー
4.MORE(フュージティヴ)
5.ラジオ・マジック(ミッドナイト・フライト)

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抱腹絶倒!MCが楽しいバンドメイド広島公演

【JAPAN TOUR】BAND-MAID WORLD DOMINATION TOUR 2018-2019【侵略】

広島クラブクアトロ

2018年9月22日

 

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朝方は冷え込みがあって、上着持参でやって来たここ広島でBAND-MAIDの公演がある。物販で手に入れた真っ赤なTシャツを着てライブ会場に入場した。

 

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客入れSEにはRADIOHEADのファーストアルバム「PABLO HONEY」が流れている。このアルバムが出てからもう25年も経つのか。僕が会場に入って来た頃には5曲目の「THINKING ABOUT YOU」が流れていたから、二曲目の名曲「CREEP」は聴き逃してしまったわけだ。

 

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一体、どうしてBAND-MAIDのSEがPOBLO HONEYだったのか?ここの出演者の誰も、同時代的に聴いていた者はいないのにね。レディヘの話は長くなるのでこれまでにするが、一つ言えることは「傑作アルバム」と言うものは時代が過ぎ去っても色あせることはないと言うことだろうか。今日はそんな同じ傑作アルバム「WORLD DOMINATION」を引っさげて、BAND-MAIDはJAPAN TOUR2018-2019【侵略】と題したツアー四日目に、ここ広島へやって来たBAND-MAIDのライブが今始まろうとしている。

 

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開始時刻の18:00になると几帳面なみんちょの性格そのままにオーバチャーが流れる。オンタイム!

AKANE、MISA、KANAMI、MIKUそしてSAIKIが登場する。そして特段のMCも無く一曲目、大大DICEきな「DICE」が始まる。

MISAのベースが光る楽曲だが、MISAの頰はかなり赤い。もう既に大分飲んでいるようだ。僕らはMISAのベースを基調に身体を揺らす。あーちゃんのドラムで手を振り上げる。みんちょのかき鳴らすけれど計算尽くされたリードギターに魅せられて、可愛いく真っ赤なバラを帽子につけたくるっぽの笑顔にトロケて、さいちゃんの安定したステキな声に感動する。5人が個性的且つスキルが高い、しかも今作の楽曲の良さが極まっている。もう聴かなきゃ損損。

しかし6曲ぶっ続けでやって、一言くるっぽが挨拶を入れたらまたぷっ通しで10曲やった。

どんだけサディステック?どんだけ真面目なのか。MC無しと言う公演もあっただけに、一握の不安を持って観ている。とは言えDAYDREAMINGの前奏のピアノとANEMONEのアコースティックギターがめちゃ洒落ていて魅せられたし、みんな素晴らしかった。

 

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16曲を終えてgdgdなさいちゃんのMCが始まる。今回のツアーTシャツにはご当地カラーがある。「広島のツアーTはカープ色にしました。」ここで思いっきり観客が上がるも、いきなり突き落としを食らわす。「隠してもしょうがないので言いますが、私、彩姫はタイガースファンです。」今日のカープの試合はM3が点灯した地元で行われた試合。しかしド派手にタイガースに負けたからさいちゃんが喜びを語る!「もうカープは勝たなくていいよ、後3ゲームくらいタイガースにくれてもいいじゃない。」どSな発言がオンパレードだ。

 

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さいちゃんの用意していた野球ネタが尽きたので急遽質問コーナーに変わる。「広島で何を食べましたか?」と言う質問に「地元サン・カレーのチキンカツカレーが辛くて美味しかった。」と話す。また他にも、もみじ饅頭はチーズクリーム味が若者に人気があること、名物アナゴ飯が意外にも会場内の観客にはあまり人気が無かった事(笑)広島はつけ麺も美味い!断然カキが絶品等、熱い広島名物の話に花が咲いた。こうしたさいちゃんとの貴重な交流タイムはくるっぽの転がしたボールで終わった。そこにあーちゃんがカープのユニフォームを着て登場する。!帽子のカープのCや、胸に書かれたCARPの文字が大き目で切り貼りで、自家製感漂う佇まいにさいちゃんがバリ突っ込む。

 

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そしてノリで始まった最前列とあーちゃんのハイタッチタイム。すごーく上がる。またみんちょがもみじ饅頭を食べながら登場、ほんわかライブ中に頬張ったものを告白、オヤツタイムは和みのひと時だ。ただそんな和みもさいちゃんにかかると超絶ディスりタイムに変わる。(笑)そんな急襲に思わず饅頭を落とすハプニングが発生。強烈なさいちゃんのお掃除命令発令となる!(笑)抱腹絶倒な可笑しさが続く。くるっぽのMCにも問答無用でダメ出し、あーだこーだ噛み付く中、なんとか「くるっぽのおまじないタイム」につながる。

今回のご当地ネタは「もみじ饅頭、チーズクリーム」だった。観客全員で大合唱をして楽しいMCの時間が終わる。バンドメイドのファンはこんなアットホームな一面を見るためにやってきている。音楽も大切だけれど、やはりこのライブに来て一番印象に残るところはアルバムでは聴くことができないそんな楽しいバンドとの交流が一番だったりする。それがあるからまたご帰宅したいです。また福岡、熊本にも行くぞ!

 

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セットリスト
01  DICE

02  THE NON-FICTION DAYS 

03  モラトリアム

04  REAL EXISTENCE

05  CARRY ON LIVING

06  ALONE

      MC(くるっぽの挨拶のみ)

07  DOMINATION

08  CLANG

09  ALIVE-OR-DEAD

10   YOLO

11   TAKE ME HIGHER

      SE(ピアノ独奏)

12  START OVER 

      みんちょピアノ独奏

13  DAYDREAMING

14  ANEMONE

15  FREEDOM

16  ONSET(INSTRUMENTAL)

17  ROCK IN ME

      MC

       彩姫のカープ話と質問コーナー

       あーちゃんのハイタッチ

       みんちょのオヤツタイム

       くるっぽのおまじないタイム

18   I CAN'T LIVE WITHOUT YOU

19   YOU

20   PLAY

21   SECRET MY LIPS

22   CHOOSE ME

23   DON'T YOU TELL ME 

笑いあり、涙あり、素晴らしき実力派バンドMARY'S BLOOD!2日目のセミファイナル?

MARY'S BLOOD 

MAKE THE NEW WORLD TOUR 2018

2018年6月9日 梅田CLUB QUATTRO

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梅雨入りしたばかりというのに大阪は29度の快晴、外を歩くのを躊躇われる夏日となった。梅田CLUB QUATTRO大阪駅の地下街Whityうめだの東側、泉の広場を上がった交通の便の良い場所にある。ライブ会場はビルの10階にあり、物販のはじまる15時までは上がれない。他会場と違って全く滞留する場所がない高架の幹線道路脇のため、物販まで大阪駅周辺を散策したり、コインロッカーの確保や食事に時間を費やした。

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物販で15時にクワトロに行くともう既に階段で3階分ほどの列ができていた。流石はメアリー、やるな!欲しかったTEEとタオルをゲットして下に降りると岡山メイトのSUGYさんとじーまんさんに遭遇する。ベビーメタルとメアリーだとそこまで被っている人はいないけれど、それでもSUGYさんたちみたいに遠征地で会えるのは格別なものがある。素晴らしき仲間に感謝!

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早速、参戦用にREVENANT TEEに着替える。メタルって言うと判を押したかのような黒TEEばかりでいい加減家に溢れかえっているので、このメアリーの白TEEは貴重だ。


17時手前で開場待ちでクワトロに戻ると階段に待ち列ができている。僕のA87番だと1階分下がった辺りだ。はじめに確保していたチケットでは遥か下の位置にあり、ちゃっきー前は狙えなかっただろう。この良番を譲ってくれたつるぎさんに感謝しかない。


ドリンク代600円とチケットのもぎりを経て会場に入った。下手は空いていたがやはり上手狙い、5列目だが、センター寄りの上手で待機した。

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客入れBGMは何故かアンスラックスの「フォー・オール・キングス」が延々と流れている。通常コンピレーションのようになっているパターンが多いので、どんな意図があるんだろうと感じて、もしやライブでアンスラックスをやるのか?と勝手に興奮して期待していたが、特に何かあったわけではなかった。アンスラックスのおかげでヘッドバンギングをフライイングスタートした。

時計が18時を回るとEYEたちの声がスピーカーから流れ、会場が湧き上がる。それに合わせて客電が消え、ライブが定刻に始まる。

名古屋のセトリでは「World's End」スタートだったが、大阪ではセトリに無かった「ツキヨミ」からのスタートとなった。

初めて「REVENANT」を聴いた時にちょっと不思議な曲だなと感じたこの「ツキヨミ」が僕にとっては一番好きな曲になっていたので大歓迎だ。おかげで大興奮のスタートを切ることとなった。

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EYEのMCは笑いに満ち溢れてとても楽しい。聞いているだけで気持ちが和らぐ。いきなり「昨日が初日で、今日がセミファイナルです。」とボケをかます、よく聞けば悔しさ溢れることでもあり、それを自虐的にギャグにして会場を沸かす。流石だと思った。好評な新譜のツアーですら東名阪の三会場各1日という厳しい現実がある。これはメアリーに限ったことではない業界全体の問題でもある。ロック、メタル全体的に人気が低迷している上にライブ会場が少なくて確保が難しい現実がある。少ない日数ではあるが濃い内容に出来れば良い。そんな素晴らしいMCができるEYEは素晴らしいと思った。

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メタラーとしてはどうにも旗に対する違和感があって抵抗しているのだけれど、まあ、これもまた笑いネタの一つとしては秀逸。バスガイドだとかレースクイーンだとか・・。それにしても新譜がガンガンくる。結局全曲やってしまったのだから本当に素晴らしい。

そしてやはりちゃっきーのギターはとんでもなかった。想定の遥か上を行く素晴らしさが現場にあった。五列目から二列目にまで来たその時、いきなり目の前に座り込んでギターを弾き始めた。至近距離であのポイズンを浴びてしまった為、もうどっぷり行ってしまいそうだ。おそるべしちゃっきーだった。


アンコールのメアリーコールをガンガンやったらメンバーは結構感激してくれたみたい。これだけノリが良い大阪の観客の一員として、客観的に見てもかなり素晴らしい呼び出しコールだったし、「Say Love」の合唱はまた、ジーンとくるくらい素晴らしものだった。単なるセミファイナルではなく、一番カッコいいセミファイナルになっただろうか?EYEが感極まってしんみりしたのも、ちゃっきーの1弦が切れたのも含めて素晴らしいライブだった。


セットリスト

 

1.ツキヨミ

2.It's Alright

MC

3.Rolling Start

4.On the Rocks

5.R.I.P.

MC

6.Halcyon Day

7.Nautical Star

8.女神の裁き~Death Queen's March~

9.Mari's Drum Solo 交響曲第5番「運命」

10.Saki's Guiter Solo 

11.Change the Fate

12.Believe Me

13.Bite the Bullet

14.Coronation Day

15.Take a Chance

ENCORE1

16.Say Love

MC

17.Counter Strike

ENCORE2

18.World's End